王子に憧れ、王子になろうとしていたらヒロイン達に出会ってしまったんですがそれは。

夜草

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第1章 幼少期でも修行する

第1話 どうしてこうなった

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「ルトアシーユ、王子になりたいようだね」


   お父様が真面目な顔で聞いてきた。確かになりたいって言ったけど、あれは私ではなくルトアが勝手に言った事で……と心の中で言い訳しても意味が無い。

   そんなこと知らないとばかりにルトアは元気よく返事した。


「はい!   ルト……僕は王子様になりたいと思いました!」


   あああああ!  なりたくないって言おうよそこは……。今なら間に合ったのに。けれど、私も王子様になるという事を楽しんでいるのかもしれないな。


「そうか……。ルトア、お前の髪は綺麗だ。切るのは勿体ない」

「それって……?」

「お父様からのお願いだ。髪が長くても王子にはなれる。伸ばしていてくれるか?」


   なんだ、反対してる訳では無いんだ。確かに私の髪はプラチナブロンドで、サラサラのストレート。5歳になるが引きこもっていたので肌は白い。目はミント色で人形みたい。

   まあ私はお兄様に似て男っぽい。目は他の女の子より細め。声も鈴のようでは無く中性的な声。体格もちょっとガッシリしている。

   ……なろうと思えばなれるんだよね、王子様。


「伸ばします!  お父様が綺麗って言ってくれたんですもの!」

「この事には母様も賛成している。それに先生も雇った。……頑張るんだぞ?」

「はい!」


   これは、本格的に男にさせられるな……。お父様の部屋から出て、自分の部屋に戻る。

   女の子らしいピンクの部屋……では無く。元々青色や黒、灰色が好きだったので白や水色が所々あってもピンクは無い。男っぽいなぁ。

   確か私が読んだ本の王子様は、爽やか系だった。優しくて、明るくて、でもかっこいい所はかっこいい。典型的な王子。


「モモ、ちょっとお願いがあるの」

「はい、何でしょう?」

 
   どこからか急に現れた。でも家ではメイドが急に現れるは当たり前、執事なんて欲しい物を5秒も経たないうちにくれる。最初は怖いなんてものじゃない。泣きわめいたがもう慣れた。


「僕の髪を後ろで結って欲しいのと、ドレスを女物から男物にして欲しい」

「それは……。そうですね、王子様にしてみせます!」


   肩より少し下ある髪を手早く結ってくれる。ポニテと言う程高くは無いが、うなじより少し高い。


「服は……青が基本、白もあって、黒と金が時々あっても良いですね。レプリカの剣を持たせてもいいかもしれません。口調は今のままでも十分です。やはりルトア様はお兄様に似ていて今は可愛らしいですが将来は格好良さと凛々しさが出る筈……剣を修行させておけば筋肉が付いて細身のイケメンに……ぐふ、ぐふふふ」


   モモが怖い。
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