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第11章 陰謀編
証人 1
今も上手く気配を消しているが、それじゃあ俺には通用しない。
ということで、出て来てもらおうか。
「ジンクさん、顔を出してください」
「ちぇっ、上出来だと思ったんだけどなぁ」
相変わらずの力みのない声とともに木陰に気配が発生し。
「兄さんには敵わねえや」
遅れて姿を現したのが、ジンク。
「気付かれているのは分かってたんでしょ?」
「いや、それはねえって。完璧な気配消去だと思ってたんだぜ」
しらじらしいことを。
バレているのではと疑ってはいただろ。
「ホント、まいっちまう」
それこそ、こっちのセリフだ。
「コーキ、こいつぁ?」
俺の後ろでギリオンが不審者を見るような目でジンクを睨めつけている。
「気配を隠して、尾けてたのか?」
「……そうみたいだな」
「何のために?」
「さあ」
それはジンクに聞いてくれ。
「てめえ、どういう了見だ」
「おいおい、兄さん、何とかしてくれよ」
「……」
「コーキじゃねえ、オレに答えやがれ」
「ほら、この人怒ってるからさ」
ほんと、とぼけた奴だ。
「オレが話してんだろうが!」
「だから、怖いって」
「……」
「なっ、兄さん?」
仕方ない。
「ギリオン、まあ、そう凄むな。ジンクさんは敵じゃない……多分な」
「ってことは、敵かもしんねぇ」
「兄さん、火に油を注いでるじゃねえかよ」
「ごちゃごちゃうるせえぞ! どういう了見か、さっさと答えろや」
「はぁ~~、まいったなぁ」
その表情。
まいったなんて、これっぽっちも思ってないだろ。
「たまたま広場で騒ぎに出くわしただけだって。そこに兄さんが現れてな。そりゃ、気になるってもんだ」
「……」
「そっからは、まあ……気付けば今に至る?」
「てめえ、何言ってやがる。気配を消してたんだろうが」
「それも癖ってやつだわ。普段からよく消してっからよぉ」
「ふざけた野郎だぜ。その口、黙らせてやろうか」
「んん? もう喋んなくていいのか? そいつは助かるなぁ」
「てんめえ!」
ギリオンの剣気が膨れ上がり、今にも飛び出しそうになっている。
「ギリオン!」
さすがに、それはやめとけ。
振り向いて腕を押さえてやる。
「コーキ、はなせ!」
「ジンクさんは気になって跡をつけていただけだ。ここで怒りをぶつける相手じゃない」
「……」
「特に害のない尾行より、気にすることがあるだろ」
もちろんジンクの行動にも疑問は残るが、今は大事な証人だからな。
「……ああ、そうだった」
ギリオンも納得したのか、剣気が薄れていく。
「兄さん、助かったぜ」
「いえ」
「兄さんがいなけりゃ、筋肉くんにやられるところだったわ」
筋肉くん?
この状況で、余計な一言を……。
ということで、出て来てもらおうか。
「ジンクさん、顔を出してください」
「ちぇっ、上出来だと思ったんだけどなぁ」
相変わらずの力みのない声とともに木陰に気配が発生し。
「兄さんには敵わねえや」
遅れて姿を現したのが、ジンク。
「気付かれているのは分かってたんでしょ?」
「いや、それはねえって。完璧な気配消去だと思ってたんだぜ」
しらじらしいことを。
バレているのではと疑ってはいただろ。
「ホント、まいっちまう」
それこそ、こっちのセリフだ。
「コーキ、こいつぁ?」
俺の後ろでギリオンが不審者を見るような目でジンクを睨めつけている。
「気配を隠して、尾けてたのか?」
「……そうみたいだな」
「何のために?」
「さあ」
それはジンクに聞いてくれ。
「てめえ、どういう了見だ」
「おいおい、兄さん、何とかしてくれよ」
「……」
「コーキじゃねえ、オレに答えやがれ」
「ほら、この人怒ってるからさ」
ほんと、とぼけた奴だ。
「オレが話してんだろうが!」
「だから、怖いって」
「……」
「なっ、兄さん?」
仕方ない。
「ギリオン、まあ、そう凄むな。ジンクさんは敵じゃない……多分な」
「ってことは、敵かもしんねぇ」
「兄さん、火に油を注いでるじゃねえかよ」
「ごちゃごちゃうるせえぞ! どういう了見か、さっさと答えろや」
「はぁ~~、まいったなぁ」
その表情。
まいったなんて、これっぽっちも思ってないだろ。
「たまたま広場で騒ぎに出くわしただけだって。そこに兄さんが現れてな。そりゃ、気になるってもんだ」
「……」
「そっからは、まあ……気付けば今に至る?」
「てめえ、何言ってやがる。気配を消してたんだろうが」
「それも癖ってやつだわ。普段からよく消してっからよぉ」
「ふざけた野郎だぜ。その口、黙らせてやろうか」
「んん? もう喋んなくていいのか? そいつは助かるなぁ」
「てんめえ!」
ギリオンの剣気が膨れ上がり、今にも飛び出しそうになっている。
「ギリオン!」
さすがに、それはやめとけ。
振り向いて腕を押さえてやる。
「コーキ、はなせ!」
「ジンクさんは気になって跡をつけていただけだ。ここで怒りをぶつける相手じゃない」
「……」
「特に害のない尾行より、気にすることがあるだろ」
もちろんジンクの行動にも疑問は残るが、今は大事な証人だからな。
「……ああ、そうだった」
ギリオンも納得したのか、剣気が薄れていく。
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「いえ」
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筋肉くん?
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