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第11章 陰謀編
神官
<ヴァーンベック視点>
「地下の通路が迷路に?」
「おう、そうだぜ」
「想定外の冒険だったのね。でも、脱出できたのだから凄いわ」
「そりゃまあ、迷路なんぞで迷う未熟者じゃねえからよ」
「ふふ、そうね」
「しっかし、奇妙な魔道具もあったもんだよなぁ」
「ほんと、わたしも初耳」
「だろ。しかも、あそこにゃあ他にも色々仕掛けがありそうだってのがとんでもねえ」
「そんな屋敷、近づきたくないわね」
「おう、二度とごめんだぜ」
「それで、迷路を抜け出した後は? コーキ先生はどうなったの?」
「こっからが本番なんだけどよ」
「うん、うん」
「なんと、わけ分かんねえバケモンが現れたんだわ」
「バケモノ? 魔物じゃなくて?」
「魔物かどうかも分かんねえバケモンだ」
「ふーん。でも、勝ったんでしょ?」
「もちろん完勝だ」
「どういう風に仕留めたの? 剣? 魔法?」
「そりゃあ……ん?」
トン、トン!
「あっ、誰か来たみたい」
調子が出てきたとこで邪魔者かよ。
「俺が出るから、シアは座ってりゃいい」
「ありがと」
「感謝される程じゃねえって」
こんなことにも感謝を口にするシアの頭をひと撫でして、入り口へ足を運ぶ。
トン、トン!
「今開けるから待ってくれ」
言葉と同時に扉を解放。
すると、そこに立っていたのは。
「ヴァーン殿とシア殿ですか?」
神官服に身を包んだ青年。
「……ああ」
「神殿からの使いでまいりました」
神官服を着てんだから、そうだろうな。
「神官様が何の用です?」
考えられるのは、視力の件のみ。
けどよ、ちっと前、神殿を訪ねた時に素っ気ない対応をされたばかりだぞ。
なのに、今さら?
「視力回復の件です」
「……」
どういうこった?
この数日で何かあったのか?
こっちは動いてねえのに?
分かんねえ。
まったく分かんねえぞ。
けど……。
シアの視力が戻るんなら。
「回復するんですか?」
「場合によっては、可能かと」
***********************
<公爵令嬢サヴィアリーナ視点>
「今回の件、心から感謝いたします」
レンヌの屋敷を出てそうそう、深く頭を下げてくるアリマ。
気にせずとも良いものを。
「礼には及ばんさ。そんなことより、アリマが無事で何よりだ」
「それも、サヴィアリーナ様のおかげです」
「私は戦っていないぞ」
「戦わずとも背後にいていただけるだけで安心感が違いますよ。心置きなく戦うことができましたから」
「……」
アリマとはエビルズピークの異界で共に死地を切り抜けた仲。
今まで共闘した誰よりも濃密な時間を過ごした仲だ。
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