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第11章 陰謀編
話にならん
「あの蛮行をどう説明する?」
「……」
「暴行し意識を奪い、その上拘束までしたあの行為は犯罪じゃないのか?」
「……石牢で不当な扱いを受けていたからだ」
「扱いが悪いから暴行した? そんな話が通ると思っているのか?」
それは……。
「そもそも地下での勾留は法に則っている。おまえの蛮行とは違うんだぞ」
「あれが適法なわけないだろ」
「まったく、話にならんな」
ああ、そこだけは同意してやる。
と、ここでバシモスが間に入ってきた。
「勾留の件は後ほど詳しく調べよう。そうすれば、きさまも納得するだろう」
「……ええ、まあ」
「ふむ、では、その後のことだ。私への暴行も正当なものだというのか?」
あれについては……少々分が悪い。
「反論できないのならば」
「捕らえましょう、バシモスさん」
「ああ」
バシモスとオルセーが揃って俺に向かって来る。
2人の背後には、これまで静観を続けていた剣姫。
その彼女が公爵令嬢の姿でこちらを一瞥し、口を開いた。
「オルセー殿、バシモス殿?」
「イリサヴィア様は、そちらで少しお待ちください」
「すぐに賊を片付けますので」
「……はい」
ふたりに対する返答に反して、俺に投げかける眼は……。
やっていいのか?
王太子に迷惑は掛からないのか?
「……」
分かった。
そういうことなら、後のことは剣姫に任せて。
「バシモスさん、用心してくださいよ。あいつは手練れですので」
「分かってる」
バシモスには申し訳ない気もするが、もう既に気を遣う場面じゃない。
「そうですか」
「ああ、オルセーも気をつけろ」
「もちろんです。では……アイスアロー!」
初手はオルセーの魔法攻撃。
これまで何度も受けてきたアイスアローだ。
威力も速度も理解している。
避けるのも難しいことじゃない。
「アイスアロー!」
連続で飛来するアイスアローを避けたところにバシモスの剣撃。
上段から振り下ろされる迫力の一撃を、これまた体捌きだけで躱しきる。
「アイスアロー!」
3発目には剣で対応。
バリーン!
一撃で粉砕。
「おおぉ!」
さらに、バシモスの剣。次いでオルセーの刺突。
右手と正面からの剣の同時攻撃。
なかなかの連携だが。
ガキン!
バシモスの剣をはね上げ、右に跳躍。
刺突回避にも成功だ。
連続攻撃の手を止め、距離を取るバシモスとオルセー。
「相変わらず、腕だけは確かですねぇ」
激高のあまり普段とは異なっていたオルセーの口調が元に戻っている。
剣を交えた後で冷静になるとは?
それだけ余裕があるってことか?
「……」
「暴行し意識を奪い、その上拘束までしたあの行為は犯罪じゃないのか?」
「……石牢で不当な扱いを受けていたからだ」
「扱いが悪いから暴行した? そんな話が通ると思っているのか?」
それは……。
「そもそも地下での勾留は法に則っている。おまえの蛮行とは違うんだぞ」
「あれが適法なわけないだろ」
「まったく、話にならんな」
ああ、そこだけは同意してやる。
と、ここでバシモスが間に入ってきた。
「勾留の件は後ほど詳しく調べよう。そうすれば、きさまも納得するだろう」
「……ええ、まあ」
「ふむ、では、その後のことだ。私への暴行も正当なものだというのか?」
あれについては……少々分が悪い。
「反論できないのならば」
「捕らえましょう、バシモスさん」
「ああ」
バシモスとオルセーが揃って俺に向かって来る。
2人の背後には、これまで静観を続けていた剣姫。
その彼女が公爵令嬢の姿でこちらを一瞥し、口を開いた。
「オルセー殿、バシモス殿?」
「イリサヴィア様は、そちらで少しお待ちください」
「すぐに賊を片付けますので」
「……はい」
ふたりに対する返答に反して、俺に投げかける眼は……。
やっていいのか?
王太子に迷惑は掛からないのか?
「……」
分かった。
そういうことなら、後のことは剣姫に任せて。
「バシモスさん、用心してくださいよ。あいつは手練れですので」
「分かってる」
バシモスには申し訳ない気もするが、もう既に気を遣う場面じゃない。
「そうですか」
「ああ、オルセーも気をつけろ」
「もちろんです。では……アイスアロー!」
初手はオルセーの魔法攻撃。
これまで何度も受けてきたアイスアローだ。
威力も速度も理解している。
避けるのも難しいことじゃない。
「アイスアロー!」
連続で飛来するアイスアローを避けたところにバシモスの剣撃。
上段から振り下ろされる迫力の一撃を、これまた体捌きだけで躱しきる。
「アイスアロー!」
3発目には剣で対応。
バリーン!
一撃で粉砕。
「おおぉ!」
さらに、バシモスの剣。次いでオルセーの刺突。
右手と正面からの剣の同時攻撃。
なかなかの連携だが。
ガキン!
バシモスの剣をはね上げ、右に跳躍。
刺突回避にも成功だ。
連続攻撃の手を止め、距離を取るバシモスとオルセー。
「相変わらず、腕だけは確かですねぇ」
激高のあまり普段とは異なっていたオルセーの口調が元に戻っている。
剣を交えた後で冷静になるとは?
それだけ余裕があるってことか?
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