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第6章 移ろう魂編
移ろい、移ろわぬもの 2
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<セレスティーヌ視点>
頑張ろう。
この世界について学ぼう。
そう思ったのに、急に頭痛が。
「では、まずは幸奈の家族の話から……どうしました?」
「少し頭痛が……」
「頭痛! すみません、目が覚めたばかりなのに私が無理をさせたからですね」
「いえ……」
そういうのではなく。
何か頭の中に!
「とにかく、横になってください」
「……あの、目を瞑ってもよいでしょうか?」
目を開けていると、頭が重くなってしまう。
「もちろんです。私はここにいますから、ゆっくり休んでください」
「……はい」
目から入る情報を遮断することで、少しだけ頭が軽くなった。
これで一息つける、そう思ったのに。
これまで以上の何かが頭の中に!
っ!?
あまりにも多い情報に、意識が……。
「ぅ……」
私?
意識を失っていたの?
そうだ。
突然、大量の情報が頭に流れ込んできて、耐えられなかったんだわ。
けど、今は……。
すっきりしている?
大量の情報が入ってきたのに、頭の中が整理されている。
新しい知識が、最初から自分のものだったかのように。
とっても不思議な感覚……。
「……」
ゆっくりと目を開けると。
ベッド脇には。
「セレス様?」
こちらを心配そうに見つめているコーキさん。
「頭痛はいかがですか?」
「……大丈夫、だと思います」
新しい知識が加わったことで僅かな違和感があるけれど、痛みは嘘のように消えているから。
「良かった!」
「……」
コーキさんが気遣ってくれる。
心から安心したような表情を見せてくれる。
そんな様子を見ていると。
喜びが抑えきれない。
こんな状況なのに……。
「セレス様、さっきは無理をさせてしまい、申し訳ありませんでした」
「いえ、違うんです。コーキさんのせいではなくて。今の頭痛には別の理由が……」
「別の理由、ですか?」
「はい。実は、その、色々な情報が私の頭の中に入ってきて」
「頭の中に情報が?」
「……幸奈さんの知識、記憶によるものだと思います」
「幸奈の?」
戸惑っているコーキさん。
「……」
私も少し驚いたけど。
でも魂が入れ替わっているのだから、知識が流入してもおかしくないと今は思える。
「幸奈の知識と記憶が、セレス様の頭の中に?」
「全ての知識ではありませんが、かなりの情報が頭に入ってきたはずです」
そのおかげで、この世界のことが理解できたような気がする。
ただ、幸奈さんに関しては、まだ分からないことも多い。
「そんなことが……」
「……」
「では、今のセレス様はこの世界のことが分かるのですね」
「はい。あれは、テレビですよね。今は8月で、幸奈さんの弟は武志君」
「正解です」
「あっ、こちらの言葉も、今は理解できますよ」
「そうだ、言葉が一番の問題でした。こうして私と話せるからつい失念を」
「もう大丈夫です。そこのカレンダーに書かれている文字も読めますので」
「それは凄い!」
凄くはないです。
私が何かをしたわけでなく、ただ知識が頭の中に入ってきただけなのだから。
「この世界についての知識があって、記憶もあって、文字も読めるなら、急いで学ぶ必要もなくなりましたね」
幸奈さんの知識と記憶があれば問題はない。
ほんとに心強い。
これからの生活に対する不安がやわらいでいく。
それなのに。
「っ!?」
また、あの頭痛が。
「セレス様?」
「……頭痛です」
「情報の流入でしょうか?」
「多分、そうだと思います」
やっぱり、目を開けていることができない。
目を閉じると……。
私の頭の中に、さっきと同じように情報が流れ込んで!
これは?
幸奈さんの記憶。
幸奈さんの感情。
……。
……。
……。
うっ!
何てことを!!
嫌だ!
気持ち悪い!
おぞましい!
痛い!
恐ろしい!
辛い!
辛い!!
やめて!!
……。
……。
……。
はぁ、はぁ……。
目を閉じて横になっているだけなのに。
耐えがたいほどの感情の奔流が私を苛んでくる!
けど、これが事実だとしたら。
幸奈さん……。
こんな!?
こんなことを父親から!
こんな感情!
そして、また!
ああ!
耐えられない!
もう!
もう……。
……。
……。
コーキさん?
功己?
これも幸奈さんの感情。
幸奈さんの想い。
これほどまでに想っている?
純粋で一途な想い。
私まで泣きたくなるような想い!
こんなの……。
この想いに比べると。
今の私の気持ちなんて……。
幸奈さんの記憶の流入が終わり、頭痛が治まってきた。
目を開けようとすると。
閉じた瞳の中、少し先に温かい灯火が!
暗闇の中、その小さな灯火が私を……。
呼んでいる?
温かくて優しくて懐かしい?
とても複雑な。
そんなものを感じる灯火が私を?
「……」
避けがたい衝動が私の中に生まれ。
暗闇を掻き分けるようにして、灯火に向かってしまう。
あと少し!
もう少し!
えっ!?
この感じ?
神聖な気は?
「……」
すぐに消えてしまったけれど、これはローディン様の。
トトメリウス様の神気。
頑張ろう。
この世界について学ぼう。
そう思ったのに、急に頭痛が。
「では、まずは幸奈の家族の話から……どうしました?」
「少し頭痛が……」
「頭痛! すみません、目が覚めたばかりなのに私が無理をさせたからですね」
「いえ……」
そういうのではなく。
何か頭の中に!
「とにかく、横になってください」
「……あの、目を瞑ってもよいでしょうか?」
目を開けていると、頭が重くなってしまう。
「もちろんです。私はここにいますから、ゆっくり休んでください」
「……はい」
目から入る情報を遮断することで、少しだけ頭が軽くなった。
これで一息つける、そう思ったのに。
これまで以上の何かが頭の中に!
っ!?
あまりにも多い情報に、意識が……。
「ぅ……」
私?
意識を失っていたの?
そうだ。
突然、大量の情報が頭に流れ込んできて、耐えられなかったんだわ。
けど、今は……。
すっきりしている?
大量の情報が入ってきたのに、頭の中が整理されている。
新しい知識が、最初から自分のものだったかのように。
とっても不思議な感覚……。
「……」
ゆっくりと目を開けると。
ベッド脇には。
「セレス様?」
こちらを心配そうに見つめているコーキさん。
「頭痛はいかがですか?」
「……大丈夫、だと思います」
新しい知識が加わったことで僅かな違和感があるけれど、痛みは嘘のように消えているから。
「良かった!」
「……」
コーキさんが気遣ってくれる。
心から安心したような表情を見せてくれる。
そんな様子を見ていると。
喜びが抑えきれない。
こんな状況なのに……。
「セレス様、さっきは無理をさせてしまい、申し訳ありませんでした」
「いえ、違うんです。コーキさんのせいではなくて。今の頭痛には別の理由が……」
「別の理由、ですか?」
「はい。実は、その、色々な情報が私の頭の中に入ってきて」
「頭の中に情報が?」
「……幸奈さんの知識、記憶によるものだと思います」
「幸奈の?」
戸惑っているコーキさん。
「……」
私も少し驚いたけど。
でも魂が入れ替わっているのだから、知識が流入してもおかしくないと今は思える。
「幸奈の知識と記憶が、セレス様の頭の中に?」
「全ての知識ではありませんが、かなりの情報が頭に入ってきたはずです」
そのおかげで、この世界のことが理解できたような気がする。
ただ、幸奈さんに関しては、まだ分からないことも多い。
「そんなことが……」
「……」
「では、今のセレス様はこの世界のことが分かるのですね」
「はい。あれは、テレビですよね。今は8月で、幸奈さんの弟は武志君」
「正解です」
「あっ、こちらの言葉も、今は理解できますよ」
「そうだ、言葉が一番の問題でした。こうして私と話せるからつい失念を」
「もう大丈夫です。そこのカレンダーに書かれている文字も読めますので」
「それは凄い!」
凄くはないです。
私が何かをしたわけでなく、ただ知識が頭の中に入ってきただけなのだから。
「この世界についての知識があって、記憶もあって、文字も読めるなら、急いで学ぶ必要もなくなりましたね」
幸奈さんの知識と記憶があれば問題はない。
ほんとに心強い。
これからの生活に対する不安がやわらいでいく。
それなのに。
「っ!?」
また、あの頭痛が。
「セレス様?」
「……頭痛です」
「情報の流入でしょうか?」
「多分、そうだと思います」
やっぱり、目を開けていることができない。
目を閉じると……。
私の頭の中に、さっきと同じように情報が流れ込んで!
これは?
幸奈さんの記憶。
幸奈さんの感情。
……。
……。
……。
うっ!
何てことを!!
嫌だ!
気持ち悪い!
おぞましい!
痛い!
恐ろしい!
辛い!
辛い!!
やめて!!
……。
……。
……。
はぁ、はぁ……。
目を閉じて横になっているだけなのに。
耐えがたいほどの感情の奔流が私を苛んでくる!
けど、これが事実だとしたら。
幸奈さん……。
こんな!?
こんなことを父親から!
こんな感情!
そして、また!
ああ!
耐えられない!
もう!
もう……。
……。
……。
コーキさん?
功己?
これも幸奈さんの感情。
幸奈さんの想い。
これほどまでに想っている?
純粋で一途な想い。
私まで泣きたくなるような想い!
こんなの……。
この想いに比べると。
今の私の気持ちなんて……。
幸奈さんの記憶の流入が終わり、頭痛が治まってきた。
目を開けようとすると。
閉じた瞳の中、少し先に温かい灯火が!
暗闇の中、その小さな灯火が私を……。
呼んでいる?
温かくて優しくて懐かしい?
とても複雑な。
そんなものを感じる灯火が私を?
「……」
避けがたい衝動が私の中に生まれ。
暗闇を掻き分けるようにして、灯火に向かってしまう。
あと少し!
もう少し!
えっ!?
この感じ?
神聖な気は?
「……」
すぐに消えてしまったけれど、これはローディン様の。
トトメリウス様の神気。
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