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第11章 陰謀編
できるわけがない
<ヴァーンベック視点>
行方の知れないコーキの捜索なんてのは、かなりの厄介事なんだ。
それが意識のないギリオンを連れてとなると、とんでもないことになっちまう。
だから、コーキを放置して脱出を優先するってのは十分理解できる。
「外に出た後、ギリオンの証言とともに正式に抗議する。それで解決するはずだ」
その上で、この提案とくれば、納得するしかねえ。
ただ、そうは言っても。
「確かに抗議は有効だと思います。ですが、時間がそれを許してくれますか?」
「……」
「抗議と言っても、脱出後すぐじゃないですよね?」
「……ああ」
「半日か1日か、それとも2、3日か。その間、敵がコーキに手を出さないとは限らない」
むしろ、何もしない可能性の方が低いはず。
「ましてや、ギリオンを連れ出したあとなんですよ」
この状況での放置なんて。
「……」
コーキには、これまで何度も救われてきた。
シアも俺も、あいつがいなけりゃ命はなかっただろう。
そんな俺たちの命の恩人を放置する?
しかも、危険を伴うと知った上で?
はは、あり得ねえ。
ここは命を懸けてでも救出に向かうべきじゃねえのか?
シアなら……。
ああ、シアもきっと賛成してくれる。
それどころか、ここで放置したとなりゃ、きっと許しちゃくれねえ。
「君の考えは分かった。分かったが、だからといって、どうするというんだ?」
「ギリオンを安全な場所に預けて、もう一度ここに戻りましょう」
「今回は骨董品店側からの突然の侵入だから上手くいったが、再度となると……」
まっ、警戒されるだろうな。
「レンヌ家が簡単に許すとは思えない」
ん?
レンヌ家?
「何です、それ? この店には何かあるんですか?」
「……骨董品店の所有者だ」
「……」
ヴァルターは裏も知ってるんだな。
というか、どこまで掴んでんだ?
「とにかく、再び踏み込むのは容易じゃない」
「なら、脱出後、すぐに抗議しましょう。正式なものじゃなくてもいい。こっちにはギリオンという正真正銘の証人がいるんだ。何とかなるはずです」
「非公式の抗議か」
「ええ。それでもしらを切るなら、無理やりにでも踏み込むしかありませんよ。容易じゃなくても、やるしかない」
時間的猶予を考えれば、これ以上はゆっくりできないんだ。
「ギリオンが目覚めりゃ、話も早いでしょ」
「……」
「ヴァルターさん!」
「……脱出が先だ。その後のことは、状況を見て判断する」
まだ放置を考えてんのか?
「今は時間がない」
「……」
「レンヌもそろそろ動き出しているはず。時間をかければ脱出の難易度は高くなるばかりなんだ」
確かに、そうだろうな。
「コーキ殿のことは必ず何とかする。だから今は、出ることを優先してくれ」
「……」
仕方ねえ。
今は脱出に集中してやるよ。
行方の知れないコーキの捜索なんてのは、かなりの厄介事なんだ。
それが意識のないギリオンを連れてとなると、とんでもないことになっちまう。
だから、コーキを放置して脱出を優先するってのは十分理解できる。
「外に出た後、ギリオンの証言とともに正式に抗議する。それで解決するはずだ」
その上で、この提案とくれば、納得するしかねえ。
ただ、そうは言っても。
「確かに抗議は有効だと思います。ですが、時間がそれを許してくれますか?」
「……」
「抗議と言っても、脱出後すぐじゃないですよね?」
「……ああ」
「半日か1日か、それとも2、3日か。その間、敵がコーキに手を出さないとは限らない」
むしろ、何もしない可能性の方が低いはず。
「ましてや、ギリオンを連れ出したあとなんですよ」
この状況での放置なんて。
「……」
コーキには、これまで何度も救われてきた。
シアも俺も、あいつがいなけりゃ命はなかっただろう。
そんな俺たちの命の恩人を放置する?
しかも、危険を伴うと知った上で?
はは、あり得ねえ。
ここは命を懸けてでも救出に向かうべきじゃねえのか?
シアなら……。
ああ、シアもきっと賛成してくれる。
それどころか、ここで放置したとなりゃ、きっと許しちゃくれねえ。
「君の考えは分かった。分かったが、だからといって、どうするというんだ?」
「ギリオンを安全な場所に預けて、もう一度ここに戻りましょう」
「今回は骨董品店側からの突然の侵入だから上手くいったが、再度となると……」
まっ、警戒されるだろうな。
「レンヌ家が簡単に許すとは思えない」
ん?
レンヌ家?
「何です、それ? この店には何かあるんですか?」
「……骨董品店の所有者だ」
「……」
ヴァルターは裏も知ってるんだな。
というか、どこまで掴んでんだ?
「とにかく、再び踏み込むのは容易じゃない」
「なら、脱出後、すぐに抗議しましょう。正式なものじゃなくてもいい。こっちにはギリオンという正真正銘の証人がいるんだ。何とかなるはずです」
「非公式の抗議か」
「ええ。それでもしらを切るなら、無理やりにでも踏み込むしかありませんよ。容易じゃなくても、やるしかない」
時間的猶予を考えれば、これ以上はゆっくりできないんだ。
「ギリオンが目覚めりゃ、話も早いでしょ」
「……」
「ヴァルターさん!」
「……脱出が先だ。その後のことは、状況を見て判断する」
まだ放置を考えてんのか?
「今は時間がない」
「……」
「レンヌもそろそろ動き出しているはず。時間をかければ脱出の難易度は高くなるばかりなんだ」
確かに、そうだろうな。
「コーキ殿のことは必ず何とかする。だから今は、出ることを優先してくれ」
「……」
仕方ねえ。
今は脱出に集中してやるよ。
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