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第12章 激闘編
奮闘 2
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<エリシティア視点>
「続けるぞ!」
「はっ!」
「おう!」
4人の攻勢は勢いを増すばかり。
このままいけば、勝利も見えてくる。
そう感じたところで。
「グルルォォォ!」
翼を広げたドラゴンが地を蹴り上空へ。
「オオォォォ……」
遠ざかっていく。
「ちっ、逃げやがった」
確かに、逃げたように見える。
ただ、やつの発する殺気は衰えていない。
ならば。
「気を緩めず、上空からの攻撃に備えよ」
私の言葉に頷く4人。
こちらも続戦の意欲に陰りは見えない。
「リリニュス、上空のドラゴンを狙い撃てるか?」
この距離で鱗の剥がれた局所を狙うのは困難だろうが、翼ならどうだ?
「どの部位でも良いのでしたら何とか」
狙うのは難しいか。
それでも、この状況で頼りになるのは魔法攻撃のみ。
「どこでもいいから機を見て撃ってくれ」
「承知しました」
「サイラス、負傷者の中に魔法を使える者は?」
4人から離れて治療に専念している騎士たちの中に使える者がいるなら。
「軽症の2名なら可能です」
いいぞ。
低位魔法でも今は貴重な戦力だからな。
「うむ。その者どもをこちらへ」
「はっ」
明らかに傷を負ったままの2人が合流した直後。
「グゥルオォォ!」
上空のドラゴンが高度を下げ始め。
ゆっくりと近づいて来る。
「リリニュス!」
「はい!」
魔力を練り込み済みのリリニュス。
「ファイヤーランス!」
その狙い定めた一撃。
炎の大槍がドラゴンの体に……届いた!
「グギャ!」
続けて。
「ファイヤーボール!」
「ファイヤーボール!」
新戦力の2人の炎球。
1つは大きく外れたものの、もう1つの炎は翼に着弾している。
「当たったぞ!」
「ああ、さすがだ」
空を飛ぶ標的に当てる腕は見事なもの。
ただし、滑空を止めたドラゴンに大きな負傷は見えない。
低位の炎なら仕方ないが、リリニュスの中位魔法ですらこれとは……。
やはり、鱗の剥がれた箇所を集中的に攻めるしかない、か。
とはいえ、まずはドラゴンを地上に下ろす必要がある。
「3人とも次弾の準備を」
「「「はい!」」」
「ウォーライル、ヴァルター、ギリオン、投擲可能な距離まで近づいたら短剣を試してくれ」
と指示を出した次の瞬間。
「グルゥゥ……」
「やろう、また逃げんのかよ!」
ドラゴンが再び上方に遠ざかっていく。
「魔法が、効いてる?」
「ええ」
ヴァルター、ウォーライルの言葉に間違いはないだろう。
蒼鱗を砕くことはできなかったが、敵の戦意を砕くことには成功したようだ。
その証拠に、ドラゴンは遠空に留まったまま。
降下する素振りも見せない。
となると……。
「今回も終わりか」
「おいおい、何度も消えやがって。臆病ドラゴンじゃねえか」
これもまた予想通り。
滞空状態のドラゴンが一瞬にして姿を消してしまった。
「続けるぞ!」
「はっ!」
「おう!」
4人の攻勢は勢いを増すばかり。
このままいけば、勝利も見えてくる。
そう感じたところで。
「グルルォォォ!」
翼を広げたドラゴンが地を蹴り上空へ。
「オオォォォ……」
遠ざかっていく。
「ちっ、逃げやがった」
確かに、逃げたように見える。
ただ、やつの発する殺気は衰えていない。
ならば。
「気を緩めず、上空からの攻撃に備えよ」
私の言葉に頷く4人。
こちらも続戦の意欲に陰りは見えない。
「リリニュス、上空のドラゴンを狙い撃てるか?」
この距離で鱗の剥がれた局所を狙うのは困難だろうが、翼ならどうだ?
「どの部位でも良いのでしたら何とか」
狙うのは難しいか。
それでも、この状況で頼りになるのは魔法攻撃のみ。
「どこでもいいから機を見て撃ってくれ」
「承知しました」
「サイラス、負傷者の中に魔法を使える者は?」
4人から離れて治療に専念している騎士たちの中に使える者がいるなら。
「軽症の2名なら可能です」
いいぞ。
低位魔法でも今は貴重な戦力だからな。
「うむ。その者どもをこちらへ」
「はっ」
明らかに傷を負ったままの2人が合流した直後。
「グゥルオォォ!」
上空のドラゴンが高度を下げ始め。
ゆっくりと近づいて来る。
「リリニュス!」
「はい!」
魔力を練り込み済みのリリニュス。
「ファイヤーランス!」
その狙い定めた一撃。
炎の大槍がドラゴンの体に……届いた!
「グギャ!」
続けて。
「ファイヤーボール!」
「ファイヤーボール!」
新戦力の2人の炎球。
1つは大きく外れたものの、もう1つの炎は翼に着弾している。
「当たったぞ!」
「ああ、さすがだ」
空を飛ぶ標的に当てる腕は見事なもの。
ただし、滑空を止めたドラゴンに大きな負傷は見えない。
低位の炎なら仕方ないが、リリニュスの中位魔法ですらこれとは……。
やはり、鱗の剥がれた箇所を集中的に攻めるしかない、か。
とはいえ、まずはドラゴンを地上に下ろす必要がある。
「3人とも次弾の準備を」
「「「はい!」」」
「ウォーライル、ヴァルター、ギリオン、投擲可能な距離まで近づいたら短剣を試してくれ」
と指示を出した次の瞬間。
「グルゥゥ……」
「やろう、また逃げんのかよ!」
ドラゴンが再び上方に遠ざかっていく。
「魔法が、効いてる?」
「ええ」
ヴァルター、ウォーライルの言葉に間違いはないだろう。
蒼鱗を砕くことはできなかったが、敵の戦意を砕くことには成功したようだ。
その証拠に、ドラゴンは遠空に留まったまま。
降下する素振りも見せない。
となると……。
「今回も終わりか」
「おいおい、何度も消えやがって。臆病ドラゴンじゃねえか」
これもまた予想通り。
滞空状態のドラゴンが一瞬にして姿を消してしまった。
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