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誇りある仕事
6:その男、美浜・慎一
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『ひょうたんから駒』という言葉はあるけれど。
ハッカーが侵入を繰り返して"首相襲撃計画”を探り当てるとは。
こんなヤバい事を相談されても正直困る。
「き、きっと警察のサイバー班も飛鳥ちゃんみたいに見つけているはずだよ。そうだよ、そうに決まっている」
縁という女、苦し紛れの発想を無理矢理ねじ込もうと必死だ。
伶桜自身も、縁同様に、すでに警察が察知していると信じたい。
でも、もしも察知できていなかったとしたら・・・。
それはそれで、後々罪悪感に苛まれのだろうな・・・。
「すでに消去された依頼ページだったけど、何とか請け負い先を突き止める事には成功した」
可憐なひきこもり女子高生社長は、サラリととんでもない事を口にした。
ふたりは驚くあまり、飛鳥を二度見した。
「請負人は美浜・慎一。イベントプランナー会社の社長さんで、過去に奥さんを病気で亡くしている」
名前だけでなく、経歴さえも掴んでいた。
「ずいぶんとざっくりした情報だけど、この情報を警察に密告するなんて、どう?」
縁の意見には賛成だ。
素性を明かさずに事前に首相襲撃計画を阻止できるなら、それに越したことはない。
「ここまで掴んでいるのなら、首相襲撃計画の内容とかも分るんじゃないか?」
訊ねてみた。
「襲撃計画の内容は一切分らないし、美浜・慎一の情報を警察にリークするにしろ、警察はまずリーク元の私を探し出すでしょうね」
そうなると我らが女子高生社長サマに、警察が辿り着く可能性は大いにある。
「先に洗い出しに入る・・か・・・。ん?それなら、依頼主を捜し当てるなんて、どうだ?」
依頼主を探し出して検挙なり逮捕なり、何でもいいから依頼元から計画を阻止すれば良い。
「それがね、依頼主は先月に死亡しているのよ。彼からはもう何も聞き出すことはできない」
「死んでるって・・・」「え?どうして、依頼主が死んでいる事を知っているんだ?」
さすがに、そこは聞き流す事はできなかった。伶桜は訊ねた。
「ニュースで大々的に取り上げていた火事があったでしょう?ペントハウスが全焼した事件。PCのアドレスから契約者を辿っていったら、そのペントハウスに辿り着いたの。名前も分るけど教えようか?」
高度なネット社会と言うけれど、PCのアドレスから本当のアドレスを割り出すとは、さすがはハッカー。
褒める気なんて微塵も起きはしないが、ただただ驚くばかりだ。
「で、何の目的があって首相を襲撃しようという気になったのだろうね?」
縁が伶桜に向いて訊ねた。
いわゆる動機というヤツだ。
だが。
「そんなもん、俺が知るかい!」「私が知る訳ないでしょう」
不意に飛鳥とハモってしまった。
お互い気まずい状況・・・。
動機すら分らない、依頼主はすでに他界。それでも襲撃を請け負った美浜・慎一なる人物がいる。
縁は難しい顔をして考え込むと。
「依頼主が死亡している事を、この美浜・慎一って野郎に教えてやったら?メールを送るなり、出来るでしょう?飛鳥ちゃん」
「社長と呼べ。今は」から「それなら、すでに報せているわ。でも、『請け負った仕事は果たすのが社会人』と返されてしまってね。あーヤレヤレ、まるで私がニートとでも思っているような文面で、とても腹が立ったわ」
引きこもりをしている時点で、同じようなものではないのか?伶桜はそう感じ取った。
それにしても、度胸があると言おうか、すでに犯罪を請け負った人物とのコンタクトを済ませているとは、心底恐れ入った。
「ヤル気満々てかぁ。私だったら、先にお金を頂いているんだし、依頼人が死んじゃった時点で依頼なんて放棄しちゃうけどなぁ。結果を見届ける依頼人がすでにいないんだし」
社会人失格の発言をする縁は、二人から冷めた眼差しを受けていることにすら気付いていない。
世間では、それを”着服”と言う。
責務を果たす気が無いのなら、他人に言えない報酬であっても返金すべきである。
それはそうと、伶桜はこの難儀な問題をどうすれば良いか、頭を巡らせるも、良い答えを導くには至らなかった。
「とにかくだ。その美浜・慎一に貼り付いて、どのような計画を練っているのかを探るのが得策だと、俺は思う」
最善の策ではないと認識していながらも、そう告げるしか無かった。
「探偵の真似事なんて、私は嫌ですからね!」
最初に手を引いたのは、やはり縁。
「俺はまぁ、一応顔が知れているコトだし、下手に動けば、すぐに怪しまれてしまうからダメだな」
言い出しておきながら、伶桜も残念がりながら手を引くことに決めた。
が。
「アンタはすでにクズの仲間入りを果たしているんだから、バレたところで今さら世間の風なんて気にする事も無いでしょうに」
一番最初に逃げた女が、人をクズ呼ばわりした挙げ句に、汚れ仕事を押しつけようとまでしていやがる。
「人を前科者みたいに言わないでくれ。どんな罪に問われるのか知らないが、それでも罪を認めて謹慎処分は真摯に受けているつもりだ」
「真摯が聞いて呆れるわ。お忍びでワプスハンターをやっているくせに」
「それは社長に頼まれたから!」
引きこもっている時点で、前途明るいとは言い切れない女子高生の前で、大の大人が醜い争いを始めた。
そんな彼らの間に挟まりながらも、飛鳥はひとり思案を巡らせていた。
「そうだよねぇ・・・。ネットのやり取りは私が監視するとして、美浜・慎一を直接張らなきゃ、何も掴めないものね・・・」
もしかしたら、実行日は今日かもしれない。
でも、それでも、みすみすテロ行為を見過ごす訳にはいかない。
「よし!決めた!」
突然声を上げた飛鳥に、醜い争いを続ける二人の視線が向いた。
「レオさん。美浜・慎一の会社が入っているビルに侵入して彼を監視してくれないかしら?」
驚く伶桜を前に、飛鳥は表情ひとつ崩さない。
パワハラだ。
このままでは、有無を言わさずに犯罪の片棒を担がされてしまう。
「じょ、冗談じゃない!俺に不法侵入をしろと―」「レオさん本人とは言っていないでしょう?APでなら、何とかなるんじゃないかしら?」
それでも不法侵入に変わりはしない。
「足がつかないように、それなりのAPを用意するから、お願い」
腕を見込んでくれているのは嬉しいが、犯罪に加担する以前に、この未成年に犯罪を犯させる訳にはいかない。
「飛鳥ちゃん」
真剣な眼差しを飛鳥に向ける。
「ちゃん?アナタにとって私は何?」
真顔で返された。
「しゃ、社長です」「よろしい。で、何?」
「社長が行おうとしているのは、立派な犯罪行為です。俺は、犯罪の加担なんてしたくないし、社長に犯罪を犯して欲しくはありません」
真剣な話をしているのに、隣の女子大生はプッと吹き出している。なんて失礼なヤツだろう。
「これが犯罪行為であることは十分理解しているわ。でも、この"襲撃”がただの脅しではなく”暗殺”だったら、見て見ぬフリなんて出来る?私は暗殺の可能性があるのなら、それを阻止したいと思う。今の首相は、それはネットでも激しく叩かれまくっているけど、殺されるとなると、また話は別。だから暗殺だけは何としても阻止したい」
覚悟の上の犯罪という事か。それならば、もう何も言う事は無い。
「レオさんを再び犯罪者にしないように最善を尽くすから、どうかお願い。私に協力して」
社長が社員に頭を下げてお願いしている。
こうなれば、一蓮托生。社長に協力しよう。
「わかった。協力しましょう。でも、反社会的組織が開催したパーティーに出てしまった事が、それほど重い犯罪なのですか?」
立件されていない以上、どうか今後、犯罪者呼ばわりはしないで欲しい。
そう切に願う木本・伶桜であった。
ハッカーが侵入を繰り返して"首相襲撃計画”を探り当てるとは。
こんなヤバい事を相談されても正直困る。
「き、きっと警察のサイバー班も飛鳥ちゃんみたいに見つけているはずだよ。そうだよ、そうに決まっている」
縁という女、苦し紛れの発想を無理矢理ねじ込もうと必死だ。
伶桜自身も、縁同様に、すでに警察が察知していると信じたい。
でも、もしも察知できていなかったとしたら・・・。
それはそれで、後々罪悪感に苛まれのだろうな・・・。
「すでに消去された依頼ページだったけど、何とか請け負い先を突き止める事には成功した」
可憐なひきこもり女子高生社長は、サラリととんでもない事を口にした。
ふたりは驚くあまり、飛鳥を二度見した。
「請負人は美浜・慎一。イベントプランナー会社の社長さんで、過去に奥さんを病気で亡くしている」
名前だけでなく、経歴さえも掴んでいた。
「ずいぶんとざっくりした情報だけど、この情報を警察に密告するなんて、どう?」
縁の意見には賛成だ。
素性を明かさずに事前に首相襲撃計画を阻止できるなら、それに越したことはない。
「ここまで掴んでいるのなら、首相襲撃計画の内容とかも分るんじゃないか?」
訊ねてみた。
「襲撃計画の内容は一切分らないし、美浜・慎一の情報を警察にリークするにしろ、警察はまずリーク元の私を探し出すでしょうね」
そうなると我らが女子高生社長サマに、警察が辿り着く可能性は大いにある。
「先に洗い出しに入る・・か・・・。ん?それなら、依頼主を捜し当てるなんて、どうだ?」
依頼主を探し出して検挙なり逮捕なり、何でもいいから依頼元から計画を阻止すれば良い。
「それがね、依頼主は先月に死亡しているのよ。彼からはもう何も聞き出すことはできない」
「死んでるって・・・」「え?どうして、依頼主が死んでいる事を知っているんだ?」
さすがに、そこは聞き流す事はできなかった。伶桜は訊ねた。
「ニュースで大々的に取り上げていた火事があったでしょう?ペントハウスが全焼した事件。PCのアドレスから契約者を辿っていったら、そのペントハウスに辿り着いたの。名前も分るけど教えようか?」
高度なネット社会と言うけれど、PCのアドレスから本当のアドレスを割り出すとは、さすがはハッカー。
褒める気なんて微塵も起きはしないが、ただただ驚くばかりだ。
「で、何の目的があって首相を襲撃しようという気になったのだろうね?」
縁が伶桜に向いて訊ねた。
いわゆる動機というヤツだ。
だが。
「そんなもん、俺が知るかい!」「私が知る訳ないでしょう」
不意に飛鳥とハモってしまった。
お互い気まずい状況・・・。
動機すら分らない、依頼主はすでに他界。それでも襲撃を請け負った美浜・慎一なる人物がいる。
縁は難しい顔をして考え込むと。
「依頼主が死亡している事を、この美浜・慎一って野郎に教えてやったら?メールを送るなり、出来るでしょう?飛鳥ちゃん」
「社長と呼べ。今は」から「それなら、すでに報せているわ。でも、『請け負った仕事は果たすのが社会人』と返されてしまってね。あーヤレヤレ、まるで私がニートとでも思っているような文面で、とても腹が立ったわ」
引きこもりをしている時点で、同じようなものではないのか?伶桜はそう感じ取った。
それにしても、度胸があると言おうか、すでに犯罪を請け負った人物とのコンタクトを済ませているとは、心底恐れ入った。
「ヤル気満々てかぁ。私だったら、先にお金を頂いているんだし、依頼人が死んじゃった時点で依頼なんて放棄しちゃうけどなぁ。結果を見届ける依頼人がすでにいないんだし」
社会人失格の発言をする縁は、二人から冷めた眼差しを受けていることにすら気付いていない。
世間では、それを”着服”と言う。
責務を果たす気が無いのなら、他人に言えない報酬であっても返金すべきである。
それはそうと、伶桜はこの難儀な問題をどうすれば良いか、頭を巡らせるも、良い答えを導くには至らなかった。
「とにかくだ。その美浜・慎一に貼り付いて、どのような計画を練っているのかを探るのが得策だと、俺は思う」
最善の策ではないと認識していながらも、そう告げるしか無かった。
「探偵の真似事なんて、私は嫌ですからね!」
最初に手を引いたのは、やはり縁。
「俺はまぁ、一応顔が知れているコトだし、下手に動けば、すぐに怪しまれてしまうからダメだな」
言い出しておきながら、伶桜も残念がりながら手を引くことに決めた。
が。
「アンタはすでにクズの仲間入りを果たしているんだから、バレたところで今さら世間の風なんて気にする事も無いでしょうに」
一番最初に逃げた女が、人をクズ呼ばわりした挙げ句に、汚れ仕事を押しつけようとまでしていやがる。
「人を前科者みたいに言わないでくれ。どんな罪に問われるのか知らないが、それでも罪を認めて謹慎処分は真摯に受けているつもりだ」
「真摯が聞いて呆れるわ。お忍びでワプスハンターをやっているくせに」
「それは社長に頼まれたから!」
引きこもっている時点で、前途明るいとは言い切れない女子高生の前で、大の大人が醜い争いを始めた。
そんな彼らの間に挟まりながらも、飛鳥はひとり思案を巡らせていた。
「そうだよねぇ・・・。ネットのやり取りは私が監視するとして、美浜・慎一を直接張らなきゃ、何も掴めないものね・・・」
もしかしたら、実行日は今日かもしれない。
でも、それでも、みすみすテロ行為を見過ごす訳にはいかない。
「よし!決めた!」
突然声を上げた飛鳥に、醜い争いを続ける二人の視線が向いた。
「レオさん。美浜・慎一の会社が入っているビルに侵入して彼を監視してくれないかしら?」
驚く伶桜を前に、飛鳥は表情ひとつ崩さない。
パワハラだ。
このままでは、有無を言わさずに犯罪の片棒を担がされてしまう。
「じょ、冗談じゃない!俺に不法侵入をしろと―」「レオさん本人とは言っていないでしょう?APでなら、何とかなるんじゃないかしら?」
それでも不法侵入に変わりはしない。
「足がつかないように、それなりのAPを用意するから、お願い」
腕を見込んでくれているのは嬉しいが、犯罪に加担する以前に、この未成年に犯罪を犯させる訳にはいかない。
「飛鳥ちゃん」
真剣な眼差しを飛鳥に向ける。
「ちゃん?アナタにとって私は何?」
真顔で返された。
「しゃ、社長です」「よろしい。で、何?」
「社長が行おうとしているのは、立派な犯罪行為です。俺は、犯罪の加担なんてしたくないし、社長に犯罪を犯して欲しくはありません」
真剣な話をしているのに、隣の女子大生はプッと吹き出している。なんて失礼なヤツだろう。
「これが犯罪行為であることは十分理解しているわ。でも、この"襲撃”がただの脅しではなく”暗殺”だったら、見て見ぬフリなんて出来る?私は暗殺の可能性があるのなら、それを阻止したいと思う。今の首相は、それはネットでも激しく叩かれまくっているけど、殺されるとなると、また話は別。だから暗殺だけは何としても阻止したい」
覚悟の上の犯罪という事か。それならば、もう何も言う事は無い。
「レオさんを再び犯罪者にしないように最善を尽くすから、どうかお願い。私に協力して」
社長が社員に頭を下げてお願いしている。
こうなれば、一蓮托生。社長に協力しよう。
「わかった。協力しましょう。でも、反社会的組織が開催したパーティーに出てしまった事が、それほど重い犯罪なのですか?」
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