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第9章 推理編
膜?
和見家の邸宅に足を踏み入れて以降、絶えることなく感じていた違和感。
目でも耳でも感知でも、その正体を認識することができなかった不快な感覚。
それは地階に下りても同じだった。
いや、これまで以上に感じてしまう。
さらには、得体のしれない不安感、孤独感まで……。
本当に気持ちが悪い。
気分が悪い。
「……」
いや、今は俺の気分より、この部屋の探索だ。
きっと何かがあるはずだから。
「……」
「……」
「……」
地下に隠された和見家の地下室。
打ちっぱなしのコンクリート壁に囲まれた異質の地下空間。
かなりの広さを誇る室内に置かれているのはソファーとテーブルのみ。
片隅に設置されたそれ以外、家具も装飾品も何も存在しない。
ただ……。
床をくり抜くようにして造られた浅い浴槽のようなものだけが特別な存在感を主張している。
風呂でもプールでもないであろう、あれは?
何のために造られた?
ここで何が行われている?
「……」
気味の悪いこの地下室においてさえ異彩を放つそれに目が釘付けになってしまう。
「……」
が、あの浴槽は今も感じる不快感の原因じゃない。
だったら、深く考える意味もない。
そんなことより、今は手掛かりを探すべき。
幸奈たちの行方は?
そして、この不快感、違和感の原因は?
「……」
相変わらず奇妙な陰気が身体中を撫でまわしてくる地下空間。
当然、俺以外は誰もいない。
あの浴槽以外、怪しいものも存在しない。
ただし、ここには目では認識できない何かが存在している。
根拠なく感じる確信めいたものに突き動かされ、室内を探し続けるが。
「……」
やはり、何もない。
入念に観察しても手掛かりひとつ見つからない。
それどころか、異状なものも一切。
俺の勘違い?
ただの思い違いだったのか?
そう考えた次の瞬間。
何かが視界に?
「っ!?」
消えてしまった。
「……」
錯覚じゃないよな?
いったい、何だったんだ?
「……」
依然として目視できる異状はない。
感知にも何も引っかからない。
だったら……。
そうか、魔力だ。
魔力を眼に纏って観察すれば、異状が見える可能性も。
よし。
魔力を眼に集め。
魔力を通して室内を見渡す。
すると……!?
何だ、これは?
「……」
俺の目の前に、濁った膜のようなものが存在している。
さらには、透明度の低いその膜の向こう。
そこに見える複数の影。
幸奈、武志、古野白さん、武上のような人影だ。
この4人に対しているのは、和見の父? それに加えて5人の男女?
はっきりとは視認できないが、膜の向こうには複数の男女が確かに存在している。
「……」
この膜が何なのか、どういう仕組みなのか?
まったく理解できない。
けれど、何をすべきかは分かっている。
つまり。
今の俺はこの膜を破壊すればいいってことだ。
そう考え、膜に手を当ててみたところ……??
腕が膜を通過してしまった。
目でも耳でも感知でも、その正体を認識することができなかった不快な感覚。
それは地階に下りても同じだった。
いや、これまで以上に感じてしまう。
さらには、得体のしれない不安感、孤独感まで……。
本当に気持ちが悪い。
気分が悪い。
「……」
いや、今は俺の気分より、この部屋の探索だ。
きっと何かがあるはずだから。
「……」
「……」
「……」
地下に隠された和見家の地下室。
打ちっぱなしのコンクリート壁に囲まれた異質の地下空間。
かなりの広さを誇る室内に置かれているのはソファーとテーブルのみ。
片隅に設置されたそれ以外、家具も装飾品も何も存在しない。
ただ……。
床をくり抜くようにして造られた浅い浴槽のようなものだけが特別な存在感を主張している。
風呂でもプールでもないであろう、あれは?
何のために造られた?
ここで何が行われている?
「……」
気味の悪いこの地下室においてさえ異彩を放つそれに目が釘付けになってしまう。
「……」
が、あの浴槽は今も感じる不快感の原因じゃない。
だったら、深く考える意味もない。
そんなことより、今は手掛かりを探すべき。
幸奈たちの行方は?
そして、この不快感、違和感の原因は?
「……」
相変わらず奇妙な陰気が身体中を撫でまわしてくる地下空間。
当然、俺以外は誰もいない。
あの浴槽以外、怪しいものも存在しない。
ただし、ここには目では認識できない何かが存在している。
根拠なく感じる確信めいたものに突き動かされ、室内を探し続けるが。
「……」
やはり、何もない。
入念に観察しても手掛かりひとつ見つからない。
それどころか、異状なものも一切。
俺の勘違い?
ただの思い違いだったのか?
そう考えた次の瞬間。
何かが視界に?
「っ!?」
消えてしまった。
「……」
錯覚じゃないよな?
いったい、何だったんだ?
「……」
依然として目視できる異状はない。
感知にも何も引っかからない。
だったら……。
そうか、魔力だ。
魔力を眼に纏って観察すれば、異状が見える可能性も。
よし。
魔力を眼に集め。
魔力を通して室内を見渡す。
すると……!?
何だ、これは?
「……」
俺の目の前に、濁った膜のようなものが存在している。
さらには、透明度の低いその膜の向こう。
そこに見える複数の影。
幸奈、武志、古野白さん、武上のような人影だ。
この4人に対しているのは、和見の父? それに加えて5人の男女?
はっきりとは視認できないが、膜の向こうには複数の男女が確かに存在している。
「……」
この膜が何なのか、どういう仕組みなのか?
まったく理解できない。
けれど、何をすべきかは分かっている。
つまり。
今の俺はこの膜を破壊すればいいってことだ。
そう考え、膜に手を当ててみたところ……??
腕が膜を通過してしまった。
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