曖-昧-多-色

muscat my cut

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無いんテール -曖昧な言葉-

-26-

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「こんにちは。あらら。お久し振りですねえ、妹さんとは真逆のお姉さん。あらー名前が思い出せないわ。ごめんなさいねえ。」

は?
いやいや、はぁ?
この先生に逢ったのは間違えなく不正解じゃないかとそう確信し、断言出来た。

出会った瞬間から私にとってこの人間は先生でも無くなれば大人でも無くなったのだった。なんだこの大人げなさの塊みたいな人間と思わざるを得なかった。

公平で中立というのが苦手な私は、すっかり九の味方だった。

「…元気で居ることの何が悪いんですかー?私にはさっぱり理解出来ないなー。確かに妹は優秀ですけどー表側だけ繕って生きていくなんて辛いだけだと思うなー!せんせーだってそう思うんじゃないー?」

どうしたのだろう。まるで元気で明るい小学生を見ているみたいな気分になった。そういえば私にもそんな台詞を言っていた気がする。まあ、あれは流れ的に言ったのだろうけれど。

「はぁ…中学校でもそんな調子なの?いい加減にしなさい。」

「そっちこそいつまでもそんな調子なんだねー、頑なに正しさを、所詮は自分だけの正しさを、突き通そうと必死になってるなんて、かわいそーになー!」

話し方は小学生だが、語彙は中学生だった。そこで言い合いになってしまい、お母さんを探すどころでは無くなってしまった。

最終的にはここに来た理由を話し、九のお母さんはここには居ない事が分かった。

それに。

妹は―もうこの学校には居ないらしい。

九は気が済むまでその先生と言い合いをし続けたそうだった為、私はその間にある人に電話をかけた。

「もしもし。」

「濤浦蒼です。今日はどういった用件でしょうか。」

「実は九が…」

「それは実話ですか?」

「うるせぇ!もういいわ!」

そんなふうにまるで小学生みたいに怒ってしまったことに後から恥ずかしさが込み上げてきた。

なんか、急に短期になってしまった。
今日は真面目に九の面白さを求めないような台詞に傷ついている為こんな所で発散してしまったのかもしれない。

ていうかもし、そうだったとしたら私どんだけ傷ついているんだよ、ていう話なのだが。いい加減、慣れるべきだ。

「いやいや。そこで終わられるのは1番気になるじゃないか。何故なら、彼女は昨日私の手によって―否、彼女の手によって、元に戻ろうとし始める事が出来たじゃないか。なのに、何があったのかな?」

「いや。なんというか、そういう聞かれ方をされると話しにくいのですが―。なんか急に小学生みたいになったんです。」

「ん?」

声の雰囲気が変わった。
それは普段の九とさっきの九を比べた場合位の変化だった。
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