ゲイのエッチなお兄さん

回路メグル

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本編2

リベンジ【3】

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「あぁ! うそ、あん♡ セナくん♡ すっごぉい♡」

 ジムで体を鍛えて、食事とサプリメントで体調も整えて、ゲイ風俗で名器に負けないチンコに育てて、テクニックも磨いて……自分でもレベルアップしているとは思っていたけど、想像以上だったようだ。
 テクニックを磨いていた九ヶ月間、枕営業は封印していて少し指名が落ちていたけど、客と寝るようになったら一瞬で取り返せた。
 セイジさんのお陰でワインやお酒に詳しくなっていたのも、ミミちゃんを見習って親身に接客したのも良かったのかもしれない。
 プライベートでのセックスもすごく調子が良くて、誰とセックスをしても「最高♡」「また抱いて♡」と言ってもらえるようになった。

 すごく順調だ。
 順調だけど……。
 
 九ヶ月前の俺だって、すごくモテていたし自分では順調に思っていたんだ。
 そのころから確実にレベルアップしているとは思うけど、何かもう一つ、自分に自信が持てなかった。

 何か、もっと……


   ◆


 その日は「集金日」で、うちのホストクラブのケツモチの担当……所謂ヤクザが閉店時間に店の事務所にやって来ていた。

「セナ! 今月の売り上げすげぇな。うちの若頭が初ナンバーワンの祝いに花出してやるって言ってたぞ」
「リョウさん! ありがとうございます。これもリョウさんに紹介してもらったミミちゃんのお陰ですよ」

 うちの店の担当のリョウさんは歳も近くて妙に気が合って、集金の日はいつも一緒に飲みに行くことにしていた。ヤクザらしい金髪サングラスに黒スーツのリョウさんだけど、顔は俺と同じくかわいい系で身長も俺より低いからあまり怖くはない。
 そして、俺の相談事をいつも親身に聞いてくれる兄貴分で、ミミちゃんを紹介してくれたのもリョウさんだ。

「お、よかった。ミミすげぇだろ?」
「すごいですけどね、そのミミちゃんのレクチャーで俺はもっとすごくなりましたよ!」
「すごい自信だな。詳しくはこの後の店で聞いてやるよ」
「じゃあ、急いで着替えてきます!」

 仕事用の気合の入ったスーツから、気楽な飲み会用のデニムとニットに着替えるためにロッカールームへと急いだ。



「お疲れ!」
「お疲れ様です!」

 リョウさんと個室のちょっといい焼肉屋に移動して、塩タンとロースをつまみながらビールを煽る。
 店でさんざん酒を飲んだ後だけど、一時間も飲まないでいれば、結構入るんだよな。
 この体質もあって、ホストは天職だと思っている。

「それで、例のリベンジはそろそろ決行するのか?」

 リョウさんにはかなり早い段階から相談をしていて、ミミちゃんを紹介してもらった後も、時々進捗を報告していた。
 リョウさんは別にゲイでもバイでもないはずなのに、本当に頼れる兄貴分だ。

「そうですね。色々な意味での下半身の強化もできたし、テクニックや自信もついたし、めちゃくちゃレベルアップできたと思っているんですけど……」

 セイジさんのお墨付きも、ミミちゃんのお墨付きももらった。
 きっと、俺ができる範囲のレベルアップは完了している。
 でも、何かもう一つ……

「あのやべぇ美形のネコ相手だと思うと、なにかもうひと声、自分の自信というか、武器になるようなものが欲しいんですよね」

 セイジさんやミミちゃんには言えなかったことをついつい言ってしまった。
 ゲイでも風俗店員でもない……なんならセックスにあまり詳しくなさそうなリョウさんにこんなことを言っても仕方がないのに。

「気持ちは解るな」
「え?」
「ヤクザも、男としてやべぇって周りに解りやすくするために色々するからな」
「いろいろ……?」
「あぁ。刺青とか……チンポの改造とか」
「……改造?」

 チンコの改造……? 包茎の皮をむく雑誌広告とか、勃起が強くなる薬の噂とか、サイズがデカくなるサプリの広告バナーとかは記憶にあるけど……?

「少し前に、うちの系列の組でチンコの中にパール入れるのが流行って……あれはやべぇよ」

 パール……真珠……!

「パール……! 聞いたことはあるけど、アレって現実にできるもんなんですか?」
「できるできる。竿の括れの下あたりに埋め込むんだよ。薄皮の下に。チンコの太さも増すし、相手の体の中のいいところにゴリゴリ当たってやべぇし、見た目もすごくエロくなるし……ほら、バイブでもデコボコの見た目のやつ多いだろ?」
「たしかに……!」
「パール以外にもシリコンボールを埋める奴もいるな。あれの方がサイズや形が豊富で安いとか」
「サイズ……形……!」

 俺のチンコは粗末ではないけど特別デカくも無い。長さはまぁまぁって程度。
 そこはあまり問題ではないし、どうしようもないと思っていたけど……そうか。
 そんな手があったんだ!
 でも……

「ヤクザさん用の医者以外でもしてますよね? でも痛そうだな……」

 ハードルは高い。
 チンコの皮捲って硬い物入れるとか、想像するだけで玉ヒュンだ。
 あと、チンコがゴツゴツしていてホストとしてはどうなんだ?
 女の子にモテる? 怖がられる? 難しいな……。

「おぅ。皮膚科ならどこでもってことはないだろうけど、探せば結構見つかるはず。つーか、おまえなぁ。ピアスはそんなにじゃらじゃらつけてるくせに、ビビッて……あ」

 俺の両耳に三つずつついたピアスを指差したリョウさんが何か思い当たったらしく言葉が途切れる。
 その瞬間、俺も気が付いた。

「あ……!」

「「ピアス!」」

 リョウさんと俺の言葉が重なった。
 そうだ。パールよりもおそらく一般的な性器の改造、「ピアス」があるじゃないか。

「な? ピアスいいんじゃねぇか?」
「そうですね! パールよりは怖くないし、ホストって職業柄もオシャレ感があったほうがいいかなって思うし……!」
「オシャレは解んねぇけど、セックスのことだけで言えばパールよりピアスの方がいいって言うな」
「そうなんですか?」
「ピアスの方が付けられる位置やサイズに自由が利くだろ?」
「確かに……とりかえもできるし……」

 うん。
 うん!
 いいよな? 性器ピアス!
 すごい武器になりそうな気がする。
 俺にしかできないセックスができそうな気がする!

 これだ!

「リョウさん! 決めました、俺、チンコにピアスあけます!」
「ははっ、すげぇなぁ。セックスのリベンジのためにそこまでする根性。よし、気合い入れるためにももっと肉食えよ。今日は俺が奢る」 
「いいんですか? やった! 俺、リョウさんのアドバイスを無駄にしないためにもピアスもリベンジもしっかり頑張りますね!」
「おう。お前の根性なら上手くいくだろ」

 リョウさんはビールのグラスを掲げて応援してくれた。

「……でも、タカさんのパール入りチンポでも普通に楽しんだからな、ユキさん……」
「ん? 何かいいました?」

 追加の肉を頼もうと呼び出しボタンを押した瞬間、リョウさんが何か呟いた気がして聞き返すと、何でもないと首を振られた。
 まぁいい。
 とにかく俺は、最強の武器の算段がついて、ますますリベンジに燃えていた。
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