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第3章 救出編
魔物討伐実習 4
即答かよ。
軽い。
軽すぎるぞ。
色々考えていた俺が馬鹿みたじゃないか。
けど、ギリオンに指導なんてできるのか?
それはまあ、剣の腕は確かだ。
冒険者としても、かなりのものらしいが……。
剣の腕が立つ敏腕冒険者か。
「……」
指導できそうだな。
「ギリオン、いいのか?」
「やる気はあるみたいだからな、いいぜ」
まあ、あの根性を見せられると、手助けしてやりたくもなるか。
特に、ギリオンみたいなタイプにとってはな。
そういう俺も、少し心が動いたからさ。
「そうか」
「坊主、どうだ?」
「……」
アルの視線が俺とギリオンの間を行ったり来たり。
俺に弟子入り志願した手前、返答しづらいのだろう。
「こっちのことは気にせず、好きにすればいいから」
「けど」
俺のことを気にしているのは一目瞭然だな。
「ん、やめとくか?」
「いや……」
悩むのは分かるが。
「冒険者としては、ギリオンの方が経験も豊富だし、アルにも合っているかな」
「そう、なのか?」
その質問に頷きで返してやる。
「んで、どうすんだ?」
「……頼む」
「なら、まず態度を改めねぇとな」
「っ!。 分かっ……分かりました。弟子にしてください。お願いします」
「おう、いいぜ!」
「アル、よかった」
シアが手を叩いて喜んでいる。
フォルディさんも笑顔。
アルも納得しているようだし、ギリオンも満更でもなさそうだ。
なら、これで好し。
解決だな。
「放逸にして峻烈なる絶炎を統べる主よ、契りにより求めるは灼熱の炎、ここに集い放たん、ファイヤーボール!」
「ギィィィ」
シアの詠唱によって放たれた拳大の炎の塊が角の生えたウサギ型の魔物に直撃する。
炎は魔物の身体にまとわりつくように数秒間燃え盛った後、消失。
残されたのは瀕死のウサギ型魔物だけ。
立ち上がることもできず倒れたまま痙攣し、そのまま動かなくなった。
「おいおい、嬢ちゃん、やるじゃねえか」
「さすが、姉さん」
アルの実戦が終わった後。
姉であるシアの魔法の腕も見たいというギリオンの言葉で、急遽シアの実戦が決定。
ウサギ型魔物に対したわけだが。
「ギリオンさん、これ凄いですよね?」
「おう。見習い冒険者としては、早さも威力も文句ねえぞ」
「ボクもそう思います」
こちらの世界の魔法には詳しくないから、良く分からないけれど。
詠唱は素早いし魔法の威力もなかなか、なのかな?
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とはいえ、悪くないのは確かだろう。
「おい、コーキ。何か言ってやれよ」
「ああ……良いと思うよ」
「あ、ありがとうございます。あんな凄い魔法を使うコーキさんに、そう言ってもらえると嬉しいです」
俺の言葉に満面の笑顔を返してくる。
……。
なんだろう、この気持ち。
ちょっと申し訳ないというか、胸が痛いというか。
複雑な気持ちになってしまう……。
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