ニートは弱虫勇者へ転職しました。

森田

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1章 農村の子供

第4話 日々の暮らし

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 家には木製のテーブル、椅子、ベッド、棚がある。そしてそのすぐ上に屋根、一階建ての建物だ。来たときに見た納屋と造りは同じで大きさが違う程度だった。畑もあるのでなにか動物がいるか気になったがなにもいなかった。

 疲れていたせいかすぐに寝てしまった。

 朝起きると外からは鳥の鳴き声がした。少し涼しいぐらいの気温とカラッとした湿度は過ごしやすそうだ。来たときから着せられていたこっちの世界の服を着たまま、家の中央へ向かった。

 すると父親がなにか料理を置いていた。
「フェイズ、おはよう。」
「おはようございます。」

 まだ他人という気が抜けなくてほとんど敬語だ。この事に関しては何も言われないのでこのままでいこう。

 朝は切ったパンとスープだった。パンは相変わらず固いがスープを使えばどうってことない。正直、あまり味の濃いものが好きだった訳ではないのでこっちの食事は前の世界のよりおいしく感じる。

 そういえば聞いておかないといけないことを思い出した。
「お父さん、魔王っているんですか?」
「魔王か、いるにはいるらしいが人間には絶対に倒せないらしい。」
 ほお、いるのか。倒せないらしいけど。まあそこはなんとかなるのかな?

 まあ、勇者になれなくてもそれなりに強くなったら冒険者としてこの世界を旅しよう。

 食事を終えると父親と畑に行った。感想といえば、野菜が変。ニンジンみたいな見た目なんだけど真っ白だったり……。

 そんなことに驚いていると後ろから声をかけられた。子供の声だ。そういえば子供がいるっていってたな。

 どれどれ、可愛い子は……。

 振り替えるとそこには五、六歳ぐらいの男子達がいた。

 なんか、求めてたのと違う気がする。まあ、いい…訳がない。

 これは盛大な番狂わせだ。神様、恨むぞ。

「おーい、フェイ。一緒に山にいこうぜ!」

 リーダー格であろう少年が話しかけてきた。

 俺は父親の方を見て軽く頷いたのを見ると返事をした。

「今行く!」

 久しぶりの感覚だ人と一緒に遊ぶなんて、そういえばこいつらどこで言葉を学んだんだろう?
 俺は、スキルで一瞬だったんだけど。

「なあ、皆はどこで言葉を学んだんだ?」
「えっと、フェイだっけ?言葉は司祭様と本を読みながら勉強したんだよ!」

 あの司祭様はこの村の教師のような仕事もしてたのか。

 しかし、子供って疑わないよな。最近までここにいなかった俺といきなり遊び始めるなんて、あと、フェイはどこで話せるようになったの?とか言わないし。

 なんやかんやで彼らとは友達になった。小さいときに前の世界で「一緒に遊んだら友達」みたいなことを言われた気がするが確かにその通りだ。

 しかし、俺も含めてみんな身体能力が高く感じる。木に登ったり、山を走り回ったり。やっぱり地面が近いとスピード感が違う。

 木の根が地面を這い、草が足にぶつかり。綺麗な風景そして三、四人の友達。可愛い女の子がいてもおかしくはない気もするが仕方ない、我慢しよう。

「フェイ、秘密基地に行こう!
でも、大人達には秘密だぞ。」

 リーダー格の子に連れられて山を移動すると洞穴があった。切り株の机に倒木で出来た長椅子。秘密基地か。なんかアニメやマンガでよく見るけど秘密基地の楽しさって変わらないな。

 秘密基地は楽しい、そして大人には内緒。これはどの世界でも同じようだ。

 洞穴から出るとまだ高かった太陽はもう赤くなっていた。夕焼けだ。早く帰らないと。皆で今日のことを誰にも言わないと約束して山を降りた。

 家までの道もだいぶ覚えた。長閑な畑道を通り、乾いた土の道を進み、そこに家がある。

 外見は石や土、木をつかって出来た小屋。中に入ると家の壁は白い土壁になっていた。

 そんなことに目を凝らしていと父親から話しかけられた。

「フェイズ、楽しかったか?」
「はい、お父さん。」

 父親は満足そうに微笑み、外に行ってしまった。多分、納屋だろうけど。

 しかし、この世界は綺麗だな。RPGなんかの主人公ってこういう感覚なのか。

 感心していると父親はすぐに帰ってきた。手に弓を持って。

「お父さん、それは?」
「お前の練習に使う弓だ、明日から本格的に始めるから今のうちに馴れておいた方がいいだろ。」
「ありがとうございます。」

 そう言うと父親は弓を俺に渡した。材質は柔かい木材、そして伸縮性のある糸。思っていたよりも重かった。適当に引いてみると結構力がいる。それを放すと手に反動が伝わった。

 ふと父親に目をやり目が合うとニコッと笑われた。子供は何をしていても微笑ましいからな。

 今日は食事を済ませたら早く寝ることにしよう。
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2015.11.04 ユーザー名の登録がありません

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