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第12章 激闘編
優先
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<ヴァーンベック視点>
「痛ってえ」
隣からはサージ。
苦痛の声。
俺と同じ。
吹っ飛ばされたんだ!
状況理解と同時に身体が臨戦態勢に切り替わる。
立ち上がって剣を構えようとする。
なのに。
「ぐっ、つぅ」
上手く力が入らねえ。
肩以外も痛んでやがる。
まずい……って!
シアは?
シアは無事なのか?
「シア!!」
片膝立ちで視線を投げる。
「……」
いた。
左後方だ。
「無事かシア? 怪我は?」
「……大丈夫、転んだだけだから」
「ブリギッテ?」
「……シアさんも私も平気。あっても軽い傷程度よ」
2人の言葉通り、ともに尻餅をついているものの負傷しているようには見えない。
「そう、か」
無事な姿を確認して、思わず安堵の息が漏れてしまう。
「それより、何があったの? ヴァーンは無事なの? ギリオンさんは?」
「多分、衝撃波だ」
人にできることじゃないが、それ以外考えられない。
「俺の体は……問題ねえ」
「よかったぁ」
まずいのは左肩だけ。
あとは何とかなるはず。
ただ、ギリオンは……。
「ああ、ぐがっ、ああぁ!」
この状態から魔法で戻せる見込みは薄い。
仮に可能だとしても、術者にはかなりの危険が伴ってしまう。
なら、残された選択肢は1つ。
「ギリオンは力づくで抑えるしかないだろう」
「そんな……もう少しだったのに……」
シアの気持ちはよく分かる。
それでも、これ以上は駄目だ。
「治癒魔法は許さない。ブリギッテ」
「ええ、分かってる。シアさんと下がってるわ」
「頼む」
「でも、やれるの? その体で」
「……」
「今なら逃げれるんじゃない?」
「ああ、あああぁぁ……」
確かに、そうかもしれない。
「逃げた方がいいんじゃないかしら?」
安全を優先するなら、そうすべきだろう。
けど、俺がギリオンを見捨てられるのか?
この状態で放置できるのか?
「ブリギッテよぉ、そいつぁ冷たすぎんぞ」
「優先順位の問題でしょ」
「まあ、おめえの中ではギリオンの順位は低いわな」
「……」
「俺とヴァーンは違う。まったく違うんだぜ」
そう。
無理だ。
見捨てられるわけがないんだ。
ただし、優先すべきを忘れちゃいけない。
「サージ、やれるな?」
「体中いってえけど、やるしかねえだろ」
「なら、最初から全力でいくぞ」
「おうよ」
「それでも難しいなら……ブリギッテはシアと一緒に逃げてくれ」
「痛ってえ」
隣からはサージ。
苦痛の声。
俺と同じ。
吹っ飛ばされたんだ!
状況理解と同時に身体が臨戦態勢に切り替わる。
立ち上がって剣を構えようとする。
なのに。
「ぐっ、つぅ」
上手く力が入らねえ。
肩以外も痛んでやがる。
まずい……って!
シアは?
シアは無事なのか?
「シア!!」
片膝立ちで視線を投げる。
「……」
いた。
左後方だ。
「無事かシア? 怪我は?」
「……大丈夫、転んだだけだから」
「ブリギッテ?」
「……シアさんも私も平気。あっても軽い傷程度よ」
2人の言葉通り、ともに尻餅をついているものの負傷しているようには見えない。
「そう、か」
無事な姿を確認して、思わず安堵の息が漏れてしまう。
「それより、何があったの? ヴァーンは無事なの? ギリオンさんは?」
「多分、衝撃波だ」
人にできることじゃないが、それ以外考えられない。
「俺の体は……問題ねえ」
「よかったぁ」
まずいのは左肩だけ。
あとは何とかなるはず。
ただ、ギリオンは……。
「ああ、ぐがっ、ああぁ!」
この状態から魔法で戻せる見込みは薄い。
仮に可能だとしても、術者にはかなりの危険が伴ってしまう。
なら、残された選択肢は1つ。
「ギリオンは力づくで抑えるしかないだろう」
「そんな……もう少しだったのに……」
シアの気持ちはよく分かる。
それでも、これ以上は駄目だ。
「治癒魔法は許さない。ブリギッテ」
「ええ、分かってる。シアさんと下がってるわ」
「頼む」
「でも、やれるの? その体で」
「……」
「今なら逃げれるんじゃない?」
「ああ、あああぁぁ……」
確かに、そうかもしれない。
「逃げた方がいいんじゃないかしら?」
安全を優先するなら、そうすべきだろう。
けど、俺がギリオンを見捨てられるのか?
この状態で放置できるのか?
「ブリギッテよぉ、そいつぁ冷たすぎんぞ」
「優先順位の問題でしょ」
「まあ、おめえの中ではギリオンの順位は低いわな」
「……」
「俺とヴァーンは違う。まったく違うんだぜ」
そう。
無理だ。
見捨てられるわけがないんだ。
ただし、優先すべきを忘れちゃいけない。
「サージ、やれるな?」
「体中いってえけど、やるしかねえだろ」
「なら、最初から全力でいくぞ」
「おうよ」
「それでも難しいなら……ブリギッテはシアと一緒に逃げてくれ」
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