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新たな仲間編
59 フェアリンとのんびり旅
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妖精達をドライアドに押し付けて旅立とうとした時、フェアリンちゃんが飛んできた。
「魔王様、私だけは連れて行ってくれるでしょ?」
「何でだ?何でお前だけ連れて行くんだ?」
「だってー、私が魔王様の大きな力を感じて魔王様を呼びに行ったんだもん。当たり前じゃない。」
コイツは俺を魔王と知ってもへりくだる事は無く、彼氏か何かの様に話掛けてくる。こんな相手なら一緒に居ても疲れる事は無いのかな。
「・・・・お前の名前は何と言うんだ?」
「名前なんて無いわよ。ただの妖精よ。」
そうなんだ・・・・。森に住む者には種族名しか無いんだな。俺も種族名の魔王だし。てか自分の名前忘れただけだが。俺って自分の名前嫌いだったのかな?
「そうなのか。それじゃ、お前の名は今からフェアリンだ。行くぞ。」
「えっ!いいの!やったー!私の名前・・・フェアリン♪ウフフッ魔王様に名前貰っちゃった!もう魔王様とつがいだね♪」
訳の分からない事を言ってるが、明るくて面白いヤツだな。俺はフェアリンを連れて空へ飛び上がった。フェアリンを胸のポケットに入れて、軽く樹海の上を飛んでからテレポートでフェアリンと出会った森の上に跳んだ。
「あれ?あたしが居た森だ!魔王様、どうなってるの?」
「ん?ああ、一瞬で移動する魔法を使ったんだよ。」
「ええっ!?スゴーイ!魔王様スゴーイ!」
なんだろ・・・・本当に驚いてると思うんだが、頭の悪い女子高生に言われてる感がハンパ無い。
テレポートしてからは、ゆっくりと人里を探して飛んだ。
「フェアリンは森から出た事は無いのか?」
「無いよ。だって、人間に見つかると捕まるもん。」
そうだった。フェアリン達は襲われてたんだった。今日は街に行くのはやめよう。
「そうだったな。今日は行かないが、人間の街に行かなくてはならない時がある。その時は鳥籠の中に隠れて居てくれ。」
「うん。分かった。あの中の森、何も居ないからつまんないけど、安全だもんね。」
それは我慢して貰うしかない。俺が作った森だからな。でもダンジョンフルーツは食べられるぞ。前にハルカに種を植えて貰ったからな。
そろそろ晩飯の時間かな。辺りが赤く染まって来た。街道沿いに飛んでいたが、街道から離れて何も無い草地に降りて今日の小屋を作った。
「魔王様スゴーイ!人間の巣が一瞬で出来た!」
やっぱりなんか嬉しく無い。でも人間の巣って言うのは笑える。確かに家の中で子作りするもんな。
「さて、飯にするか。フェアリンは普段何を食べていたんだ?」
「私?んー、果物とか、魔物の死骸や人間の死骸とか?」
うっ・・・・な、中々ヘビーな食生活してんな。可愛い見かけだから果物は分かるとしても、死骸って・・・・
でもそうだな。俺達と変わらないって事だよな。うん。
「じゃあ、今から飯を作るから待ってろ。」
「えっ?狩りに行くの?私もいくよ!」
「・・・・違うぞ。人間はな、魔物や野菜を焼いたり、味を変えたりして食べるんだ。それを今からやるんだよ。」
「えー、焼くの?肉が固くなっちゃうよ!森火事の時焼けた魔物の肉食べたけど、固くて美味しく無かったもん。」
うっわー・・・・・生食専門かよ。でも俺も刺身とか食べてたから変わんねーか。
「まあ、ちょっと待ってろ。」
俺は鍋を取り出してインスタントスープの粉を入れて野菜、肉を入れて煮込んだ。今日は薄味にしとくか。フェアリンは味付けに慣れてないから、濃い味付けは辛く感じるだろう。それと煮込んでる間色々聞かないとな。
「なぁ、フェアリンは魔法は使えるのか?」
「んー、分かんない。でも遠くの仲間と話す事は出来るよ。」
おお、テレパシーは使えるのか!
『こんな感じか?』
『!?魔王様スゴーイ!』
・・・・そのスゴーイは口癖なのか?バカにしてないのは解るんだが・・・・・素直に喜べん。
「妖精は雌しか居ない様だったけど、どうやって増やしていくんだ?」
「えっとね、基本的には体が衰えてきたら繭を作って中で体を作り直すの。仲間が減ってきたら2~3人で繭を作って、自分の体を作り直すと同時に、一部を使って新しい命を生み出すんだよ。」
ほほう、面白い生体してんな。しかも自分で体を作り直すとか半永久的に生きていられるんじゃないか?いや、体が小さい分、そこまででは無いのか?
100~200年位は生きていられるのかな。
そんな話をしてたら鍋が煮えた様だ。味見をしてみると、となんとも言えない味。薄味過ぎたか?これでフェアリンの味覚を試してみよう。
「飯か出来たぞ。あっしまった!食器が無いのか。ちょっと待ってろ。」
体長15cm位のフェアリンに合う食器なんて作るしかない。土から親指の先くらいの深皿とスプーンとフォークを作って、細かくした具とスープを注いだ。
「ちょっと食べて見てくれ。」
スープとフォークの使い方を教えながらフェアリンにスープを食べて貰った。
「もぐもくもぐ・・・・不思議な味するね。でもこれ好きだよ。お代わり!」
気に入ったみたいだな。次はもう少し味を濃くしてみよう。それからフェアリンはお代わりを3回要求して、漫画のようにお腹が膨れていた。
「はー、食べたーー!魔王様、色んな味がして楽しいね!」
色んな味が楽しい?そうか!フェアリン達は1回の食事で1つの物しか食べて来なかったんだな。複数の物を食べるって事を知らなかったんだ。自然の中で生きるって大変だもんな。
俺もスープの味を濃くして鍋を美味しく食べて、その後は小屋に入って体を休めた。フェアリンか一緒に寝るとか言ってたが、寝てる時に潰してしまいそうだから鳥籠に入ってもらった。ちょっと恨めしそうな顔をしていたがそんなもんは知らん。安全第一だ。
「魔王様、私だけは連れて行ってくれるでしょ?」
「何でだ?何でお前だけ連れて行くんだ?」
「だってー、私が魔王様の大きな力を感じて魔王様を呼びに行ったんだもん。当たり前じゃない。」
コイツは俺を魔王と知ってもへりくだる事は無く、彼氏か何かの様に話掛けてくる。こんな相手なら一緒に居ても疲れる事は無いのかな。
「・・・・お前の名前は何と言うんだ?」
「名前なんて無いわよ。ただの妖精よ。」
そうなんだ・・・・。森に住む者には種族名しか無いんだな。俺も種族名の魔王だし。てか自分の名前忘れただけだが。俺って自分の名前嫌いだったのかな?
「そうなのか。それじゃ、お前の名は今からフェアリンだ。行くぞ。」
「えっ!いいの!やったー!私の名前・・・フェアリン♪ウフフッ魔王様に名前貰っちゃった!もう魔王様とつがいだね♪」
訳の分からない事を言ってるが、明るくて面白いヤツだな。俺はフェアリンを連れて空へ飛び上がった。フェアリンを胸のポケットに入れて、軽く樹海の上を飛んでからテレポートでフェアリンと出会った森の上に跳んだ。
「あれ?あたしが居た森だ!魔王様、どうなってるの?」
「ん?ああ、一瞬で移動する魔法を使ったんだよ。」
「ええっ!?スゴーイ!魔王様スゴーイ!」
なんだろ・・・・本当に驚いてると思うんだが、頭の悪い女子高生に言われてる感がハンパ無い。
テレポートしてからは、ゆっくりと人里を探して飛んだ。
「フェアリンは森から出た事は無いのか?」
「無いよ。だって、人間に見つかると捕まるもん。」
そうだった。フェアリン達は襲われてたんだった。今日は街に行くのはやめよう。
「そうだったな。今日は行かないが、人間の街に行かなくてはならない時がある。その時は鳥籠の中に隠れて居てくれ。」
「うん。分かった。あの中の森、何も居ないからつまんないけど、安全だもんね。」
それは我慢して貰うしかない。俺が作った森だからな。でもダンジョンフルーツは食べられるぞ。前にハルカに種を植えて貰ったからな。
そろそろ晩飯の時間かな。辺りが赤く染まって来た。街道沿いに飛んでいたが、街道から離れて何も無い草地に降りて今日の小屋を作った。
「魔王様スゴーイ!人間の巣が一瞬で出来た!」
やっぱりなんか嬉しく無い。でも人間の巣って言うのは笑える。確かに家の中で子作りするもんな。
「さて、飯にするか。フェアリンは普段何を食べていたんだ?」
「私?んー、果物とか、魔物の死骸や人間の死骸とか?」
うっ・・・・な、中々ヘビーな食生活してんな。可愛い見かけだから果物は分かるとしても、死骸って・・・・
でもそうだな。俺達と変わらないって事だよな。うん。
「じゃあ、今から飯を作るから待ってろ。」
「えっ?狩りに行くの?私もいくよ!」
「・・・・違うぞ。人間はな、魔物や野菜を焼いたり、味を変えたりして食べるんだ。それを今からやるんだよ。」
「えー、焼くの?肉が固くなっちゃうよ!森火事の時焼けた魔物の肉食べたけど、固くて美味しく無かったもん。」
うっわー・・・・・生食専門かよ。でも俺も刺身とか食べてたから変わんねーか。
「まあ、ちょっと待ってろ。」
俺は鍋を取り出してインスタントスープの粉を入れて野菜、肉を入れて煮込んだ。今日は薄味にしとくか。フェアリンは味付けに慣れてないから、濃い味付けは辛く感じるだろう。それと煮込んでる間色々聞かないとな。
「なぁ、フェアリンは魔法は使えるのか?」
「んー、分かんない。でも遠くの仲間と話す事は出来るよ。」
おお、テレパシーは使えるのか!
『こんな感じか?』
『!?魔王様スゴーイ!』
・・・・そのスゴーイは口癖なのか?バカにしてないのは解るんだが・・・・・素直に喜べん。
「妖精は雌しか居ない様だったけど、どうやって増やしていくんだ?」
「えっとね、基本的には体が衰えてきたら繭を作って中で体を作り直すの。仲間が減ってきたら2~3人で繭を作って、自分の体を作り直すと同時に、一部を使って新しい命を生み出すんだよ。」
ほほう、面白い生体してんな。しかも自分で体を作り直すとか半永久的に生きていられるんじゃないか?いや、体が小さい分、そこまででは無いのか?
100~200年位は生きていられるのかな。
そんな話をしてたら鍋が煮えた様だ。味見をしてみると、となんとも言えない味。薄味過ぎたか?これでフェアリンの味覚を試してみよう。
「飯か出来たぞ。あっしまった!食器が無いのか。ちょっと待ってろ。」
体長15cm位のフェアリンに合う食器なんて作るしかない。土から親指の先くらいの深皿とスプーンとフォークを作って、細かくした具とスープを注いだ。
「ちょっと食べて見てくれ。」
スープとフォークの使い方を教えながらフェアリンにスープを食べて貰った。
「もぐもくもぐ・・・・不思議な味するね。でもこれ好きだよ。お代わり!」
気に入ったみたいだな。次はもう少し味を濃くしてみよう。それからフェアリンはお代わりを3回要求して、漫画のようにお腹が膨れていた。
「はー、食べたーー!魔王様、色んな味がして楽しいね!」
色んな味が楽しい?そうか!フェアリン達は1回の食事で1つの物しか食べて来なかったんだな。複数の物を食べるって事を知らなかったんだ。自然の中で生きるって大変だもんな。
俺もスープの味を濃くして鍋を美味しく食べて、その後は小屋に入って体を休めた。フェアリンか一緒に寝るとか言ってたが、寝てる時に潰してしまいそうだから鳥籠に入ってもらった。ちょっと恨めしそうな顔をしていたがそんなもんは知らん。安全第一だ。
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