ゲイのエッチなお兄さん

回路メグル

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本編2

好き勝手にヤって泣かす……はずだった【5】

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 射精するまで興奮で何も考えられなくなっていた頭が、賢者タイムでやっと冴えてきた。
 しかし、まともに頭が動くようになって気付くのは、自分がただ気持ちよくなって、相手も気持ちよくなっただけという事実だ。
 昼間の仕返しとか、泣かせたいとか、痛い目見せたいとか、そんなことは何もできていなくて……悔しさでカっとなった俺は、ベッドの端に脱ぎ散らかしていたスーツを引き寄せ、スマートフォンを手に取った。
 俺のチンポが入ったままの美形は、まだ快感の波が引いていないようで、相変わらず腰にクるエロい顔ではぁはぁと荒い息を吐き、力の入らない体をベッドに投げ出していた。

――カシャ

「はぁ、はっ……え?」

 堂々と、シャッター音を消すことも無く写真を一枚撮る。
 俺のチンポが入っている結合部、萎えているものの先端からは白濁が垂れているチンポ、精液がかかっている腹、汗ばんで上気した体、そしてエロい顔。
全部がおさまった一枚……最高にエロくて、男と楽しくセックスしたことが丸わかりの一枚だ。

「もう、撮るならいってよ」

 これでもまだ余裕そうなのがむかつく。
 こういう写真を撮られる理由や怖さを解っていないのか?

「なぁ、あんた今日展示会にいたよな。メインステージそばのブースでアイドルみたいな女と一緒に媚びた声で客にパンフレット配ってただろ?」

 撮影した写真を画像フォルダから開きなおし、写りを確認する。
 あぁ、最高の写りじゃねぇか。このままゲイ向けAVのパッケージになりそうだ。

「……こういう楽しい時間に仕事のこと持ち出しちゃう? そういうの好きじゃないな~」

 美形はやっと不機嫌そうな声にはなったものの、まだ余裕そうで……その態度、いつまで続くか見ものだな。

「俺は同業者だ。業界の人間はだいたい解る。この写真、あんたの会社や顧客に流してゲイだってバラすこともできるんだぜ?」

 撮影したばかりのエロ画像を表示したスマホの画面を見せつけると、美形はきれいな顔を思い切り歪ませる。

「はぁー……。何目当て? 俺の連絡先?それともお金?」

 美形はため息を吐きながら脱ぎ捨てたスーツを引き寄せ、ポケットを探る。
 スマホか財布を取り出すのかと思ったら……。

――カシャ

「え?」

 先ほどの俺と同じく、スマートフォンを取り出してすぐに写真を撮られた。

「俺を脅してる証拠写真ゲット♡」

美形が見せつけてきた画面には、裸写真が写る画面と俺のにやけた顔がしっかり納まっていた。
これは……どうなんだ? 決定的にヤバい写真は俺が持っている写真だと思うが、もしこれを俺の会社に送られたら……?

「っ、おい!」
「念のためね。それと……俺、こういう写真を会社や取引先に送られるのは嫌なんだけど……困ることはないかな」
「なっ……?」

 美形はとっさに伸ばした俺の手を掴んで、反対の手でスマートフォンを操作する。
 その表情はもう慌てても歪んでもいない、色気のある笑顔だった。

「俺、会社にも得意先にもゲイだってオープンにしてるから。『モテるから結構遊んでるんですよ~』なんてことも言ってるし。単純に恥ずかしいだけで、俺の立場が悪くなることはないよ」
「っ、な?」

 オープン? 確かに最近は芸能人やスポーツ選手でもゲイを公にする奴はいるが……一般の社会人で?

「よし、クラウドにバックアップできた♡」

 更にマズイことを言っているが、頭の中は大混乱だった。
 俺は、会社にも、家族にも、友人にもゲイであることは隠している。
 伝統ある老舗メーカーに勤めているんだ。ゲイバレなんてすれば社内でどんな扱いを受けるか……。
 そう、伝統を重んじる企業だからこんなこと言えないんだ。
 そっちの学生の遊びみたいなチャラチャラした新興企業とは違うんだ

「あのね、仕事とセクシャリティ、関係ないよね? そんな心の狭い人と仕事してないよ、俺」
「……っ」

 お前は恵まれているとか、美形だから偏見も少ないんだとか、普通はそんな風に受け入れてもらえないだろうとか、言い返したいことはたくさんあるのに、何を言っても自分がみじめになりそうで……。
 悔しい……いや、羨ましい。

「あと」

 美形は色気のある笑顔を更に……怖いくらいに深めた。
 背筋がゾっとするほどに。

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