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真実
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ガハエルの護衛ジュルヴェは、ほくそえんでいた。
「たぶん、ガハエルの跡を継いで、王になるのは、バヤールの方だな。ディオンは、病弱で力も、弱い。王は、バヤールを選ぶだろう。」
ジュルヴェは、王の目を盗んで、バヤールを呼んだ。「お前を呼んだのは、他でもない。」
バヤールは、怒りながら、ジュルヴェの首元に剣を立て、言った。
「貴様ー!お前とは、何様だ!」
ジュルヴェは、高らかに、笑いながら言った。
「まぁ、聞け。お前というのには、訳が、ある。
お前は、王ガハエル様の本当の子では、ない。昔、ある小国を襲った時、王が奪った子なのだ。
お前は、王子でも何でもない。お前は、変わり果てた国、いや、今では村になったお前の生まれた土地を見に行きたいか。」
バヤールは、ショックのあまり、膝まずきながら、言った。
「そんなのは、嘘だ。嘘などつくなジュルヴェよ。」
ジュルヴェは、続けて言った。
「この城の先に、野バラが、密集して生えている土地が、あるだろう。その先を、ずっと、行くと、その村が、あるぞ。」
バヤールは、言った。
「行ってみるが、嘘だったら、命がないと思えよ。わかったな。」
「わかりました。王子様。」
ジュルヴェは、嫌味っぽく、ニヤリと笑いながら、言った。
バヤールは、自分の生まれた地へ急いで行く事にした。
「嘘に決まってるさ。」とバヤールは、思った。
しかし、真実を知りたかった。
バヤールは、野バラの棘で、小さな傷を負いながら、野バラの中を、駆け抜けて、行った。
懸命に、駆けていくと、ある村に着いた。
村には、門番が、立っていた。
その門番は、言った。
「なんだ。お前は、見たことのない顔だな。」
バヤールは、言った。
「急にすまない。私は、この国の王子バヤールだ。」
門番は、疑った様子で、
「どうも、信じられん。証拠を見せよ。」
バヤールは、剣の柄の紋章を見せた。
それは、王家しか持てない紋章であることを門番は、知っていた。
「ははぁー。王子様、申し訳ございませんでした。」
バヤールは、言った。
「いや、構わん。ところで、ここの長老は、おるか。」
門番は、言った。
「はい、おりますとも、少々お待ちを…。」
門番は、慌てて、長老を呼びに行った。
長老は、その様子をみて
「何をそんなに、慌てているのだ。」
と、門番に言った。
「長老、大変でございます。今、王子様が、いらしております。」と、門番は、言った。
長老は、訝しげに
「本物なのか。その者は?」
門番は、慌てて、言った。
「間違いありません。本物の王子様が、いらっしゃっています。」
長老と門番は、急いで、バヤールの所へ向かった。
長老は、恐縮していった。
「王子様、お待たせ致しました。何のご用で…。」
バヤールは、言った。
「いや、ここが私の生まれた土地と、聞いてまことか、見にきたのだ。」
長老は、あることに、気付き、驚いた。
「王子様、恐れながら、首の後ろを拝見させて頂けませんか。」
バヤールは、不思議そうに、首の後ろを見せた。
「これがどうした?」
長老は、首の後ろの十字の傷を付けた人物を連れてきた。
その人物は、言った。
「間違いありません。これは、私が付けた傷でございます。長老。」
「この者は、代々、国の王様になる子に十字の傷を付けて、何かの時の為の目印としたのであります。」と、長老は、言った。
バヤールは、驚いた様子で、尋ねた。
「ここは、国で、あったのだろう。どうして、このようになったのだ。」
長老は、言った。
「ここは、あなた様の両親の国で、ありました。しかし、ある時、現王のガハエル様が、ここに、攻め込み、家々に、火を放ち、人々を刺し殺していったので、ございます。今、居るのは、やっと生き残った者達で、ございます。ここは、そこから村となりました。」
バヤールは、尋ねた。
「私の両親は?」
長老は、辛そうな顔で、
「2人とも、殺され、亡くなられました。」
と、言った。
バヤールは、うろたえて言った。
「嘘だ!うぉー!」
バヤールは、思った。
「父と思っていたガハエルは、両親を殺した敵では、ないか。許せん!絶対に許せん!」
バヤールは、急いで、野バラの中を、傷を負いながら、城へと戻っていった。
バヤールは、父であるガハエルを討つことに決めた。
「時期を見計らって、ガハエルを亡き者に…。」
しかし、ガハエルは、体中に細かい傷のあるバヤールを見て、あることを察した。
「バヤール、お前は、どこに居た?」
バヤールは、素知らぬ顔をして、言った。
「剣の修行をしておりました。」
ガハエルは、叫んだ。
「嘘をつけ!その傷の付き方は、野バラが、茂っているところを、通った証拠だ!
全てを知ったのだな!バヤール!」
バヤールは、開き直って言った。
「ああ、そうさ、全てを知った。お前がした全てをな!!」
ガハエルは、兵士達に言った。バヤールを差し、
「この者に、縄を掛けよ!」
兵士達は
「はっ。王様!」
暴れるバヤールを兵士達が取り囲み、縄で手首と、足を縛った。
ガハエルは、容赦なく、縄でできた鞭で、バヤールの体を力まかせに、打った。
「あぁっ!あぁっ!」
バヤールは、悲鳴をあげた。
その叫び声は、扉の向こうで、聞いていた、ディオンの耳にまで入ってきた。
ディオンは、悲痛な叫び声に、耐えられず、耳を手で覆った。
ディオンは、その場を立ち去った。
バヤールは、血だらけになりながら、牢屋に放り込まれた。
ガハエルは、語気を強めて言った。
「明日には、お前を処刑するからな!そこに入ってろ!」
「たぶん、ガハエルの跡を継いで、王になるのは、バヤールの方だな。ディオンは、病弱で力も、弱い。王は、バヤールを選ぶだろう。」
ジュルヴェは、王の目を盗んで、バヤールを呼んだ。「お前を呼んだのは、他でもない。」
バヤールは、怒りながら、ジュルヴェの首元に剣を立て、言った。
「貴様ー!お前とは、何様だ!」
ジュルヴェは、高らかに、笑いながら言った。
「まぁ、聞け。お前というのには、訳が、ある。
お前は、王ガハエル様の本当の子では、ない。昔、ある小国を襲った時、王が奪った子なのだ。
お前は、王子でも何でもない。お前は、変わり果てた国、いや、今では村になったお前の生まれた土地を見に行きたいか。」
バヤールは、ショックのあまり、膝まずきながら、言った。
「そんなのは、嘘だ。嘘などつくなジュルヴェよ。」
ジュルヴェは、続けて言った。
「この城の先に、野バラが、密集して生えている土地が、あるだろう。その先を、ずっと、行くと、その村が、あるぞ。」
バヤールは、言った。
「行ってみるが、嘘だったら、命がないと思えよ。わかったな。」
「わかりました。王子様。」
ジュルヴェは、嫌味っぽく、ニヤリと笑いながら、言った。
バヤールは、自分の生まれた地へ急いで行く事にした。
「嘘に決まってるさ。」とバヤールは、思った。
しかし、真実を知りたかった。
バヤールは、野バラの棘で、小さな傷を負いながら、野バラの中を、駆け抜けて、行った。
懸命に、駆けていくと、ある村に着いた。
村には、門番が、立っていた。
その門番は、言った。
「なんだ。お前は、見たことのない顔だな。」
バヤールは、言った。
「急にすまない。私は、この国の王子バヤールだ。」
門番は、疑った様子で、
「どうも、信じられん。証拠を見せよ。」
バヤールは、剣の柄の紋章を見せた。
それは、王家しか持てない紋章であることを門番は、知っていた。
「ははぁー。王子様、申し訳ございませんでした。」
バヤールは、言った。
「いや、構わん。ところで、ここの長老は、おるか。」
門番は、言った。
「はい、おりますとも、少々お待ちを…。」
門番は、慌てて、長老を呼びに行った。
長老は、その様子をみて
「何をそんなに、慌てているのだ。」
と、門番に言った。
「長老、大変でございます。今、王子様が、いらしております。」と、門番は、言った。
長老は、訝しげに
「本物なのか。その者は?」
門番は、慌てて、言った。
「間違いありません。本物の王子様が、いらっしゃっています。」
長老と門番は、急いで、バヤールの所へ向かった。
長老は、恐縮していった。
「王子様、お待たせ致しました。何のご用で…。」
バヤールは、言った。
「いや、ここが私の生まれた土地と、聞いてまことか、見にきたのだ。」
長老は、あることに、気付き、驚いた。
「王子様、恐れながら、首の後ろを拝見させて頂けませんか。」
バヤールは、不思議そうに、首の後ろを見せた。
「これがどうした?」
長老は、首の後ろの十字の傷を付けた人物を連れてきた。
その人物は、言った。
「間違いありません。これは、私が付けた傷でございます。長老。」
「この者は、代々、国の王様になる子に十字の傷を付けて、何かの時の為の目印としたのであります。」と、長老は、言った。
バヤールは、驚いた様子で、尋ねた。
「ここは、国で、あったのだろう。どうして、このようになったのだ。」
長老は、言った。
「ここは、あなた様の両親の国で、ありました。しかし、ある時、現王のガハエル様が、ここに、攻め込み、家々に、火を放ち、人々を刺し殺していったので、ございます。今、居るのは、やっと生き残った者達で、ございます。ここは、そこから村となりました。」
バヤールは、尋ねた。
「私の両親は?」
長老は、辛そうな顔で、
「2人とも、殺され、亡くなられました。」
と、言った。
バヤールは、うろたえて言った。
「嘘だ!うぉー!」
バヤールは、思った。
「父と思っていたガハエルは、両親を殺した敵では、ないか。許せん!絶対に許せん!」
バヤールは、急いで、野バラの中を、傷を負いながら、城へと戻っていった。
バヤールは、父であるガハエルを討つことに決めた。
「時期を見計らって、ガハエルを亡き者に…。」
しかし、ガハエルは、体中に細かい傷のあるバヤールを見て、あることを察した。
「バヤール、お前は、どこに居た?」
バヤールは、素知らぬ顔をして、言った。
「剣の修行をしておりました。」
ガハエルは、叫んだ。
「嘘をつけ!その傷の付き方は、野バラが、茂っているところを、通った証拠だ!
全てを知ったのだな!バヤール!」
バヤールは、開き直って言った。
「ああ、そうさ、全てを知った。お前がした全てをな!!」
ガハエルは、兵士達に言った。バヤールを差し、
「この者に、縄を掛けよ!」
兵士達は
「はっ。王様!」
暴れるバヤールを兵士達が取り囲み、縄で手首と、足を縛った。
ガハエルは、容赦なく、縄でできた鞭で、バヤールの体を力まかせに、打った。
「あぁっ!あぁっ!」
バヤールは、悲鳴をあげた。
その叫び声は、扉の向こうで、聞いていた、ディオンの耳にまで入ってきた。
ディオンは、悲痛な叫び声に、耐えられず、耳を手で覆った。
ディオンは、その場を立ち去った。
バヤールは、血だらけになりながら、牢屋に放り込まれた。
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