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タイトルマッチ PART1 対峙する二人
しおりを挟む場内が暗転した――
瞬間、照明が交錯し、観客の熱気が一斉に爆発する。
「さあっ……ついにこの時がやってきましたッ! 連勝無敗の絶対王者、鷹城 大牙――! そしてその牙に挑む若き黒豹、三崎 陸翔の登場ですッ!」
リングアナウンサーの叫びが、重低音のサウンドとともに場内に響き渡る。
観客席が地鳴りのように揺れ、スマホのカメラライトが星のように揺れた。
先に現れたのは、挑戦者――三崎 陸翔。
黒いマントを身にまとい、フードを深く被っている。
その姿は、まるで闇の中から現れた影のようだ。
鍛え抜かれた肉体のラインが、マントの下からも見てとれる。
胸板は厚く、肩幅は広い。
腰のくびれから下へ流れるように、太ももへと続く筋肉の稜線が見事だ。
「黒い野心、漆黒の野獣……挑戦者、三崎 陸翔だァッッ!」
リングアナウンサーの叫びに合わせてフードを脱ぐと、客席がどよめいた。
額から汗が流れ、鋭い目がリングの中央を真っすぐに射抜いている。
そのまま無言でリングイン。
マントを脱ぎ捨てた瞬間、場内に熱が満ちる。
続いて、赤い照明が天井から降り注ぐ。
「さぁッ……現れましたァッ! 王者中の王者、赤き闘魂、鷹城 大牙ッッ!!」
観客席から大歓声が巻き起こる。
赤いマントをひるがえし、王者・鷹城がゆっくりと花道を歩いてくる。
185センチの堂々たる体躯、均整のとれた筋肉はギリシャ彫刻のような威厳に満ち、鍛え上げられた胸板と腕の厚みに、観客から感嘆の声が漏れる。
「王者ぁぁぁーーー!!」
「大牙ッ! 大牙ッッ!!」
「今日も勝つぞォォォ!!」
鷹城は手を振ってそれに応え、赤マントを翻してリングに上がる。
マントを脱ぐと、場内に一瞬、溜め息が落ちる。
背筋の厚み、胸の盛り上がり、絞り込まれた腹筋。肌に浮かぶ血管すらも美しかった。
「見ろよ……あれが“王者の身体”だ……」
「もう芸術だな、あれは……」
「負ける気がしねぇ……!」
解説席からも、落ち着いたが熱のこもった声が届く。
「いやぁ……今日も王者は仕上げてきましたね。二戦連続で勝っているとはいえ、三崎選手の急成長ぶりは侮れません。しかし、やはり……この肉体、この実績――王者の壁は高い」
リング中央、ついに対峙する二人。
三崎はやや身長で劣るが、決して見劣りしない。
どっしりとした体軀、鎧のように盛り上がった僧帽筋と広背筋。
その肉体には団体に隠して参加していた地下格闘で研ぎ澄まされた“実戦”の凄みがある。
対する鷹城は、まさに正統派。
研ぎ澄まされた鍛錬の成果が、無駄のない筋肉美に昇華されていた。
「体格差はあるが、スタイルの違いがくっきり出てますね。芸術的な造形の王者に対して、挑戦者はまさに“野性”の筋肉」
一瞬、互いの視線が交錯する。
無言のまま、熱と緊張だけが会場を包み込んだ――。
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