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第12章 激闘編
予感の先
気配を追いテポレン山を駆けているこの状況。
セレス様と入れ替わった幸奈を追っていたあの時と似ている。
あの惨劇の直前と……。
依然として上手く働かない感知に加え、既視感をも覚える現状に嫌な予感は増すばかり。陰鬱な不安までも重くのしかかってきた。
そんな負の感覚を振り払うように脚に力を入れる。
山を疾走する。
全力で走り続ける。
と……。
獣道に近かった山道がかなり開けてきた。
坂上はさらに広がっているようだ。
なら、その先の気配は?
足を止め、精度の低い感知で強引に探ってやる。
「……」
そんな不完全な行使でも感じ取れるこの複数の気配。
まず、間違いない。
ここが目的地。
そう、もうすぐ到着するんだ。
とはいえ、澱のような感覚は残ったまま。
消えていない。
「……大丈夫」
剣の音は皆無。
魔法音も聞こえてこない。
つまり、ギリオンが暴れていないという証。
であれば、どうとでも対処できる。
そう考えながらも、脚はゆっくりとしか動いてくれない。
「ふぅぅ」
さっきまでの疾走とは打って変わっての遅々とした歩み。
急ぎ向かっていた目的地を目の前にして、本当に情けない。
そんな思いと共に坂を上っていく。
とはいえ、時間は僅かなもの。
「……」
見えてきた。
多くの背中が目に入ってきた。
ギリオンは?
「えっ? コーキ殿?」
「コーキさん?」
こちらに気づいたのは最後方にいるワディン騎士とエンノアの民。
彼らの先着は、もちろん想定内だ。
「どうしてここに?」
「その話はまた後で、それよりギリオンはどこです?」
俺の問い掛けに言葉を返さず、眼を坂上に向ける2人。
先にいるってことか。
「「「コーキ殿?」」」
「「「コーキさん?」」」
驚きの顔を向ける騎士たちの中を抜け、前方に足を進める。
すると。
呆然と立ち尽くす4人の男女が視界に入ってきた。
アルとヴァルター、あとは意外な2人。オルドウの冒険者だ。
なっ?
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「アル……」
すすり泣いたまま、こちらには目も向けてこない。
気づいてもいない。
いったい、何が起こって……?
あれは!
誰かが倒れてるのか?
「……」
間違いない。
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複数の剣傷、破れた上着、その下に見えるのは……鱗、蒼鱗!?
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さらに、その先にもいる。
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