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第11章 陰謀編
石牢 4
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ということで、過ごし始めた石牢での時間。
もちろん居心地は良くないが、頭を動かし続けていると案外気にならないもの。気付けば数刻が経過し、あっという間に夕方になっていた。
「ちっ、誰も顔すら出しゃしねえ」
この石牢は衛兵詰所の地下に設置された堅牢な閉鎖空間であるため、上階の音はほとんど聞こえてこない。それでも、気配を探れば衛兵たちの様子は簡単に知ることができる。
「ホント、上にいんのか?」
「ああ、衛兵は常駐しているようだぞ」
「ってことは、無視してんのかよ」
無視なのか?
それとも、単に忘れているだけ?
どちらにしても、普通じゃ考えられないことだ。
「おい、おめえら、顔くらい出せ!」
「ここに出てこいや!」
「出てきて、解放しやがれ!」
ギリオンが天井に向けて叫ぶも、反応はなし。
これまでも何度か試したが、上階の衛兵たちに変化は見られなかった。
「解放しねえなら、まずはメシだ!」
「腹に入れるモンくれえなぁ、持って来るもんだろうがよぉ!」
その通り。
俺たちは昨夜から何も与えられていない。
水も食料も与えられず、22時間も閉じ込められている。
「おめえら、どういう了見だぁ!」
「頭、おかしいだろ!」
「……」
石牢に響くのは、ギリオンの声だけ。
相変わらず、反応は微塵もない。
「ちっ! コーキの食料がなけりゃ、どうにかなってたぜ」
結局、収納の中に保存してあった食料と水でしのいでいたということだ。
「しっかし、あいつらぁ」
「……」
「いつまでも無視しやがって!」
たった一発殴っただけで勾留され、ほぼ一日何も与えられず放置されたまま。
俺の考える一般的な対応とはかけ離れている。
本当に考えられないことだが、まさか。
「キュベルリアでは、こういう扱いもおかしくないのか?」
「なわけねえだろ。まっ、こっちのことはよく知んねえけどよ。とにかく、オルドウじゃ考えられねえ」
オルドウもキュベルリアも同じキュベリッツ国内。
やっぱり、普通じゃないよな。
ということは、裏があるはずだが。
どんな裏があるというんだ?
俺は王都キュベルリアに特別な縁はない。
何かを画策される覚えも、もちろんない。
なら、ギリオンか?
短期間の王都滞在中に、何かに巻き込まれたと?
「ギリオン、おまえは王都で何してたんだ?」
「ん? 剣の仕事だな」
「危ない仕事なのか?」
「剣の仕事に安全な仕事なんてねえだろ」
「それはそうだが、何というか、そう、陰謀の匂いのする仕事なんかに手を出してないよな?」
この愛すべき単純剣士に陰謀は似合わない。
そんなものに関係があるわけない、と思いたいけれど。
「……」
その反応は何だ?
まさか、本当に?
「どうなんだ?」
「そいつぁ……」
歯切れが悪い。
ということは……ん?
「おい、コーキ!」
「ああ」
分かってる。
ようやく衛兵が下りてくるようだな。
もちろん居心地は良くないが、頭を動かし続けていると案外気にならないもの。気付けば数刻が経過し、あっという間に夕方になっていた。
「ちっ、誰も顔すら出しゃしねえ」
この石牢は衛兵詰所の地下に設置された堅牢な閉鎖空間であるため、上階の音はほとんど聞こえてこない。それでも、気配を探れば衛兵たちの様子は簡単に知ることができる。
「ホント、上にいんのか?」
「ああ、衛兵は常駐しているようだぞ」
「ってことは、無視してんのかよ」
無視なのか?
それとも、単に忘れているだけ?
どちらにしても、普通じゃ考えられないことだ。
「おい、おめえら、顔くらい出せ!」
「ここに出てこいや!」
「出てきて、解放しやがれ!」
ギリオンが天井に向けて叫ぶも、反応はなし。
これまでも何度か試したが、上階の衛兵たちに変化は見られなかった。
「解放しねえなら、まずはメシだ!」
「腹に入れるモンくれえなぁ、持って来るもんだろうがよぉ!」
その通り。
俺たちは昨夜から何も与えられていない。
水も食料も与えられず、22時間も閉じ込められている。
「おめえら、どういう了見だぁ!」
「頭、おかしいだろ!」
「……」
石牢に響くのは、ギリオンの声だけ。
相変わらず、反応は微塵もない。
「ちっ! コーキの食料がなけりゃ、どうにかなってたぜ」
結局、収納の中に保存してあった食料と水でしのいでいたということだ。
「しっかし、あいつらぁ」
「……」
「いつまでも無視しやがって!」
たった一発殴っただけで勾留され、ほぼ一日何も与えられず放置されたまま。
俺の考える一般的な対応とはかけ離れている。
本当に考えられないことだが、まさか。
「キュベルリアでは、こういう扱いもおかしくないのか?」
「なわけねえだろ。まっ、こっちのことはよく知んねえけどよ。とにかく、オルドウじゃ考えられねえ」
オルドウもキュベルリアも同じキュベリッツ国内。
やっぱり、普通じゃないよな。
ということは、裏があるはずだが。
どんな裏があるというんだ?
俺は王都キュベルリアに特別な縁はない。
何かを画策される覚えも、もちろんない。
なら、ギリオンか?
短期間の王都滞在中に、何かに巻き込まれたと?
「ギリオン、おまえは王都で何してたんだ?」
「ん? 剣の仕事だな」
「危ない仕事なのか?」
「剣の仕事に安全な仕事なんてねえだろ」
「それはそうだが、何というか、そう、陰謀の匂いのする仕事なんかに手を出してないよな?」
この愛すべき単純剣士に陰謀は似合わない。
そんなものに関係があるわけない、と思いたいけれど。
「……」
その反応は何だ?
まさか、本当に?
「どうなんだ?」
「そいつぁ……」
歯切れが悪い。
ということは……ん?
「おい、コーキ!」
「ああ」
分かってる。
ようやく衛兵が下りてくるようだな。
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