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第12章 激闘編
勝負所
<ヴァーンベック視点>
先制攻撃を仕掛けたギリオンを先頭にサージ、ブリギッテ、俺が猛攻を続けた結果。
「グルル……」
「グルゥ……」
分体2頭からは当初の面影が完全に消え失せてしまった。動きは遅くなり、腕の振りも鈍い。ともに満身創痍で、もうすぐにでも倒せそうな状態。そうとしか見えない。
と、ここまで追いつめている現状はもちろん悪くはないのだが、こちらも……。
「はあ、はあ……しぶてえやろうだぜ」
サージが肩で息をしている。
「……」
滴る汗を拭いもせず魔力操作にするブリギッテの顔にも疲労の色が濃い。
魔力残量もそう多くはないのだろう。
そして、何より。
「ぐっ!」
ギリオンがまずい。
いまだに剣は冴えているものの、薄れていた鱗が全身に浮かび始めているんだ。
「うっ、うぅぅ……」
現状はまだ理性を保てているように見える。
が、ギリオンの均衡はいつ崩れるか分からない。いつ暴走してもおかしくはない。さっきのような狂暴化の可能性も充分に考えられる。そうなってしまったら……。
「おい、大丈夫かよ?」
「……」
「ギリオン?」
「っ……問題ねえ」
返答に反するようなかすれて弱い声音。
「大丈夫だ」
ただ、ギリオンの返答に濁りはない。
「そっちこそ、やれんだろうな?」
「あったりめえよ!」
「はっ、威勢だけはいいじゃねえか」
「まだまだ余裕だからな」
「よく言うぜ。顔色は最悪なのによぉ」
「そりゃ、おめえのこった」
「何だと!」
今もなお鱗は活性化しているようにしか見えない。
それでも、この様子なら……。
「って、まあ、喋ってる場合じゃねえか」
「……とっとと片付けんぞ」
「りょーかい」
終戦までもつ。
それを願うばかりだ。
「ヴァーン、まだいけるわよね?」
「ああ」
「じゃあ、私とあなたは魔法で仕掛けましょ」
「……分かった。サージ、ギリオン、前を頼む」
「「おう!」」
ここは時間をかけず倒し切りたい。
であれば、効率よく連撃で攻めるのみ。
足が止まった今の分体相手なら、やれるはず。
「いくわよ、アイススピア!」
「アイスアロー!」
まずは、ブリギッテと俺の氷魔法。
「グギャ!」
「ギャア!」
敵はこっちの想定通り。
正面からの射撃が簡単に着弾するほどに動きが鈍い。
「喰らえ!」
ガンッ!
サージの剣も狙い通りに決まっている。
ガシュッ!
「グギャァ!」
ギリオンも同様。
「おりゃあ!」
「だあ!」
ガンッ!
ガシュッ!
サージもギリオンも体調は底に近いだろうに、気力で補えている。
充分以上の働きじゃないか。
「2人とも、やってくれるわ」
「ああ」
となれば、こっちも。
「ブリギッテ、押し切るぞ」
「ええ、ここが勝負所ね。アイスアロー!」
「アイスアロー!」
先制攻撃を仕掛けたギリオンを先頭にサージ、ブリギッテ、俺が猛攻を続けた結果。
「グルル……」
「グルゥ……」
分体2頭からは当初の面影が完全に消え失せてしまった。動きは遅くなり、腕の振りも鈍い。ともに満身創痍で、もうすぐにでも倒せそうな状態。そうとしか見えない。
と、ここまで追いつめている現状はもちろん悪くはないのだが、こちらも……。
「はあ、はあ……しぶてえやろうだぜ」
サージが肩で息をしている。
「……」
滴る汗を拭いもせず魔力操作にするブリギッテの顔にも疲労の色が濃い。
魔力残量もそう多くはないのだろう。
そして、何より。
「ぐっ!」
ギリオンがまずい。
いまだに剣は冴えているものの、薄れていた鱗が全身に浮かび始めているんだ。
「うっ、うぅぅ……」
現状はまだ理性を保てているように見える。
が、ギリオンの均衡はいつ崩れるか分からない。いつ暴走してもおかしくはない。さっきのような狂暴化の可能性も充分に考えられる。そうなってしまったら……。
「おい、大丈夫かよ?」
「……」
「ギリオン?」
「っ……問題ねえ」
返答に反するようなかすれて弱い声音。
「大丈夫だ」
ただ、ギリオンの返答に濁りはない。
「そっちこそ、やれんだろうな?」
「あったりめえよ!」
「はっ、威勢だけはいいじゃねえか」
「まだまだ余裕だからな」
「よく言うぜ。顔色は最悪なのによぉ」
「そりゃ、おめえのこった」
「何だと!」
今もなお鱗は活性化しているようにしか見えない。
それでも、この様子なら……。
「って、まあ、喋ってる場合じゃねえか」
「……とっとと片付けんぞ」
「りょーかい」
終戦までもつ。
それを願うばかりだ。
「ヴァーン、まだいけるわよね?」
「ああ」
「じゃあ、私とあなたは魔法で仕掛けましょ」
「……分かった。サージ、ギリオン、前を頼む」
「「おう!」」
ここは時間をかけず倒し切りたい。
であれば、効率よく連撃で攻めるのみ。
足が止まった今の分体相手なら、やれるはず。
「いくわよ、アイススピア!」
「アイスアロー!」
まずは、ブリギッテと俺の氷魔法。
「グギャ!」
「ギャア!」
敵はこっちの想定通り。
正面からの射撃が簡単に着弾するほどに動きが鈍い。
「喰らえ!」
ガンッ!
サージの剣も狙い通りに決まっている。
ガシュッ!
「グギャァ!」
ギリオンも同様。
「おりゃあ!」
「だあ!」
ガンッ!
ガシュッ!
サージもギリオンも体調は底に近いだろうに、気力で補えている。
充分以上の働きじゃないか。
「2人とも、やってくれるわ」
「ああ」
となれば、こっちも。
「ブリギッテ、押し切るぞ」
「ええ、ここが勝負所ね。アイスアロー!」
「アイスアロー!」
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