1 / 3
第1話
しおりを挟む
(よし、これで今週のノルマは達成だな。)
俺こと有馬蒼汰は右手に馴染む相棒の剣を構え、この森で一番遭遇率の高い魔物であるゴブリン3体と対峙する。
ゴブリンは脅威度Fと一番低く弱いとされる魔物であり、ソロであっても難なく倒すことのできる相手だ。
蒼汰と対峙するゴブリンは相も変わらず汚い見た目である。
地上ならパワースポットと呼ばれそうな木漏れ日の差し込む綺麗な森とは対象的な存在。
攻撃に関しても、連携もクソもなく、まばらに錆びた剣を振り回すだけ。
剣と同様に身なりもボロボロで、身にまとった服と呼べるかも疑わしい布から所々緑色の肌を覗かせていた。
蒼汰はいわゆる能力者と呼ばれる存在である。
能力者は能力を持たない者よりも身体能力が高く、それぞれが固有の能力を持つ。
普通の人間ならゴブリンの腕力に警戒する必要があるだろうが、能力者である蒼汰にとってはゴブリンの全力であっても簡単に押し返せるものなのだ。
ここで能力者について説明しよう。
約6年前、地球に同時多発的にダンジョンが誕生する。
ダンジョンには3つのタイプが存在したが、どのダンジョンにもいくつかの共通点が見つかる。
その共通点とは魔物が存在すること、持ち込み持ち出しには制限があること、そして魔法が使えるようになり魔物を倒すと身体能力も含めて成長することである。
ただ、難儀なことがあった。
ダンジョンの外では一切魔法が使えず、向上した身体能力も元に戻ってしまう。
ダンジョン発生から数ヶ月経つと、いくつかの地域では討伐が追い付かなかったり遅れたりした魔物が地上に溢れる現象が発生し、ダンジョンを抱える国はその対応に奔走した。
そこで活躍したのが能力者だ。
能力者は固有の魔法などの何かしらの能力を持ち、その能力をダンジョン外でも使うことができたのだ。
危険な存在として隔離対象になっていた能力者は地上の魔物を駆逐したことで子どもたちの憧れの存在となり、世間にも急速に受け入れられるようになった。
これが能力者が誕生した経緯である。
そうしているうちに蒼汰はたったの数分で3体のゴブリンを討伐し終え、討伐の証明となる耳を剥ぎ取る。
傍から見るとグロい光景だが、蒼汰にとってこれはもはや慣れたものだった。
例に漏れず平和な日本で育った蒼汰は、最初のうちはこの光景に吐き気を催したものだ。
これが苦手でダンジョン攻略を諦める人もいるのだが、蒼汰も含めた日本人は意外にも忍耐強く、現在のダンジョン攻略者の人口比率は他の国よりも高い。
そんな時だった。
『…………!…ァ!ァ………………ァ……!』
素材の剥ぎ取りを続けていた蒼汰の頭の中で、突然誰かの大きく泣き叫ぶような悲鳴が聞こえた。
身体中を震わすかのような悲鳴に驚いた蒼汰は思わず剣を手放し、そのまま両手で頭を抱えてしまう。
多分女性の叫び声だと思うが、もしかしたら違うかもしれない。
か細くて、力強くて、それでいて脳内に大きく響く悲鳴は、家族に助けるようにも聞こえたし、すぐに助けへと向かわない蒼汰を攻めるようにも聞こえた。
「ごめん…。俺には何も出来ないんだ…。」
蒼汰は小さな声でそう独り言ちた。
突然の悲鳴に驚きはしたが、実は蒼汰にとってはよくあるものなのだ。
ダンジョンに入ればかなりの確率で聞こえてくる悲鳴だが、何度聞こえても慣れることはない。
先ほどより小さくなってきた悲鳴から耳を背けないように、蒼汰はすでに素材を拾い終えた地面に再び視線を落とす。
素材と呼べるものを討伐者が拾い終えても、ゴブリンの死体は横たわったままである。
蒼汰と同じ人間である攻略者が、突然地球に現れたこの不思議なダンジョンで、このゴブリンのように寂しく命を落としたかもしれないという事実が蒼汰の心を鉄が降ったように重くしていた。
(なんて役に立たない能力なんだ。)
もう何度目か分からないやるせない気持ちを心の中で強く吐き出す。
蒼汰の能力とは近くにいるダンジョン攻略者に命の危機が訪れたときに、その攻略者の『死に際の悲鳴や叫び声』が聞こえてくるというものだった。
悲鳴や叫び声が聞こえる。
たったそれだけ。それ以上でもそれ以下でもなかった。
これまでの経験上、悲鳴が聞こえてから動き出すのでは蒼汰にできることは何もない。
もちろん救おうと動き出したことは一度や二度ではなかった。
しかし、悲鳴の主の居場所が分からないのだ。
しらみつぶしに森の中や迷路を彷徨い、見つけた頃には悲鳴の主は物言わぬ体になっているというのがオチだった。
悲しみ、悔しさ、そして無力感。
声を出せなくなった悲鳴の主を前にして、あらゆる負の感情が蒼汰を襲うことになる。
それにリスクも高かった。
探せたとて、その場には攻略者を倒せる力を持った魔物がいる可能性が高いのだ。
蒼汰は普通の攻略者並みの魔法と少しばかり高い身体能力を持つのみ。
以前はパーティーを組んでいたこともあったが、頻繁に遭遇する悲劇の場面と同時に発生するリスキーな戦闘を嫌って、申し訳無さそうな顔でパーティーの脱退をお願いされたのだった。
それからというもの、数年の間蒼汰はダンジョンにソロで挑んでいる。
蒼汰だって自分の命は大切で、ソロで悲鳴のもとに向かうのは不可能なことである。
せめて、苦痛な人生最後の叫びから逃げずに耳を傾ける。
これが”最悪で最弱な能力”を持った蒼汰の精一杯の信念だった。
しばらくして気持ちをどうにか整えた蒼汰は、早速拠点としているベースキャンプへと向かって歩き始める。
今週のノルマである脅威度Fモンスター50体討伐はすでに達成済みだし、素材の回収も終えていたからだ。
森の中であるため時間が分かりづらいのだが蒼汰の感覚的にはもうすぐ夕方である。
暗くなってしまうと探索のリスクは急激に高まるため、蒼汰はいつもよりも歩くスピードを上げる必要があった。
(ダンジョンなんてなくなってしまえばいい…。)
魔物、魔法、ダンジョンといったファンタジー味溢れる要素に最初は興奮したものだったが、今となっては蒼汰にとってダンジョンは忌まわしき存在である。
国によって能力者は魔物討伐のノルマが課されているため、逃げようにも逃げることができない。
実はこれでもここ数年はマシになっている。
今蒼汰が拠点にしているのは関東地方に50ヶ所近くの入り口が存在し、世界に3つしかないフィールド型と呼ばれるタイプのダンジョン。
ダンジョンの入り口をくぐったら、どこまでも続く森林が広がっており、その様はまさに異世界である。
フィールド型のダンジョンは、迷路型やボスラッシュ型に比べるとダンジョンの規模自体が広大であり、強い魔物と遭遇しても簡単に逃げ道を確保できることから、命を失う危険性が低いといわれている。
そのため蒼汰の能力を考えると、フィールド型は通いやすいといえるダンジョンである。
蒼汰は先ほどの悲鳴を頭から打ち消そうと色々なことを考えながら、ひたすらに森の中を歩いた。
30分ほど経っただろうか。
蒼汰の予測通り、整備された道へと出ることができた。
世界に3ヶ所あるフィールド型ダンジョンの攻略はどれも順調といえるものではない。
基本的にダンジョン内には食料や物資といったものは持ち込むことができないため、必要なものはダンジョン内で魔物がドロップした素材や森林から得る必要がある。
そのため人類はベースキャンプと呼ばれる拠点を設立しながら少しずつ探索領域を広げ、長期間の遠征を可能にしてきた。
その一環で作られたのが、この整備された道である。
「あれ、蒼汰くんじゃん。」
足場の悪い森の中を急いで歩いてきた蒼汰が少し荒れた息を整えようと道端の木の側に座っていると、聞き覚えのある声で名前を呼ばれた。
俺こと有馬蒼汰は右手に馴染む相棒の剣を構え、この森で一番遭遇率の高い魔物であるゴブリン3体と対峙する。
ゴブリンは脅威度Fと一番低く弱いとされる魔物であり、ソロであっても難なく倒すことのできる相手だ。
蒼汰と対峙するゴブリンは相も変わらず汚い見た目である。
地上ならパワースポットと呼ばれそうな木漏れ日の差し込む綺麗な森とは対象的な存在。
攻撃に関しても、連携もクソもなく、まばらに錆びた剣を振り回すだけ。
剣と同様に身なりもボロボロで、身にまとった服と呼べるかも疑わしい布から所々緑色の肌を覗かせていた。
蒼汰はいわゆる能力者と呼ばれる存在である。
能力者は能力を持たない者よりも身体能力が高く、それぞれが固有の能力を持つ。
普通の人間ならゴブリンの腕力に警戒する必要があるだろうが、能力者である蒼汰にとってはゴブリンの全力であっても簡単に押し返せるものなのだ。
ここで能力者について説明しよう。
約6年前、地球に同時多発的にダンジョンが誕生する。
ダンジョンには3つのタイプが存在したが、どのダンジョンにもいくつかの共通点が見つかる。
その共通点とは魔物が存在すること、持ち込み持ち出しには制限があること、そして魔法が使えるようになり魔物を倒すと身体能力も含めて成長することである。
ただ、難儀なことがあった。
ダンジョンの外では一切魔法が使えず、向上した身体能力も元に戻ってしまう。
ダンジョン発生から数ヶ月経つと、いくつかの地域では討伐が追い付かなかったり遅れたりした魔物が地上に溢れる現象が発生し、ダンジョンを抱える国はその対応に奔走した。
そこで活躍したのが能力者だ。
能力者は固有の魔法などの何かしらの能力を持ち、その能力をダンジョン外でも使うことができたのだ。
危険な存在として隔離対象になっていた能力者は地上の魔物を駆逐したことで子どもたちの憧れの存在となり、世間にも急速に受け入れられるようになった。
これが能力者が誕生した経緯である。
そうしているうちに蒼汰はたったの数分で3体のゴブリンを討伐し終え、討伐の証明となる耳を剥ぎ取る。
傍から見るとグロい光景だが、蒼汰にとってこれはもはや慣れたものだった。
例に漏れず平和な日本で育った蒼汰は、最初のうちはこの光景に吐き気を催したものだ。
これが苦手でダンジョン攻略を諦める人もいるのだが、蒼汰も含めた日本人は意外にも忍耐強く、現在のダンジョン攻略者の人口比率は他の国よりも高い。
そんな時だった。
『…………!…ァ!ァ………………ァ……!』
素材の剥ぎ取りを続けていた蒼汰の頭の中で、突然誰かの大きく泣き叫ぶような悲鳴が聞こえた。
身体中を震わすかのような悲鳴に驚いた蒼汰は思わず剣を手放し、そのまま両手で頭を抱えてしまう。
多分女性の叫び声だと思うが、もしかしたら違うかもしれない。
か細くて、力強くて、それでいて脳内に大きく響く悲鳴は、家族に助けるようにも聞こえたし、すぐに助けへと向かわない蒼汰を攻めるようにも聞こえた。
「ごめん…。俺には何も出来ないんだ…。」
蒼汰は小さな声でそう独り言ちた。
突然の悲鳴に驚きはしたが、実は蒼汰にとってはよくあるものなのだ。
ダンジョンに入ればかなりの確率で聞こえてくる悲鳴だが、何度聞こえても慣れることはない。
先ほどより小さくなってきた悲鳴から耳を背けないように、蒼汰はすでに素材を拾い終えた地面に再び視線を落とす。
素材と呼べるものを討伐者が拾い終えても、ゴブリンの死体は横たわったままである。
蒼汰と同じ人間である攻略者が、突然地球に現れたこの不思議なダンジョンで、このゴブリンのように寂しく命を落としたかもしれないという事実が蒼汰の心を鉄が降ったように重くしていた。
(なんて役に立たない能力なんだ。)
もう何度目か分からないやるせない気持ちを心の中で強く吐き出す。
蒼汰の能力とは近くにいるダンジョン攻略者に命の危機が訪れたときに、その攻略者の『死に際の悲鳴や叫び声』が聞こえてくるというものだった。
悲鳴や叫び声が聞こえる。
たったそれだけ。それ以上でもそれ以下でもなかった。
これまでの経験上、悲鳴が聞こえてから動き出すのでは蒼汰にできることは何もない。
もちろん救おうと動き出したことは一度や二度ではなかった。
しかし、悲鳴の主の居場所が分からないのだ。
しらみつぶしに森の中や迷路を彷徨い、見つけた頃には悲鳴の主は物言わぬ体になっているというのがオチだった。
悲しみ、悔しさ、そして無力感。
声を出せなくなった悲鳴の主を前にして、あらゆる負の感情が蒼汰を襲うことになる。
それにリスクも高かった。
探せたとて、その場には攻略者を倒せる力を持った魔物がいる可能性が高いのだ。
蒼汰は普通の攻略者並みの魔法と少しばかり高い身体能力を持つのみ。
以前はパーティーを組んでいたこともあったが、頻繁に遭遇する悲劇の場面と同時に発生するリスキーな戦闘を嫌って、申し訳無さそうな顔でパーティーの脱退をお願いされたのだった。
それからというもの、数年の間蒼汰はダンジョンにソロで挑んでいる。
蒼汰だって自分の命は大切で、ソロで悲鳴のもとに向かうのは不可能なことである。
せめて、苦痛な人生最後の叫びから逃げずに耳を傾ける。
これが”最悪で最弱な能力”を持った蒼汰の精一杯の信念だった。
しばらくして気持ちをどうにか整えた蒼汰は、早速拠点としているベースキャンプへと向かって歩き始める。
今週のノルマである脅威度Fモンスター50体討伐はすでに達成済みだし、素材の回収も終えていたからだ。
森の中であるため時間が分かりづらいのだが蒼汰の感覚的にはもうすぐ夕方である。
暗くなってしまうと探索のリスクは急激に高まるため、蒼汰はいつもよりも歩くスピードを上げる必要があった。
(ダンジョンなんてなくなってしまえばいい…。)
魔物、魔法、ダンジョンといったファンタジー味溢れる要素に最初は興奮したものだったが、今となっては蒼汰にとってダンジョンは忌まわしき存在である。
国によって能力者は魔物討伐のノルマが課されているため、逃げようにも逃げることができない。
実はこれでもここ数年はマシになっている。
今蒼汰が拠点にしているのは関東地方に50ヶ所近くの入り口が存在し、世界に3つしかないフィールド型と呼ばれるタイプのダンジョン。
ダンジョンの入り口をくぐったら、どこまでも続く森林が広がっており、その様はまさに異世界である。
フィールド型のダンジョンは、迷路型やボスラッシュ型に比べるとダンジョンの規模自体が広大であり、強い魔物と遭遇しても簡単に逃げ道を確保できることから、命を失う危険性が低いといわれている。
そのため蒼汰の能力を考えると、フィールド型は通いやすいといえるダンジョンである。
蒼汰は先ほどの悲鳴を頭から打ち消そうと色々なことを考えながら、ひたすらに森の中を歩いた。
30分ほど経っただろうか。
蒼汰の予測通り、整備された道へと出ることができた。
世界に3ヶ所あるフィールド型ダンジョンの攻略はどれも順調といえるものではない。
基本的にダンジョン内には食料や物資といったものは持ち込むことができないため、必要なものはダンジョン内で魔物がドロップした素材や森林から得る必要がある。
そのため人類はベースキャンプと呼ばれる拠点を設立しながら少しずつ探索領域を広げ、長期間の遠征を可能にしてきた。
その一環で作られたのが、この整備された道である。
「あれ、蒼汰くんじゃん。」
足場の悪い森の中を急いで歩いてきた蒼汰が少し荒れた息を整えようと道端の木の側に座っていると、聞き覚えのある声で名前を呼ばれた。
0
あなたにおすすめの小説
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
Sランクパーティーを追放された鑑定士の俺、実は『神の眼』を持ってました〜最神神獣と最強になったので、今さら戻ってこいと言われてももう遅い〜
夏見ナイ
ファンタジー
Sランクパーティーで地味な【鑑定】スキルを使い、仲間を支えてきたカイン。しかしある日、リーダーの勇者から「お前はもういらない」と理不尽に追放されてしまう。
絶望の淵で流れ着いた辺境の街。そこで偶然発見した古代ダンジョンが、彼の運命を変える。絶体絶命の危機に陥ったその時、彼のスキルは万物を見通す【神の眼】へと覚醒。さらに、ダンジョンの奥で伝説のもふもふ神獣「フェン」と出会い、最強の相棒を得る。
一方、カインを失った元パーティーは鑑定ミスを連発し、崩壊の一途を辿っていた。「今さら戻ってこい」と懇願されても、もう遅い。
無能と蔑まれた鑑定士の、痛快な成り上がり冒険譚が今、始まる!
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ
天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。
彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。
「お前はもういらない」
ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。
だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。
――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。
一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。
生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!?
彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。
そして、レインはまだ知らない。
夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、
「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」
「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」
と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。
そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。
理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。
王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー!
HOT男性49位(2025年9月3日0時47分)
→37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる