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第3章 救出編
守り人 2
あの魔力を纏った剣撃でも、大した効果がないなら。
次は。
「雷撃!」
紫電がゴーレムに襲い掛かる。
ゴーレムの素材次第では、これで!
……。
雷撃を浴びたその刹那だけ、動きを止めたようにも見えたが。
すぐに動き始め。
その眼が光り。
眼から光が溢れ、光線が放たれる。
「っ!」
跳躍して回避。
この光線は喰らう気がしない。
それはいいんだが。
雷撃は効いているのか?
もう一撃だな。
「雷撃!」
再び、その身に直撃。
が……。
雷撃を浴びている間だけは動きを止めるが、それが済めば平然としたもの。
ドシーン!
雷撃も効かないか。
仕方ない。
では次だ。
「ファイヤーボール」
……まいったな。
剣に雷撃、火魔法。
その後も、何種類もの魔法攻撃を仕掛けてみたが、全く効果が感じられない。
これは、魔法の威力云々ではないな。
ゴーレムのあの謎素材、物理魔法両面において高度な耐性を誇っているのだろう。
なら、どうすべきなのか?
「……」
正直、手詰まりだ。
あいつの攻撃を受ける気もしないが、倒すイメージもわかない。
距離をとって、仕切りなおしてはいるが……。
「あの、コーキさん」
後ろから、セレス様の声。
どうしたんだ?
「その、今思い出したのだけど……」
「何でしょう」
何でもいい。
攻略の糸口があれば。
「ゴーレムには胸に核があって、そこが弱点だったような。そんな気がするの」
「分かりました!」
それが事実なら大きい。
攻略の重要な鍵となるぞ。
ドシーン!
ドシーン!
セレス様から離れるように、ゴーレムを誘導し対峙。
ゴーレムも立ち止まって、こちらを見つめている。
その眼は無機質ながら、なんらかの意志を感じさせるものはある。
ここを守ろうという意志か。
……。
このゴーレムに、どれほどの知能があるのかは分からない。
が、それでも、ゴーレムのこの単純さには助けられるな。
頑丈さ以外は、トリプルヘッドの方が明らかに上だ。
まっ、その頑強な身体がとんでもないレベルなんだけど。
ドシーン!
さて、では、胸を狙ってと。
ブオーン!
風圧を身体全体に感じるようなゴーレムの右腕の強烈な一振りを掻いくぐり。
胸に剣を一突き!
キン!
狙い違わず、胸に突き当たったが……。
駄目だな。
やはり表面に傷をつけるのがせいぜい。
中までは通らない。
急所がそこに存在するとしたら、あの胸の内側にあるはずだから。
中に攻撃を通さないと意味がない。
とっ!
連続で繰り出される左の腕を避け、また距離をとる。
そして。
「雷撃!」
ピンポイントに胸を撃つ。
が、こちらも効果なし。
……。
あの素材、本当にとんでもないな。
これはもう。
仮に胸が弱点だったとしても、どうしたらいいものか。
……。
……。
攻撃を避けながら、考える。
避ける。
躱す。
……。
やはり、これしかない、か。
試したことはないが、おそらくできるはず。
事ここに至っては、試せることは全て試すだけ。
いくぞ!
攻撃をかわしながら接近、そしてゴーレムの胸に掌を当てる!
掌底!
だが、ここからだ。
当てた掌を通して、魔力をゴーレムの胸に流し込む。
ほんの僅かの間に強烈に!
一気に流す!
これで、どうだ!
すると……。
ゴーレムが震え、硬直!
明らかに今までと違う。
雷撃を浴びている間とも異なり、震え硬直している。
これは、効いたか?
と、思った次の瞬間。
ゴーレムの眼が光る!
至近距離だ!
ちょっとまずい。
脚に力を込め……。
「っ!」
左肩に激痛!
火傷痕か!!
いきなりの激痛に、脚の力が抜ける。
思わず動きがとまってしまう。
が、目の前のゴーレムの眼からは光が溢れ……。
まずい!
間に合ってくれ!
左に跳躍!
ジュゥ!
嫌な音が耳に響く。
転瞬、右肩に焼けたような熱が走る。
「痛ぅ!」
ゴーレムの光線の直撃は、なんとか避けることができた。
が、光線が右肩をかすめてしまった。
「っ」
左肩には黒炎による痛み、右肩には光線による傷。
「……」
簡単じゃないな。
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