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第12章 激闘編
火魔法
しおりを挟む<エリシティア視点>
治癒魔法を発動する前に。
「ウォーライル、やれそうか?」
「お任せください。ですので、エリシティア様は待機を」
「うむ」
次は。
「リリニュスは攻撃魔法だ。ただし、先が見えたら治療に来てくれ」
「はっ」
「ヴァルターはこのまま遊撃を頼む」
「承知しました」
よし。
あとは治療のみ。
「ギリオン、無茶は禁物だぞ」
「姫さん……」
その目にはまだ未練が残っている。
ならば、急いで。
「私は治癒魔法を使う、その方らは投薬を続けよ」
*************************
「ほう、耐えきったか?」
恐るべき猛火が消え去った後。
前方には口の端に笑みをたたえた少女が腕を組んで佇んでいる。
「どうやら誇張ではなかったようだな。ならば、もう一段上げるとしよう」
シャリエルンも俺も複数の魔法壁を展開することでファイアによる猛火をしのいだばかり。今はお互いに1枚の壁しか残っていない。
「フレイム」
そこに、平板な口調で告げられた新たな火魔法。
ゴゴゴオオォォォ!
規模は先程と同等だが、温度が違う。
威力も比べ物にならない。
「くっ!?」
複数の火柱を伴いながら急迫する。
白へと色を変えた炎が!
「氷壁!」
「ストーンウォール!」
さらなる壁を現出するやいなや、白炎が激突。
その衝撃に石壁が揺れ、シャリエルンの氷壁は……。
ジュゥゥゥゥ。
1枚目の氷壁に無数のひびが入り、そのまま溶け散ってしまった。
初撃の火魔法でダメージを受けていたとはいえ、たった数秒で……。
なんて驚いてる場合じゃない。
この攻防では僅かな遅れが致命傷に繋がるはず。
「氷壁!」
「ストーンウォール!」
シャリエルンに続いて新たな魔法壁を構築。
ゴゴオォォォ!!
「っ!」
「大丈夫ですか?」
「……ああ」
現状は俺の前には3枚、シャリエルンの前には2枚の防壁が完成し白炎を防いでいる状態。通常ならば、この魔法防壁で充分だろう。が、この白炎を目の前にして安心などできるわけもない。
ファイアでさえ恐ろしい火力だったんだ。
フレイムの白炎を防ぐために何枚の壁が必要になることか?
と考えている間にも。
ガッシャーーン!
ジュウゥゥゥ……。
俺の石壁が崩壊し、シャリエルンの氷壁も溶解蒸発。
「……」
石壁でも僅かな時間しかもたない。
凄まじい白炎の威力だ。
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