3 / 11
3.
しおりを挟む
世界が無くなっては困る。
悪魔達が地球を侵略しようとした理由さえ知らずに、襲われたから剣を取る。
テレパシーで言語が分かるというのに。
一度付いた火は中々消えることを知らずにいる。
僕は戦いに向いていない。
死にたくないから剣を振るうだけ。
相手がせめて来なければ戦わずに済むのに。
ハーツに入るきっかけだって弥生がここに居たからで、そうでなければ僕は守られる側に居たはず。
僕の役割を変わってくれる人が居れば喜んで差し出すのに。
「うわわわわわ」
悪魔に背を向け走り出す。
奴らは日没とともに現れ太陽が上がると同時に消えてゆく。
二時間、逃げ切れば日が昇るはず。
何度も何度も戦いが行われ地上に建物は残っていない。
瓦礫と化したビルが足元に転がっている。
小さな人類を倒すよりも古代兵器を壊すことに全力を出している悪魔達。
出没も世界各地に広がっていて、地球上は文明の進化よりも自然が支配していた。
木々は育ち人々の圧が無くなった動物は巨大化してゆく。
海はクジラとイカが勢力争いをし、空は鳥の縄張りとなっている。
地上に巣食う獣や虫も今や悪魔を敵対するよりもその中で生きて行こうと必死にもがいている。
受け入れられず戦うことを選んだのは人類だけかもしれない。
それが愚の骨頂なのか、一度食物連鎖の頂点に君臨したから譲れない場所になっているのかは僕には分からない。
ただ一つ今まで遭遇してきた悪魔とアイツは桁違いだ。
どちらかが死なねばならない予感がする。
ミカエルが現れずとも何度か親玉が出現してきたことがある。
親玉を倒したことがある文献を見たことがあるが、やつは時間をかければ再生する。
ミカエル以外のどの天使が奴に致命傷を与えたかまでは記されていなかった。
再生した親玉は以前より強固に、人類に立ちふさがっていく。
ミカエルの血を感じていたからか、年々悪魔の出没も多くなってきている。
《丞太郎、どこに向かうつもり。一度山の影に隠れて。アタシも向かっているから》
記憶がない、ただ古代兵器の適合者ではあるが何と適合しているか分からない少女。
安土モモは僕のサポートをしてくれている。
過去の記憶が戻れば何かしらの兵器に乗り、共に戦うのであろうか。
一つ年下の少女。記憶が無いが戦闘慣れした指示の出し方はハーツの中でも一目置かれている。
「分かった。直ぐに向かう」
幸いなことに今日初めて降り立った悪魔は長期戦を目論んでいるのか直ぐには追って来ない。
力を誇示するように鳥を捕まえ、自然を焼き払い力を試しているようにも見えた。
モモの声に安心する。許嫁の弥生は昔ながらの着物を着ていて、無口な性格とは正反対で西洋で発見されたためか、黒のゴスロリを常に着ている。
明るくよく笑う少女に自然と視線が傾いてしまうことがよく合った。
悪魔達が地球を侵略しようとした理由さえ知らずに、襲われたから剣を取る。
テレパシーで言語が分かるというのに。
一度付いた火は中々消えることを知らずにいる。
僕は戦いに向いていない。
死にたくないから剣を振るうだけ。
相手がせめて来なければ戦わずに済むのに。
ハーツに入るきっかけだって弥生がここに居たからで、そうでなければ僕は守られる側に居たはず。
僕の役割を変わってくれる人が居れば喜んで差し出すのに。
「うわわわわわ」
悪魔に背を向け走り出す。
奴らは日没とともに現れ太陽が上がると同時に消えてゆく。
二時間、逃げ切れば日が昇るはず。
何度も何度も戦いが行われ地上に建物は残っていない。
瓦礫と化したビルが足元に転がっている。
小さな人類を倒すよりも古代兵器を壊すことに全力を出している悪魔達。
出没も世界各地に広がっていて、地球上は文明の進化よりも自然が支配していた。
木々は育ち人々の圧が無くなった動物は巨大化してゆく。
海はクジラとイカが勢力争いをし、空は鳥の縄張りとなっている。
地上に巣食う獣や虫も今や悪魔を敵対するよりもその中で生きて行こうと必死にもがいている。
受け入れられず戦うことを選んだのは人類だけかもしれない。
それが愚の骨頂なのか、一度食物連鎖の頂点に君臨したから譲れない場所になっているのかは僕には分からない。
ただ一つ今まで遭遇してきた悪魔とアイツは桁違いだ。
どちらかが死なねばならない予感がする。
ミカエルが現れずとも何度か親玉が出現してきたことがある。
親玉を倒したことがある文献を見たことがあるが、やつは時間をかければ再生する。
ミカエル以外のどの天使が奴に致命傷を与えたかまでは記されていなかった。
再生した親玉は以前より強固に、人類に立ちふさがっていく。
ミカエルの血を感じていたからか、年々悪魔の出没も多くなってきている。
《丞太郎、どこに向かうつもり。一度山の影に隠れて。アタシも向かっているから》
記憶がない、ただ古代兵器の適合者ではあるが何と適合しているか分からない少女。
安土モモは僕のサポートをしてくれている。
過去の記憶が戻れば何かしらの兵器に乗り、共に戦うのであろうか。
一つ年下の少女。記憶が無いが戦闘慣れした指示の出し方はハーツの中でも一目置かれている。
「分かった。直ぐに向かう」
幸いなことに今日初めて降り立った悪魔は長期戦を目論んでいるのか直ぐには追って来ない。
力を誇示するように鳥を捕まえ、自然を焼き払い力を試しているようにも見えた。
モモの声に安心する。許嫁の弥生は昔ながらの着物を着ていて、無口な性格とは正反対で西洋で発見されたためか、黒のゴスロリを常に着ている。
明るくよく笑う少女に自然と視線が傾いてしまうことがよく合った。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる