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第12章 激闘編
予知 2
<セレスティーヌ視点>
ぼやけた映像でも分かる。
血で染まった地面とそこに誰かが倒れているのが見える。
「……セレス様」
誰?
誰が倒れてるの?
生きているの?
分からない。
視認できない。
「セレス様?」
動揺しているからなのか、予知の映像が揺れている。
「セレス様!?」
私の肩も揺れて……ユーフィリア?
「ああ!」
両肩に置かれた手を自覚した途端、映像が霧散してしまった。
「……」
目に映るのは血濡れた地面じゃない。
コーキさんでもない。
心配そうに私を覗き込んでいるユーフィリアの顔だ。
「意識が戻られたのですね、よかったぁ」
「申し訳ありませんでした」
謝罪の言葉とともに頭を下げるユーフィリア。
「あなたは悪くないわ」
「ですが」
地面に着くほどに垂れた頭を戻そうともしない。
「大切な予知を妨げてしまって……」
正直、もう少し見続けたかった。
誰が倒れているのか確認したかった。
けど、あの不明瞭な映像では無理だったと思う。
ユーフィリアが私の覚醒を促さずとも結果は同じ。
それに。
「こんな場所で突然意識を失った私を前にして平然としていられるわけがないし、何より予知の忘我状態を見たのは初めてなのだから仕方ないことよ」
「いえ、予知に関しては以前から聞いておりました。それなのに取り乱してしまい、とんでもない失態を……本当に申し訳ございません」
「謝罪はもう充分、次から気をつけてくれればそれでいいの」
「……」
「ねえ、ユーフィリア、あなたのそんな顔見たくないわ」
特にあんな予知の後は。
「セレス様……」
「今の私が信頼できる護衛はあなただけ。だからね、顔を上げて」
「……はい」
こんなことでユーフィリアを責めるつもりはないし、これ以上この話を続ける意味もない。それより。
「ところで、今日の見回りにはアルも参加してる?」
「……はい、出掛けるところを見ましたので」
「そう……もう戻ってるかしら?」
「まだだと思います」
予知と同じ、アルは見回りで外に出たまま。
だったら、あれが今日この後に起こる可能性も否定できない。
もちろん明日、明後日かもしれないし、ずっと後のことかもしれない。
それでも……。
「行きましょう、ユーフィリア」
後悔はしたくない。
今できることをするべきだ。
「あっ、はい。広場では皆も待ってます」
「違うわ。外に出るのよ」
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