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第7章 南部編
ローンドルヌ河 6
「ひとりで平気ですか?」
「ええ」
「ほんとに?」
「はい、お任せください」
この村に滞在して4日目。
やはり迂回を選ぶべきかと考えていた俺たちのもとに報告が届いたのは、昨日の昼過ぎのことだった。
その内容はローンドルヌ河のレザンジュ兵に関するもの。
驚くことに、2000人ほどいた兵士の多くがローンドルヌ河を去ったというのだ。
さらに封鎖が緩められ、大橋の通行規制も緩和されていると。
この状況での兵数減。
あまりにもタイミングが良すぎる。
罠じゃないのか?
どうしても、そう考えてしまう。
ただ。
こうなったら、もう。
誰よりも手札の多い俺が出るべきだろ。
「……コーキさんの実力は分かっているのですが、相手は多数ですので」
「コーキなら、問題ありませんって。セレスさんも知ってるように、こいつぁ剣も魔法も一流で逃げ足も速いですからね」
「……」
レザンジュ王軍の現状を知るために、ローンドルヌ大橋を渡って兵たちの様子や対岸の状況を俺が単身で偵察する。
そんな俺の提案は、偵察は斥候に任せればいいという考えのもと、セレス様や隊長たちに反対されてしまった。
だからといって、引き下がるわけにはいかない。
これまでの状況から判断するに、適任なのは間違いなく俺なのだから。
そう強く主張して、今回の単独偵察が決定したというわけだ。
「セレス様、私は本当に大丈夫ですから。ここでゆっくり待っていてください」
「……はい」
まだ完全には納得していない表情。
ただ、ある程度は分かってくれたか。
なら、ここはさっさとローンドルヌ河に向かうとしよう。
「では、これで」
「頼んだぜ」
「用心してくれよ、コーキさん」
「先生なら大丈夫だと思いますけど、気をつけてくださいね」
「ああ」
セレス様、ヴァーン、アル、シア。
いつものメンバーに見送られながら村を出たところに近づいて来たのは斥候のひとり。
「敵の指揮官はトゥオヴィという若い女性です。切れ者のようですから、ご注意を」
ありがたい情報だな。
「助かります」
さあ、準備は整った。
行こうか。
ローンドルヌ大橋へ。
*************************
<和見幸奈視点(姿はセレスティーヌ)>
コーキさんが偵察に出かけた後。
わたしの部屋にやって来たのはシアさん、ディアナさん、ユーフィリアさん、そしてルボルグ隊長の4人。
女性3人が傍にいるのは普段通りなのだけれど、ルボルグ隊長は違う。用事がなければ部屋に来ることもない隊長がこうして足を運んだということは……。
わたしに話がある?
今の状況を考えると、内容はコーキさんに続く渡河について?
でも、それなら、偵察情報を受け取った後の方がいいのでは?
「セレスティーヌ様、本当によろしいのですか?」
そんなことを考えながら様子を眺めていると、隊長が椅子に座ることもなくわたしに質問を投げかけてきた。
「……何がでしょう?」
「コーキ殿の入手する情報によりますが、我々は数日中にローンドルヌ大橋を渡ることになるはずです」
その通りだと思う。
「ですので、決断するなら今です」
「ええ」
「ほんとに?」
「はい、お任せください」
この村に滞在して4日目。
やはり迂回を選ぶべきかと考えていた俺たちのもとに報告が届いたのは、昨日の昼過ぎのことだった。
その内容はローンドルヌ河のレザンジュ兵に関するもの。
驚くことに、2000人ほどいた兵士の多くがローンドルヌ河を去ったというのだ。
さらに封鎖が緩められ、大橋の通行規制も緩和されていると。
この状況での兵数減。
あまりにもタイミングが良すぎる。
罠じゃないのか?
どうしても、そう考えてしまう。
ただ。
こうなったら、もう。
誰よりも手札の多い俺が出るべきだろ。
「……コーキさんの実力は分かっているのですが、相手は多数ですので」
「コーキなら、問題ありませんって。セレスさんも知ってるように、こいつぁ剣も魔法も一流で逃げ足も速いですからね」
「……」
レザンジュ王軍の現状を知るために、ローンドルヌ大橋を渡って兵たちの様子や対岸の状況を俺が単身で偵察する。
そんな俺の提案は、偵察は斥候に任せればいいという考えのもと、セレス様や隊長たちに反対されてしまった。
だからといって、引き下がるわけにはいかない。
これまでの状況から判断するに、適任なのは間違いなく俺なのだから。
そう強く主張して、今回の単独偵察が決定したというわけだ。
「セレス様、私は本当に大丈夫ですから。ここでゆっくり待っていてください」
「……はい」
まだ完全には納得していない表情。
ただ、ある程度は分かってくれたか。
なら、ここはさっさとローンドルヌ河に向かうとしよう。
「では、これで」
「頼んだぜ」
「用心してくれよ、コーキさん」
「先生なら大丈夫だと思いますけど、気をつけてくださいね」
「ああ」
セレス様、ヴァーン、アル、シア。
いつものメンバーに見送られながら村を出たところに近づいて来たのは斥候のひとり。
「敵の指揮官はトゥオヴィという若い女性です。切れ者のようですから、ご注意を」
ありがたい情報だな。
「助かります」
さあ、準備は整った。
行こうか。
ローンドルヌ大橋へ。
*************************
<和見幸奈視点(姿はセレスティーヌ)>
コーキさんが偵察に出かけた後。
わたしの部屋にやって来たのはシアさん、ディアナさん、ユーフィリアさん、そしてルボルグ隊長の4人。
女性3人が傍にいるのは普段通りなのだけれど、ルボルグ隊長は違う。用事がなければ部屋に来ることもない隊長がこうして足を運んだということは……。
わたしに話がある?
今の状況を考えると、内容はコーキさんに続く渡河について?
でも、それなら、偵察情報を受け取った後の方がいいのでは?
「セレスティーヌ様、本当によろしいのですか?」
そんなことを考えながら様子を眺めていると、隊長が椅子に座ることもなくわたしに質問を投げかけてきた。
「……何がでしょう?」
「コーキ殿の入手する情報によりますが、我々は数日中にローンドルヌ大橋を渡ることになるはずです」
その通りだと思う。
「ですので、決断するなら今です」
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