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第11章 陰謀編
現状把握
意識を手放す直前。
耳に入ってきた不快な嗤い声。
あれが、俺の朦朧とした意識の作り出した幻でないなら。
今回のことを仕組んだ黒幕?
その可能性が高いのでは?
しかし、あの声?
どこかで聞いたような気がする。
今も記憶の中にあるような……。
駄目だ、思い出せない。
あの時、もう少しだけでも意識を保てていれば誰だか分かったはずなのに。
「……」
仕方ない。
何かの拍子に思い出すことを期待するしかないな。
ところで、あいつ。
今もまだ近くにいるのだろうか?
って、そもそも、今回の石牢はどこにあるんだ?
また、異なる詰所の地下とか?
あるいは、まったく異なる建造物の中だとか?
「……」
気配感知では人や魔物の動向を知ることはできても、建造物の構造把握はできない。ただし、上手く感知を活用すれば、それなりに理解できることもある。
よし。
まずは、色々と知らべてみよう。
意識を薄く伸ばすようにして広く広く拡散、そして広範囲に感知を……。
……。
……。
……。
ここは大きな建造物の中のようだ。
その下部、おそらくは地下に存在している。
なら、次は。
拡散していた意識を狭い範囲に集中させ、深く溶かしていく。
……。
……。
……。
石牢の下に、人も魔物も感知できない。
気配の名残もない。
つまり、ここは建物内の最下層であり、下に開けた空間は存在しないということ。
一方で、上方には多くの気配が感じられる。
その気配の分布から推測すると……。
この上には、3つの階が存在していそうだ。
広さもかなりある、規模は貴族の屋敷と同程度といったところだろうか。
俺たちが捕らえられている場所がどこに位置しているのか、王都かどうかさえ定かじゃない。が、この石牢がかなり大きな建造物の地下にあることだけは理解できた。
では、あの嗤い声の主は?
気配はこの建物内に存在するのか?
「……」
駄目だ。
やはり対象の気配を完全に把握していない状況では、上手く特定できない。
建物内にいるかどうかも判断できない。
これについてはもう、どうしようもないな。
となると、考えるべきはこれまでと同じ。脱出方法になる。
剣内部に魔力を込めることで魔力阻害を受けずに強化した剣を扱えることは、既に検証済み。その剣を使えば石牢の扉破壊も可能だろう。つまり、脱出も可能なはずだ。
エビルズピークの異界で剣姫が身につけた剣の内部強化。
あの時の俺にはできなかった強化を、もうすぐ実用化できる。
そうすれば……。
「ん、んん」
すぐ横から聞こえる声に、術完成のために集中していた意識が戻って来る。
「ん……?」
「ギリオン、目が覚めたか」
「……ああ」
「なら、まずは体に異常がないか確認してくれ」
「異常なんてねえ……うん?」
状況を理解したのか、ギリオンの様子が一変している。
「おい、こいつぁ何だ!?」
ジャラジャラと音を立てるそれは。
「手枷と足枷、それに拘束用の鎖だな」
「んなこたぁ、見りゃあ分かる」
今現在、俺とギリオンの手足には金属製の枷が嵌められている。さらに、足枷の方には壁から伸びた鎖がついており、不完全ながらも自由を奪われた状態だ。
耳に入ってきた不快な嗤い声。
あれが、俺の朦朧とした意識の作り出した幻でないなら。
今回のことを仕組んだ黒幕?
その可能性が高いのでは?
しかし、あの声?
どこかで聞いたような気がする。
今も記憶の中にあるような……。
駄目だ、思い出せない。
あの時、もう少しだけでも意識を保てていれば誰だか分かったはずなのに。
「……」
仕方ない。
何かの拍子に思い出すことを期待するしかないな。
ところで、あいつ。
今もまだ近くにいるのだろうか?
って、そもそも、今回の石牢はどこにあるんだ?
また、異なる詰所の地下とか?
あるいは、まったく異なる建造物の中だとか?
「……」
気配感知では人や魔物の動向を知ることはできても、建造物の構造把握はできない。ただし、上手く感知を活用すれば、それなりに理解できることもある。
よし。
まずは、色々と知らべてみよう。
意識を薄く伸ばすようにして広く広く拡散、そして広範囲に感知を……。
……。
……。
……。
ここは大きな建造物の中のようだ。
その下部、おそらくは地下に存在している。
なら、次は。
拡散していた意識を狭い範囲に集中させ、深く溶かしていく。
……。
……。
……。
石牢の下に、人も魔物も感知できない。
気配の名残もない。
つまり、ここは建物内の最下層であり、下に開けた空間は存在しないということ。
一方で、上方には多くの気配が感じられる。
その気配の分布から推測すると……。
この上には、3つの階が存在していそうだ。
広さもかなりある、規模は貴族の屋敷と同程度といったところだろうか。
俺たちが捕らえられている場所がどこに位置しているのか、王都かどうかさえ定かじゃない。が、この石牢がかなり大きな建造物の地下にあることだけは理解できた。
では、あの嗤い声の主は?
気配はこの建物内に存在するのか?
「……」
駄目だ。
やはり対象の気配を完全に把握していない状況では、上手く特定できない。
建物内にいるかどうかも判断できない。
これについてはもう、どうしようもないな。
となると、考えるべきはこれまでと同じ。脱出方法になる。
剣内部に魔力を込めることで魔力阻害を受けずに強化した剣を扱えることは、既に検証済み。その剣を使えば石牢の扉破壊も可能だろう。つまり、脱出も可能なはずだ。
エビルズピークの異界で剣姫が身につけた剣の内部強化。
あの時の俺にはできなかった強化を、もうすぐ実用化できる。
そうすれば……。
「ん、んん」
すぐ横から聞こえる声に、術完成のために集中していた意識が戻って来る。
「ん……?」
「ギリオン、目が覚めたか」
「……ああ」
「なら、まずは体に異常がないか確認してくれ」
「異常なんてねえ……うん?」
状況を理解したのか、ギリオンの様子が一変している。
「おい、こいつぁ何だ!?」
ジャラジャラと音を立てるそれは。
「手枷と足枷、それに拘束用の鎖だな」
「んなこたぁ、見りゃあ分かる」
今現在、俺とギリオンの手足には金属製の枷が嵌められている。さらに、足枷の方には壁から伸びた鎖がついており、不完全ながらも自由を奪われた状態だ。
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