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クビになった
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「お前はクビだ」
「え?」
僕はいつもの通り、主である勇者の露払いとして、最も厄介な魔物を倒し、危険な魔物の生息域が重ならないように再配置するという、夜明け前のひと仕事を終えて、宿の部屋で一休みして起きたところだった。
起き抜けの頭が回っていないところに、想定外の勇者の言葉をもらい、一瞬フリーズする。
「いきなりどうしたんですか? 勇者」
「いきなりじゃない。ずっと思っていたことだ。俺は貴様が働いているところを見たことがない」
「それは、そういう魔法なので」
「黒衣魔法か?」
勇者はフンと鼻を鳴らした。
「おかしいだろ? そんな魔法、魔法大国であるミステリオンにすら記録されてないぞ」
「それは血統魔法だからですよ。うちの血統だけしか使えない魔法なんです。それを見い出したのが、初代勇者だと聞かされています。初代と一族が契約を結んだから、外には知られていないんです」
僕は淡々と説明する。
僕自身の両親から説明されたのと同じように。
その両親も既に亡い。
先代勇者を影で支えて、その過程で無茶をして死んでしまった。
そもそも勇者というものは、無茶な相手としか戦わない。
そんな勇者を支えるのだから、今やうちの一族が、僕を残して全滅してしまったのも仕方のないことだろう。
「それが証明出来るのか? 我が家に先祖代々寄生して生きて来た一族だと考えるほうが現実的だろう」
「は?」
僕は段々腹が立って来た。
うちの一族は、いわば勇者の一族に使い潰されたようなものだ。
最初の契約を律儀に守って、命をすり減らして来た。
僕一人のことならともかく、一族を侮辱することは、勇者を名乗る者だけは、やってはいけないことだ。
「自分の冒険があまりにもうまく行き過ぎてると、疑問に思ったことはないんですか? 魔物の群れが出たという黒の森で、あなたが戦ったのは、一つ目の巨人だけだった。強大なドラゴンは、翼が傷ついて飛べなかった。普通ではあり得ないでしょう?」
「それはもともと、話が大きく伝わっていただけだったのさ。それをお前が利用して、自分の手柄にした」
「はぁ?」
「このクズ野郎が!」
さすがにここまで言われて黙っているほど僕も温厚ではない。
「その言いよう、それは、お前達のために犠牲になった、うちの一族をも馬鹿にしているんだぞ?」
「ただの詐欺師の一族だろうが」
「よくも言ったな! わかった、契約を破棄するというなら、もう僕はお前とは無関係だ。どことなりとも消えてやるさ!」
その言葉で、僕は、自分の血のなかに組み込まれていた、契約魔法が砕け散るのを感じた。
この魂の契約は、片方だけの決意では解除出来ない。
互いの気持ちが完全に離れないと、無理やりにでも契約が続いてしまうのだ。
つまり、とっくに、勇者のなかから僕への信頼は失われてしまっていたのである。
僕はなんだか全てがバカバカしくなった。
やっと、だ。
一族最後の一人となった今になって、やっと、この契約が解除された。
もっと早く解除していたら、両親は死なずに済んだものを、と、思わなくもないが、うちの一族が、勇者の栄光の影でそれなりに豊かな暮らしを享受させてもらっていたのも、また事実だ。
誰かの影としてしか活躍出来ない血統魔法を持つ一族なのだから、勇者の一族との契約という選択が、間違っていたとは言えないだろう。
「やれやれ、やっと寄生君を切ったのか。勇者も人がいいというかなんというか……」
そう言いながら、宿の豪華な部屋から出て来たのは、勇者の補佐役の賢者である。
「この世に私の知らないことは存在しない。それなのに、黒衣魔法などというものを私は知らない。つまり、それは存在しない」
こいつか! 勇者に妙なことを吹き込んだのは。
「ああ、賢者殿。おかげで目が覚めたよ。こんな連中に長年我が一族が寄生されていたとは情けない限りだ。本来なら、その償いをさせるべきなのかもしれないが、俺の覇道に余計なシミを付けたくないからな」
覇道ってなんだ? お前勇者の癖に、自分の国でも作るつもりか?
「ふん。お優しい勇者がこうおっしゃってるんだ。さっさとその薄汚い姿を俺たちの前から消すんだな。もちろん、貴様の持ち物は全て勇者の財産だ。一つでも持ち逃げしたら教会に罪人として手配するぞ」
「な、なんだと! そんな馬鹿な話があるか!」
賢者のあまりの言葉に、僕は食ってかかった。
しかし、胸ぐらを掴もうと飛びかかった僕の体を、勇者が剣の柄で殴り飛ばす。
「グハッ!」
さすがに勇者の膂力だ。
僕は軽々と宿の壁まで吹き飛ばされた。
「せめてもの温情だ。今着ている夜着は、くれてやる。ちょっとみっともないが、今の季節なら十分だろ」
勇者が冷酷な口調でそう告げる。
そうか、こいつ、自分の手は汚さずに、僕を野垂れ死にさせる気だ。
それを理解して、僕は却って冷静になった。
こんな奴にいつまでも付き合っているほうが時間の無駄だ。
僕は無言で宿を出た。
現時点で僕の持ち物は、薄手のシャツとズボンと下着のみ。
と、見えるだろう。
だが、黒衣魔法の真骨頂は、見えない部分にある。
必要なものをなんでも召喚出来る、アイテム召喚という魔法が使えるのだ。
もちろん、そんな便利な魔法なだけに条件が設定されているが、自分の持ち物なら無条件で召喚出来る。
自分の持ち物ではないものを召喚する場合には、対価が必要だが、今のところ、そっちは使わなくていいだろう。
黒衣魔法は使い手本人にはあまり恩恵のない魔法がほとんどなのだけど、このアイテム召喚は、自分のためにも使える、数少ない魔法だ。
ただし、今すぐ目立つものを召喚すると、勇者達は僕が盗ったなどと騒ぎ出すに違いない。
勇者は、さすが勇者だけあって、自分を正当化する能力には長けている。
身一つで追い出されただけでもキツイのに、そんな目には遭いたくない。
とりあえず、勇者にとって価値のない着替えを、古い背負袋と一緒に召喚しよう。
一揃いだけ残しておけば、きっと大丈夫。
僕の服装など、彼等が気にしていたとも思えない。
あとはお金だが、……そうだな、大きなお金だけ残して、小銭を召喚しよう。
先代の勇者に賜った武器は、諦めるしかない。
暗器の類は、逆に見つかるとまずいので、回収しておかないとな。
ちょうど早朝で、人通りも少ない。
目立たない路地に入り込んで、荷物を召喚すると、手早く着替えた。
「……勇者や賢者のやりようは腹が立つけど、僕にとってはよかったのかもしれない」
ぽつりと、そう呟く。
一族はみんな、歴代の勇者の影として早逝した。
そうして、黒衣魔法の使い手は、とうとう僕一人となってしまったのだ。
黒衣魔法が、主を持たなければ、その力を完全に活かせない魔法であるということで、勇者と契約したご先祖を責める訳じゃないけど、その契約は、正直重荷過ぎた。
勇者のサポートなんて仕事、命がいくつあっても足りるはずがない。
まぁその契約のおかげで、安定した生活を送れていたのは確かなんだけどね。
「しばらくは主なんて持ちたくないな。限定的になるけど、自分のために使える魔法と技術で、自由を満喫しよう」
だが僕は知らなかった。
そう言った舌の根も乾かないうちに、生涯の主となる相手と出会ってしまうことを。
「え?」
僕はいつもの通り、主である勇者の露払いとして、最も厄介な魔物を倒し、危険な魔物の生息域が重ならないように再配置するという、夜明け前のひと仕事を終えて、宿の部屋で一休みして起きたところだった。
起き抜けの頭が回っていないところに、想定外の勇者の言葉をもらい、一瞬フリーズする。
「いきなりどうしたんですか? 勇者」
「いきなりじゃない。ずっと思っていたことだ。俺は貴様が働いているところを見たことがない」
「それは、そういう魔法なので」
「黒衣魔法か?」
勇者はフンと鼻を鳴らした。
「おかしいだろ? そんな魔法、魔法大国であるミステリオンにすら記録されてないぞ」
「それは血統魔法だからですよ。うちの血統だけしか使えない魔法なんです。それを見い出したのが、初代勇者だと聞かされています。初代と一族が契約を結んだから、外には知られていないんです」
僕は淡々と説明する。
僕自身の両親から説明されたのと同じように。
その両親も既に亡い。
先代勇者を影で支えて、その過程で無茶をして死んでしまった。
そもそも勇者というものは、無茶な相手としか戦わない。
そんな勇者を支えるのだから、今やうちの一族が、僕を残して全滅してしまったのも仕方のないことだろう。
「それが証明出来るのか? 我が家に先祖代々寄生して生きて来た一族だと考えるほうが現実的だろう」
「は?」
僕は段々腹が立って来た。
うちの一族は、いわば勇者の一族に使い潰されたようなものだ。
最初の契約を律儀に守って、命をすり減らして来た。
僕一人のことならともかく、一族を侮辱することは、勇者を名乗る者だけは、やってはいけないことだ。
「自分の冒険があまりにもうまく行き過ぎてると、疑問に思ったことはないんですか? 魔物の群れが出たという黒の森で、あなたが戦ったのは、一つ目の巨人だけだった。強大なドラゴンは、翼が傷ついて飛べなかった。普通ではあり得ないでしょう?」
「それはもともと、話が大きく伝わっていただけだったのさ。それをお前が利用して、自分の手柄にした」
「はぁ?」
「このクズ野郎が!」
さすがにここまで言われて黙っているほど僕も温厚ではない。
「その言いよう、それは、お前達のために犠牲になった、うちの一族をも馬鹿にしているんだぞ?」
「ただの詐欺師の一族だろうが」
「よくも言ったな! わかった、契約を破棄するというなら、もう僕はお前とは無関係だ。どことなりとも消えてやるさ!」
その言葉で、僕は、自分の血のなかに組み込まれていた、契約魔法が砕け散るのを感じた。
この魂の契約は、片方だけの決意では解除出来ない。
互いの気持ちが完全に離れないと、無理やりにでも契約が続いてしまうのだ。
つまり、とっくに、勇者のなかから僕への信頼は失われてしまっていたのである。
僕はなんだか全てがバカバカしくなった。
やっと、だ。
一族最後の一人となった今になって、やっと、この契約が解除された。
もっと早く解除していたら、両親は死なずに済んだものを、と、思わなくもないが、うちの一族が、勇者の栄光の影でそれなりに豊かな暮らしを享受させてもらっていたのも、また事実だ。
誰かの影としてしか活躍出来ない血統魔法を持つ一族なのだから、勇者の一族との契約という選択が、間違っていたとは言えないだろう。
「やれやれ、やっと寄生君を切ったのか。勇者も人がいいというかなんというか……」
そう言いながら、宿の豪華な部屋から出て来たのは、勇者の補佐役の賢者である。
「この世に私の知らないことは存在しない。それなのに、黒衣魔法などというものを私は知らない。つまり、それは存在しない」
こいつか! 勇者に妙なことを吹き込んだのは。
「ああ、賢者殿。おかげで目が覚めたよ。こんな連中に長年我が一族が寄生されていたとは情けない限りだ。本来なら、その償いをさせるべきなのかもしれないが、俺の覇道に余計なシミを付けたくないからな」
覇道ってなんだ? お前勇者の癖に、自分の国でも作るつもりか?
「ふん。お優しい勇者がこうおっしゃってるんだ。さっさとその薄汚い姿を俺たちの前から消すんだな。もちろん、貴様の持ち物は全て勇者の財産だ。一つでも持ち逃げしたら教会に罪人として手配するぞ」
「な、なんだと! そんな馬鹿な話があるか!」
賢者のあまりの言葉に、僕は食ってかかった。
しかし、胸ぐらを掴もうと飛びかかった僕の体を、勇者が剣の柄で殴り飛ばす。
「グハッ!」
さすがに勇者の膂力だ。
僕は軽々と宿の壁まで吹き飛ばされた。
「せめてもの温情だ。今着ている夜着は、くれてやる。ちょっとみっともないが、今の季節なら十分だろ」
勇者が冷酷な口調でそう告げる。
そうか、こいつ、自分の手は汚さずに、僕を野垂れ死にさせる気だ。
それを理解して、僕は却って冷静になった。
こんな奴にいつまでも付き合っているほうが時間の無駄だ。
僕は無言で宿を出た。
現時点で僕の持ち物は、薄手のシャツとズボンと下着のみ。
と、見えるだろう。
だが、黒衣魔法の真骨頂は、見えない部分にある。
必要なものをなんでも召喚出来る、アイテム召喚という魔法が使えるのだ。
もちろん、そんな便利な魔法なだけに条件が設定されているが、自分の持ち物なら無条件で召喚出来る。
自分の持ち物ではないものを召喚する場合には、対価が必要だが、今のところ、そっちは使わなくていいだろう。
黒衣魔法は使い手本人にはあまり恩恵のない魔法がほとんどなのだけど、このアイテム召喚は、自分のためにも使える、数少ない魔法だ。
ただし、今すぐ目立つものを召喚すると、勇者達は僕が盗ったなどと騒ぎ出すに違いない。
勇者は、さすが勇者だけあって、自分を正当化する能力には長けている。
身一つで追い出されただけでもキツイのに、そんな目には遭いたくない。
とりあえず、勇者にとって価値のない着替えを、古い背負袋と一緒に召喚しよう。
一揃いだけ残しておけば、きっと大丈夫。
僕の服装など、彼等が気にしていたとも思えない。
あとはお金だが、……そうだな、大きなお金だけ残して、小銭を召喚しよう。
先代の勇者に賜った武器は、諦めるしかない。
暗器の類は、逆に見つかるとまずいので、回収しておかないとな。
ちょうど早朝で、人通りも少ない。
目立たない路地に入り込んで、荷物を召喚すると、手早く着替えた。
「……勇者や賢者のやりようは腹が立つけど、僕にとってはよかったのかもしれない」
ぽつりと、そう呟く。
一族はみんな、歴代の勇者の影として早逝した。
そうして、黒衣魔法の使い手は、とうとう僕一人となってしまったのだ。
黒衣魔法が、主を持たなければ、その力を完全に活かせない魔法であるということで、勇者と契約したご先祖を責める訳じゃないけど、その契約は、正直重荷過ぎた。
勇者のサポートなんて仕事、命がいくつあっても足りるはずがない。
まぁその契約のおかげで、安定した生活を送れていたのは確かなんだけどね。
「しばらくは主なんて持ちたくないな。限定的になるけど、自分のために使える魔法と技術で、自由を満喫しよう」
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