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5章 第1部 白神家の会談
201話 白神相馬
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恭一と別れ部屋へと入る。ここは一般の社員用ではなく、重役たちが話し合うために用意された会議室らしい。室内はカーペットが敷かれ、高級そうな家具で統一されている重厚感あふれる会議室。中心付近には大きなテーブルがあり、そこを取り囲むように椅子が設置されていた。
そんな重役用の会議室であったが、先客が二人。
「ハハハ、久遠よ。まさかこんなところで会うとはな」
青年の方は白神相馬。かつてレイジが狩猟兵団レイヴンに所属していたころ、よくひいきしてもらっていたお得意様の一人。極度の野心家で、今も狩猟兵団などを使い権力拡大を謀っているウワサをよく耳にしていた。
「久遠さま、お久しぶりです」
そしてもう一人は、彼のすぐ後ろにひかえるメイド服を着た二十代前半の女性。彼女の名前はブリジット・ハーネス。温和そうで普通のメイドさんに見えるが、まったく隙が無いといっていい。それもそのはず彼女は相馬の付き人であり、かつて狩猟兵団SSランクのデュエルアバター使い。狩猟メイドという通り名で恐れられていた人物。この通り名は彼女が常にメイド服を着て、戦場を駆け回っていたことから付いたとか。そして狩猟兵団で活躍していた時、相馬にスカウトされ専属のデュエルアバター使いになったらしい。ただ疑問なのは付き人だけではなく、彼の専属のメイドもやっているということ。とにかく謎が多い女性といっていい。
ちなみに彼女とはよく相馬の依頼のとき顔を合わせ、共に戦ったことがあった。
「ごぶさたしてます。相馬さんにあと、ブリジットさんも」
「久遠、早速だが、俺のところに来る気はないか? お前ほどの男なら、いつでも大歓迎だ。破格の好待遇はもちろん、今ならすぐにでも側近におくぞ?」
相馬は手を差し出しながら、不敵に笑いかけてくる。
「ははは、会ってそうそう勧誘とは、相変わらずですね」
実をいうと相馬が勧誘してくるのは、めずらしいことではない。よく依頼をおえたあと、ねぎらいの言葉ともに熱心に勧誘してくれるのである。しかも話を聞くと、その待遇は破格のもの。給料は狩猟兵団として稼ぐよりはるかに上であり、いろいろ面倒も見てくれる。あまりの虫のいい話に、すぐ飛びつきたくなるほど。ただレイジとしてはレイヴンという居場所が気に入っていたため、アリスとともに毎回断っていたのであった。
「無論だ。レイジほどの凄ウデのデュエルアバター使いがいれば、俺の計画はさらに加速する。ゆえに何度断られようが、諦めないぞ」
相馬は手をぐっとにぎり、決意のこもったまなざしを向けてくる。
「光栄なんですけど、オレより強いデュエルアバター使いなんていっぱいいますよ? 戦力を期待するなら、ほかを当たった方が」
彼の過剰な執着に、これまで思っていた疑問をぶつけてみた。
確かにレイジは上位ランクの人間。だか上には上がおり、相馬ほどの資金力と権力ならさらに上位陣を引き込めるはず。そこまでレイジにこだわる理由はないのだが。
「確かに強いデュエルアバター使いなら、数え切れないほどいるだろう。だがいくら強くても、信頼できるかは別問題。そんないつ裏切ってもおかしくないやつに、俺の側近の仕事はまかせられんよ。だからこそレイジが欲しいのだ。長い間俺の仕事をこなし、ここまで来るのに大きく貢献してくれたお前がな」
データの奪い合いがあたり前の世界において、もっとも怖いことの一つは裏切りなのだ。外部からの対処は、基本警備を強化すればなんとかなる。しかし内部の人間となると、極きわめて困難なのはいうまでもない。しかもその裏切る人間が側近レベルとなると、アーカイブスフィアに干渉され最悪すべてを失ってしまうケースも。ゆえに近くに置く者は、信頼がおける人物でないと務まらないというわけだ。
ゆきがほかのデュエルアバター使いを雇わず、レイジをよく使うのはこの要因が大きかった。
「わたくしの方も相馬さま同様に、久遠さんのことを高く評価してるんですよ。昔からあなたの働きぶりはこの目で何度も見ていますし、人がらをみても申し分ない。ちゃんと背中を預けられるほどです。なのでぜひ一緒に、相馬様の元で働きたいものですね」
ブリジットはほおに手を当てながら、にっこりほほえみかけてくれる。
「ははは、相馬さんだけでなく、SSランクのブリジットさんにもそこまで評価されてるなんてね」
もはや二人が想像以上にレイジのことを買ってくれていることに、驚いてしまう。
一応レイジは相馬が企業し、狩猟兵団を使ってデータを奪い始めたころから彼の依頼を受けていた。なので相馬にとってかなり馴染み深い戦力。そのこともあって依頼だけでなく、飯をおごってもらうなどプライベートでも会うことが多かった。
「それに久遠が来てくれれば、アリスのやつもこっちに付いてくれそうだからな。黒い双翼の刃が俺の私兵になってくれれば、まさに鬼に金棒だ! ハハハ!」
腕を組みながら豪快に笑う相馬。
「ははは、さすが相馬さん、そこまで先を読んでるんですね」
確かにレイジが相馬のところにいけば、アリスが来る可能性も。なぜなら相馬に付けば、いくらでも荒事の依頼が舞い込んでくるだろう。それは戦闘狂のアリスにとって悪くない職場といっていい。レイジと一緒にいられ、さらに闘争を味わえるとなれば可能性大であった。ちなみにこの要因があったためレイヴン時代、相馬はアリスよりもレイジの方に念入りに声をかけていたのだろう。
「こらぁー! そうま兄さん! なにゆきを無視して、くおんをとろうとしてるのぉ!」
勧誘の話で盛り上がっていると、ゆきが彼に指をビシッと突き付け文句を。
すると相馬はわるびれた様子もなく、さらには笑い飛ばしはじめた。
「なんだ、いたのか、ゆき。ハハハ、背が小さくて、気がつかなかったぞ」
「いくらにいさんだからといって、言っていいこととわるいことがあるもん! これ以上その話題にふれたら、さすがに怒るからねぇ!」
うがーっと両腕を上げ、ぷんすか怒りをあらわにするゆき。
「そうか。それは済まなかった。ブリジット、ゆきに牛乳を大量に送ってやれ。少しでも背が伸びるようにとな」
対して相馬はすずしい顔でブリジットに命令を。
「かしこまりました。ですが牛乳だけでは飽きるかもしれないので、カルシウムがとれるおいしいモノをいろいろ見繕っておきましょう」
「ハハハ、よかったな、ゆき。やさしい兄からの選別だ。心して受け取り、その貧相なボディをなんとかするがよい」
さすが彼女の兄である相馬。キレるゆきを平然とからかっている。
レイジならあとが怖くて、尻込みしてしまいそうになるのだが。
「むー、これがくおんなら今ごろ、ぎったんぎったんにして、ぼろぞうきんのようにしてるのにー。悔しいー!」
ゆきは拳をブルブル震わせ、怒りをこらえていた。
「ははは、さすがのゆきも、相馬さんにはかなわないようだな」
「ふんだぁ! それよりそうまにいさん! かえでねえさんにもいったけど、くおんはゆきのモノだからとらないでよねぇ!」
彼女はそっぽを向き、精一杯の主張を。
「ほう、それは聞き捨てならない話だな」
「ふっふーん、なんたってくおんはゆきの、専属のデュエルアバター使いなんだからねぇ!」
そしてゆきはからかわれたお返しなのか、レイジの腕にぎゅっとしがみつきながら自慢気に説明する。
抱き着かれている関係上、腕にはちょこんとやわらかい感触が。彼女のは幼児体型のつつましやかなサイズのため、それもしかたのないことなのかもしれない。
「仮だけどな」
「うっ、そこはだまっといてよぉー!」
レイジのツッコミに、ゆきは涙目になってうったえかけてくる。
「久遠、わるいことは言わないから、ゆきはやめておけ。きっとこき使われまくる、悲惨な未来しかみえないぞ」
「――ははは……、まったくもって同じ意見ですね」
相馬の心配に、同意せざるを得ない。
実際、日々こき使われまくっているため、正式に専属となった未来は容易に想像できてしまうのだ。
「こらぁー、くおん、そこは反論するところだろぉ! ゆきのような素晴らしいご主人様に尽くせて、幸せですってさぁ!」
そんなレイジの態度が気に入らなかったのか、ゆきはレイジの腕をグイグイ引っ張りながら抗議を。
「わるい、そんな心にもないこと、さすがにいえないな」
「えーん、くおんの裏切りものぉー!」
「ははは、相馬さん、まあ、そういうわけですいません。ゆきの件もあるし、オレ自身やらないといけないことがあるんでお断りさせてもらいますよ」
嘆くゆきの頭をやさしくなでながら、相馬に勧誘の答えを伝える。
レイジには白神守との取引のため、これからもゆきの手伝いをしなければならない。それにカノンの件もあるため、この話に乗るわけにはいかないのだ。
「そうか。では気が変わったら、いつでも声をかけてくれ」
「わかりました」
「ほら、相馬兄さんにゆき、遊んでないでさっさと面倒な会談をおわらせるわよ」
そうこうしていると、楓が恭一を連れて会議室に入ってきた。
「まったく、お前待ちだぞ、楓。――まあ、それもいつものことか……。さて、父上を呼ぶとしよう」
楓の態度にこめかみを押さえる相馬であったが、その光景はいつものことだったらしくすぐに不問に。そして会談を始める用意をするのであった。
そんな重役用の会議室であったが、先客が二人。
「ハハハ、久遠よ。まさかこんなところで会うとはな」
青年の方は白神相馬。かつてレイジが狩猟兵団レイヴンに所属していたころ、よくひいきしてもらっていたお得意様の一人。極度の野心家で、今も狩猟兵団などを使い権力拡大を謀っているウワサをよく耳にしていた。
「久遠さま、お久しぶりです」
そしてもう一人は、彼のすぐ後ろにひかえるメイド服を着た二十代前半の女性。彼女の名前はブリジット・ハーネス。温和そうで普通のメイドさんに見えるが、まったく隙が無いといっていい。それもそのはず彼女は相馬の付き人であり、かつて狩猟兵団SSランクのデュエルアバター使い。狩猟メイドという通り名で恐れられていた人物。この通り名は彼女が常にメイド服を着て、戦場を駆け回っていたことから付いたとか。そして狩猟兵団で活躍していた時、相馬にスカウトされ専属のデュエルアバター使いになったらしい。ただ疑問なのは付き人だけではなく、彼の専属のメイドもやっているということ。とにかく謎が多い女性といっていい。
ちなみに彼女とはよく相馬の依頼のとき顔を合わせ、共に戦ったことがあった。
「ごぶさたしてます。相馬さんにあと、ブリジットさんも」
「久遠、早速だが、俺のところに来る気はないか? お前ほどの男なら、いつでも大歓迎だ。破格の好待遇はもちろん、今ならすぐにでも側近におくぞ?」
相馬は手を差し出しながら、不敵に笑いかけてくる。
「ははは、会ってそうそう勧誘とは、相変わらずですね」
実をいうと相馬が勧誘してくるのは、めずらしいことではない。よく依頼をおえたあと、ねぎらいの言葉ともに熱心に勧誘してくれるのである。しかも話を聞くと、その待遇は破格のもの。給料は狩猟兵団として稼ぐよりはるかに上であり、いろいろ面倒も見てくれる。あまりの虫のいい話に、すぐ飛びつきたくなるほど。ただレイジとしてはレイヴンという居場所が気に入っていたため、アリスとともに毎回断っていたのであった。
「無論だ。レイジほどの凄ウデのデュエルアバター使いがいれば、俺の計画はさらに加速する。ゆえに何度断られようが、諦めないぞ」
相馬は手をぐっとにぎり、決意のこもったまなざしを向けてくる。
「光栄なんですけど、オレより強いデュエルアバター使いなんていっぱいいますよ? 戦力を期待するなら、ほかを当たった方が」
彼の過剰な執着に、これまで思っていた疑問をぶつけてみた。
確かにレイジは上位ランクの人間。だか上には上がおり、相馬ほどの資金力と権力ならさらに上位陣を引き込めるはず。そこまでレイジにこだわる理由はないのだが。
「確かに強いデュエルアバター使いなら、数え切れないほどいるだろう。だがいくら強くても、信頼できるかは別問題。そんないつ裏切ってもおかしくないやつに、俺の側近の仕事はまかせられんよ。だからこそレイジが欲しいのだ。長い間俺の仕事をこなし、ここまで来るのに大きく貢献してくれたお前がな」
データの奪い合いがあたり前の世界において、もっとも怖いことの一つは裏切りなのだ。外部からの対処は、基本警備を強化すればなんとかなる。しかし内部の人間となると、極きわめて困難なのはいうまでもない。しかもその裏切る人間が側近レベルとなると、アーカイブスフィアに干渉され最悪すべてを失ってしまうケースも。ゆえに近くに置く者は、信頼がおける人物でないと務まらないというわけだ。
ゆきがほかのデュエルアバター使いを雇わず、レイジをよく使うのはこの要因が大きかった。
「わたくしの方も相馬さま同様に、久遠さんのことを高く評価してるんですよ。昔からあなたの働きぶりはこの目で何度も見ていますし、人がらをみても申し分ない。ちゃんと背中を預けられるほどです。なのでぜひ一緒に、相馬様の元で働きたいものですね」
ブリジットはほおに手を当てながら、にっこりほほえみかけてくれる。
「ははは、相馬さんだけでなく、SSランクのブリジットさんにもそこまで評価されてるなんてね」
もはや二人が想像以上にレイジのことを買ってくれていることに、驚いてしまう。
一応レイジは相馬が企業し、狩猟兵団を使ってデータを奪い始めたころから彼の依頼を受けていた。なので相馬にとってかなり馴染み深い戦力。そのこともあって依頼だけでなく、飯をおごってもらうなどプライベートでも会うことが多かった。
「それに久遠が来てくれれば、アリスのやつもこっちに付いてくれそうだからな。黒い双翼の刃が俺の私兵になってくれれば、まさに鬼に金棒だ! ハハハ!」
腕を組みながら豪快に笑う相馬。
「ははは、さすが相馬さん、そこまで先を読んでるんですね」
確かにレイジが相馬のところにいけば、アリスが来る可能性も。なぜなら相馬に付けば、いくらでも荒事の依頼が舞い込んでくるだろう。それは戦闘狂のアリスにとって悪くない職場といっていい。レイジと一緒にいられ、さらに闘争を味わえるとなれば可能性大であった。ちなみにこの要因があったためレイヴン時代、相馬はアリスよりもレイジの方に念入りに声をかけていたのだろう。
「こらぁー! そうま兄さん! なにゆきを無視して、くおんをとろうとしてるのぉ!」
勧誘の話で盛り上がっていると、ゆきが彼に指をビシッと突き付け文句を。
すると相馬はわるびれた様子もなく、さらには笑い飛ばしはじめた。
「なんだ、いたのか、ゆき。ハハハ、背が小さくて、気がつかなかったぞ」
「いくらにいさんだからといって、言っていいこととわるいことがあるもん! これ以上その話題にふれたら、さすがに怒るからねぇ!」
うがーっと両腕を上げ、ぷんすか怒りをあらわにするゆき。
「そうか。それは済まなかった。ブリジット、ゆきに牛乳を大量に送ってやれ。少しでも背が伸びるようにとな」
対して相馬はすずしい顔でブリジットに命令を。
「かしこまりました。ですが牛乳だけでは飽きるかもしれないので、カルシウムがとれるおいしいモノをいろいろ見繕っておきましょう」
「ハハハ、よかったな、ゆき。やさしい兄からの選別だ。心して受け取り、その貧相なボディをなんとかするがよい」
さすが彼女の兄である相馬。キレるゆきを平然とからかっている。
レイジならあとが怖くて、尻込みしてしまいそうになるのだが。
「むー、これがくおんなら今ごろ、ぎったんぎったんにして、ぼろぞうきんのようにしてるのにー。悔しいー!」
ゆきは拳をブルブル震わせ、怒りをこらえていた。
「ははは、さすがのゆきも、相馬さんにはかなわないようだな」
「ふんだぁ! それよりそうまにいさん! かえでねえさんにもいったけど、くおんはゆきのモノだからとらないでよねぇ!」
彼女はそっぽを向き、精一杯の主張を。
「ほう、それは聞き捨てならない話だな」
「ふっふーん、なんたってくおんはゆきの、専属のデュエルアバター使いなんだからねぇ!」
そしてゆきはからかわれたお返しなのか、レイジの腕にぎゅっとしがみつきながら自慢気に説明する。
抱き着かれている関係上、腕にはちょこんとやわらかい感触が。彼女のは幼児体型のつつましやかなサイズのため、それもしかたのないことなのかもしれない。
「仮だけどな」
「うっ、そこはだまっといてよぉー!」
レイジのツッコミに、ゆきは涙目になってうったえかけてくる。
「久遠、わるいことは言わないから、ゆきはやめておけ。きっとこき使われまくる、悲惨な未来しかみえないぞ」
「――ははは……、まったくもって同じ意見ですね」
相馬の心配に、同意せざるを得ない。
実際、日々こき使われまくっているため、正式に専属となった未来は容易に想像できてしまうのだ。
「こらぁー、くおん、そこは反論するところだろぉ! ゆきのような素晴らしいご主人様に尽くせて、幸せですってさぁ!」
そんなレイジの態度が気に入らなかったのか、ゆきはレイジの腕をグイグイ引っ張りながら抗議を。
「わるい、そんな心にもないこと、さすがにいえないな」
「えーん、くおんの裏切りものぉー!」
「ははは、相馬さん、まあ、そういうわけですいません。ゆきの件もあるし、オレ自身やらないといけないことがあるんでお断りさせてもらいますよ」
嘆くゆきの頭をやさしくなでながら、相馬に勧誘の答えを伝える。
レイジには白神守との取引のため、これからもゆきの手伝いをしなければならない。それにカノンの件もあるため、この話に乗るわけにはいかないのだ。
「そうか。では気が変わったら、いつでも声をかけてくれ」
「わかりました」
「ほら、相馬兄さんにゆき、遊んでないでさっさと面倒な会談をおわらせるわよ」
そうこうしていると、楓が恭一を連れて会議室に入ってきた。
「まったく、お前待ちだぞ、楓。――まあ、それもいつものことか……。さて、父上を呼ぶとしよう」
楓の態度にこめかみを押さえる相馬であったが、その光景はいつものことだったらしくすぐに不問に。そして会談を始める用意をするのであった。
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