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第4章 異能編
冷静に
「セレス……」
今すぐにでも時間遡行したいところだが。
闇雲に救出に向かっても、結果は同じだろう。
今こそ冷静に客観的に事実を見極める必要がある。
ただし、時間はあまりない。
冷静に素早くだ。
「……」
なぜ2回ともに同じ結果になってしまったのか?
この2回のことを考察してみると……。
俺がテポレン山を進み、あの崖上に到着。
そこでグレーウルフを倒し、崖下にセレス様を発見。
崖下に下りる。
ここまでは同じだ。
そして、ここから。
1回目 崖下→魔落→転送→麓 20日以上、現世では約2時間
2回目 崖下→下山 → →麓 約2時間
重要な点は、今回と前回はともに同じ症状が生じ同じ結果になったということ。
今回は崖下から直接下山した。
前回は崖下から魔落(神域)へ行き、そこで20日以上を過ごしたのち麓に転送された。
これだけの時間差があるのに同じ結果。
「……」
考えられるのは、トトメリウス様の言葉だろう。
魔落では現世の時間は経過していない。
これだ。
魔落では、俺たちの身体も時間の経過とともに変化していた。
眠くなる、腹も空く、それに、怪我だって悪化した。
だから現世時間が停止した神域、時間の概念のない神域でも、自身の肉体的時間は普通に経過していると思っていた。
当然、1回目のセレス様の結果の原因は、それ以前の時間を過ごしていた魔落(神域)の中にあると思っていた。
けど、違っていたのかもしれない。
つまり、神域における肉体はそこでの時こそ刻むけれど、それ以前に現世で受けた影響は神域では停止してしまう。そういうことじゃないだろうか。
神域の外で何らかの損傷を受けていたセレス様の身体。
神域内では、その損傷の進行が止まっていた。
そして神域から現世に戻った途端、損傷が進み始めたと。
これが1回目の真実じゃないのか。
1回目も2回目も、現世での経過時間は同じ。
損傷の進行時間も同じになる。
辻褄が合う。
あくまでも想像、仮説でしかないが、悪くはない。
ひとまずは、そう仮定しておこう。
では、次。
セレス様が、どうしてこんなことになってしまったのか?
その原因は何なのか?
これまでは魔落の空気や食べ物が原因だと推測していたが、これは全くの見当違いだったようだ。
となると、今すぐ俺が考えつく原因は3つ。
1、崖からの落下で、頭、内臓などに損傷を受けていた。
2、魔物によって身体の内部に損傷を負わされていた。
3、俺と出会う前に、1と2以外の何らかの原因で損傷を負っていた。
こんなところだ。
1、2、3のいずれにしても、治癒魔法、回復薬では根本的な解決にはつながらない。
それはもう分かっている。
そうすると、損傷の原因を消すしかない。
1の損傷については……。
頭や内臓に損傷を受けて、あのような症状と結果になるのか?
分からない。
分からないが、可能性はある。
2についても可能性という点では否定できない。
けれど、セレス様の話ではグレーウルフに襲われたものの、傷は負っていないとのことだった。可能性は低いということか。
3についても、セレス様の話によると特に問題があったようには思えない。
もちろん、可能性を完全に否定はできないが。
「……」
こうなると、可能性としては1なのか?
けれど……。
どうも、何かが違うような。
そんな気がする。
何というか、何か引っかかるような……。
「……」
まあ、俺の勘なんかあてにならないか。
1や2が原因だった場合、俺が時間遡行で早く戻れば解決可能だ。
セレス様がグレーウルフに襲われる前、崖下に落下する前に戻って助ければいい。
問題は襲撃前、落下前に戻れるか。
時間遡行は1刻(2時間)。
崖上のセレス様を助けるためには、10分から20分程度早く戻る必要がある。
時間遡行を使用する前に10分から20分の短縮。
今回は難しいのか?
今はもう崖下から2時間近く経過しているはず。
いや、セレス様を失ってからの時間経過を考えると。
「……」
前回は自失状態が長かった、と思う。
そこからセレス様を埋葬して、遡行した。
その間にかかった時間は?
だめだ、分からない。
それでも、10分、20分以上かかった可能性も。
対して今回は……。
ギリギリだろうな。
上手くいけば、崖上のセレス様を助けることも可能かもしれない。
なら、次の挑戦では……。
今すぐにでも時間遡行したいところだが。
闇雲に救出に向かっても、結果は同じだろう。
今こそ冷静に客観的に事実を見極める必要がある。
ただし、時間はあまりない。
冷静に素早くだ。
「……」
なぜ2回ともに同じ結果になってしまったのか?
この2回のことを考察してみると……。
俺がテポレン山を進み、あの崖上に到着。
そこでグレーウルフを倒し、崖下にセレス様を発見。
崖下に下りる。
ここまでは同じだ。
そして、ここから。
1回目 崖下→魔落→転送→麓 20日以上、現世では約2時間
2回目 崖下→下山 → →麓 約2時間
重要な点は、今回と前回はともに同じ症状が生じ同じ結果になったということ。
今回は崖下から直接下山した。
前回は崖下から魔落(神域)へ行き、そこで20日以上を過ごしたのち麓に転送された。
これだけの時間差があるのに同じ結果。
「……」
考えられるのは、トトメリウス様の言葉だろう。
魔落では現世の時間は経過していない。
これだ。
魔落では、俺たちの身体も時間の経過とともに変化していた。
眠くなる、腹も空く、それに、怪我だって悪化した。
だから現世時間が停止した神域、時間の概念のない神域でも、自身の肉体的時間は普通に経過していると思っていた。
当然、1回目のセレス様の結果の原因は、それ以前の時間を過ごしていた魔落(神域)の中にあると思っていた。
けど、違っていたのかもしれない。
つまり、神域における肉体はそこでの時こそ刻むけれど、それ以前に現世で受けた影響は神域では停止してしまう。そういうことじゃないだろうか。
神域の外で何らかの損傷を受けていたセレス様の身体。
神域内では、その損傷の進行が止まっていた。
そして神域から現世に戻った途端、損傷が進み始めたと。
これが1回目の真実じゃないのか。
1回目も2回目も、現世での経過時間は同じ。
損傷の進行時間も同じになる。
辻褄が合う。
あくまでも想像、仮説でしかないが、悪くはない。
ひとまずは、そう仮定しておこう。
では、次。
セレス様が、どうしてこんなことになってしまったのか?
その原因は何なのか?
これまでは魔落の空気や食べ物が原因だと推測していたが、これは全くの見当違いだったようだ。
となると、今すぐ俺が考えつく原因は3つ。
1、崖からの落下で、頭、内臓などに損傷を受けていた。
2、魔物によって身体の内部に損傷を負わされていた。
3、俺と出会う前に、1と2以外の何らかの原因で損傷を負っていた。
こんなところだ。
1、2、3のいずれにしても、治癒魔法、回復薬では根本的な解決にはつながらない。
それはもう分かっている。
そうすると、損傷の原因を消すしかない。
1の損傷については……。
頭や内臓に損傷を受けて、あのような症状と結果になるのか?
分からない。
分からないが、可能性はある。
2についても可能性という点では否定できない。
けれど、セレス様の話ではグレーウルフに襲われたものの、傷は負っていないとのことだった。可能性は低いということか。
3についても、セレス様の話によると特に問題があったようには思えない。
もちろん、可能性を完全に否定はできないが。
「……」
こうなると、可能性としては1なのか?
けれど……。
どうも、何かが違うような。
そんな気がする。
何というか、何か引っかかるような……。
「……」
まあ、俺の勘なんかあてにならないか。
1や2が原因だった場合、俺が時間遡行で早く戻れば解決可能だ。
セレス様がグレーウルフに襲われる前、崖下に落下する前に戻って助ければいい。
問題は襲撃前、落下前に戻れるか。
時間遡行は1刻(2時間)。
崖上のセレス様を助けるためには、10分から20分程度早く戻る必要がある。
時間遡行を使用する前に10分から20分の短縮。
今回は難しいのか?
今はもう崖下から2時間近く経過しているはず。
いや、セレス様を失ってからの時間経過を考えると。
「……」
前回は自失状態が長かった、と思う。
そこからセレス様を埋葬して、遡行した。
その間にかかった時間は?
だめだ、分からない。
それでも、10分、20分以上かかった可能性も。
対して今回は……。
ギリギリだろうな。
上手くいけば、崖上のセレス様を助けることも可能かもしれない。
なら、次の挑戦では……。
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