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第12章 激闘編
連戦
ガッギィィィン!
「なっ!?」
振り抜いた後に残るのは、中程から折れた剣。
手の中の愛剣を信じられないとばかり見つめる茶髪剣士。
完全に動きが止まっている。
「あたしの剣が……」
折れた剣を片手に立ち尽くす姿は無防備そのもの。
明らかに隙だらけ。
この局面でそれは致命的だろ。
「くっ!」
今さら動いても、もう遅い。
今度こそ眠ってもらうぞ。
左の掌底を茶髪の胸に。
「うぐっ!」
綺麗に決まった。
「ううぅぅ」
苦痛に顔を歪めながらも戦意はまだ消えていない。
戦いぶりから分かっていたことだが、本当にタフな剣士だよ。
けど、次はどうかな?
ドン!
「ぅ……」
くぐもった声を漏らす茶髪剣士の目からは光が消えている。
さすがに耐えきれなかったようだ。
となると当然。
ドサッ。
崩れるのみ。
膝を折りながら地に落ちた茶髪は身動ぎもしない。
「嘘? 素手で?」
「バレットとストームを受けてるのに?」
青髪の魔法使いと金髪のひよっ子冒険者がその様を呆然と眺めている。
が、すぐに我に返ったように動き出した。
「ドロテアさん!」
「……」
「胸は? 傷は?」
青髪が治療を始めようとしている。
「……よくも!」
傍らで介抱する青髪を尻目にこちらを睨みつけてくるのは金髪ひよっ子。
「よくも!!」
「ラルス、落ち着いて」
「でも、ドロテアさんが!」
「大丈夫、命に別条はなさそうだから」
「ほんとですか?」
「ええ」
「よかった……けど」
ひよっ子が剣を抜いた。
「あいつは許さない!」
「ラルス、剣じゃ駄目」
「セルさん?」
「それでは勝てない」
「……」
「あなたにはあなたの戦い方があるでしょ」
「……」
「でも、今はこっちに来て。私が戦うわ」
「セルさんが?」
「治療は済んでるから、あとはお願い、ねっ」
「……はい」
ひよっ子が戻っていく。
代わりに前に出てきたのは青髪魔法使い。
「あなた、ストームを受けたのよね?」
「……」
「なのに、どうして戦えるの?」
それは受けてないから。
炎嵐を斬り裂いたからだ。
もちろん、わざわざ口にするつもりもないが。
「でも、無事に見えてもダメージは残ってるはず。覚悟しなさい!」
青髪が右手のひらを前に差し出した。
「ファイヤーボール!」
「ファイヤーボール!」
「ファイヤーボール!」
「ファイヤーボール!」
「ファイヤーボール!」
詠唱破棄による低位の火球5連発。
質、威力より早さで勝負ってことか。
「これで、おしまいよ!」
確かに、青髪は並じゃない腕を持っている。
いまだ底を見せない魔力量も相当なものなんだろう。
それでも、今回は低位魔法にすぎない。
対処は簡単だ。
避けることも、そして消し去ることも。
シュッ、シュ、シュン!
シュッ、ザシュ!
半円を描くように剣を一閃してやる。
すると、5つの火球が一瞬で消失。
「えっ! 斬った?」
「魔法を斬れるの??」
驚いている場合じゃないぞ。
次はこっちの攻撃だからな。
「セルさん!?」
「っ! アレをお願い!」
「はい!」
アレ?
ひよっ子が何かするのか?
「……エリルエイルベアサマ」
呪文詠唱?
「メニケアイニシャ」
違う。
これは!?
「なっ!?」
振り抜いた後に残るのは、中程から折れた剣。
手の中の愛剣を信じられないとばかり見つめる茶髪剣士。
完全に動きが止まっている。
「あたしの剣が……」
折れた剣を片手に立ち尽くす姿は無防備そのもの。
明らかに隙だらけ。
この局面でそれは致命的だろ。
「くっ!」
今さら動いても、もう遅い。
今度こそ眠ってもらうぞ。
左の掌底を茶髪の胸に。
「うぐっ!」
綺麗に決まった。
「ううぅぅ」
苦痛に顔を歪めながらも戦意はまだ消えていない。
戦いぶりから分かっていたことだが、本当にタフな剣士だよ。
けど、次はどうかな?
ドン!
「ぅ……」
くぐもった声を漏らす茶髪剣士の目からは光が消えている。
さすがに耐えきれなかったようだ。
となると当然。
ドサッ。
崩れるのみ。
膝を折りながら地に落ちた茶髪は身動ぎもしない。
「嘘? 素手で?」
「バレットとストームを受けてるのに?」
青髪の魔法使いと金髪のひよっ子冒険者がその様を呆然と眺めている。
が、すぐに我に返ったように動き出した。
「ドロテアさん!」
「……」
「胸は? 傷は?」
青髪が治療を始めようとしている。
「……よくも!」
傍らで介抱する青髪を尻目にこちらを睨みつけてくるのは金髪ひよっ子。
「よくも!!」
「ラルス、落ち着いて」
「でも、ドロテアさんが!」
「大丈夫、命に別条はなさそうだから」
「ほんとですか?」
「ええ」
「よかった……けど」
ひよっ子が剣を抜いた。
「あいつは許さない!」
「ラルス、剣じゃ駄目」
「セルさん?」
「それでは勝てない」
「……」
「あなたにはあなたの戦い方があるでしょ」
「……」
「でも、今はこっちに来て。私が戦うわ」
「セルさんが?」
「治療は済んでるから、あとはお願い、ねっ」
「……はい」
ひよっ子が戻っていく。
代わりに前に出てきたのは青髪魔法使い。
「あなた、ストームを受けたのよね?」
「……」
「なのに、どうして戦えるの?」
それは受けてないから。
炎嵐を斬り裂いたからだ。
もちろん、わざわざ口にするつもりもないが。
「でも、無事に見えてもダメージは残ってるはず。覚悟しなさい!」
青髪が右手のひらを前に差し出した。
「ファイヤーボール!」
「ファイヤーボール!」
「ファイヤーボール!」
「ファイヤーボール!」
「ファイヤーボール!」
詠唱破棄による低位の火球5連発。
質、威力より早さで勝負ってことか。
「これで、おしまいよ!」
確かに、青髪は並じゃない腕を持っている。
いまだ底を見せない魔力量も相当なものなんだろう。
それでも、今回は低位魔法にすぎない。
対処は簡単だ。
避けることも、そして消し去ることも。
シュッ、シュ、シュン!
シュッ、ザシュ!
半円を描くように剣を一閃してやる。
すると、5つの火球が一瞬で消失。
「えっ! 斬った?」
「魔法を斬れるの??」
驚いている場合じゃないぞ。
次はこっちの攻撃だからな。
「セルさん!?」
「っ! アレをお願い!」
「はい!」
アレ?
ひよっ子が何かするのか?
「……エリルエイルベアサマ」
呪文詠唱?
「メニケアイニシャ」
違う。
これは!?
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※2017/8/29 連載再開しました!