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番外編3(全13話)
【番外編3】若頭(改造巨根)と舎弟と「怪我」の話【9】
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「じゃあ、前戯は丁寧にするとして……一番大事な体位と挿入の話しておこうか」
「おう! 頼む!」
それそれ!
界隈ナンバーワンの二人にはそれを一番聞きたかったんだ。
「まず体位だけど、右手が使えないなら騎乗位が最適ではあるけど……騎乗位と一言で言っても色々あるんだよね」
ユキさんがベッドの上で掛け布団をくるくる丸めて、細長い棒状にする。
「顔がこっちだとして、正面向いて跨ったり、後ろ向いて跨ったり」
「あぁ」
実際にユキさんが丸めた布団にスーツ姿のまま跨る。
そうか、布団はタチの男の想定か。
「相手の表情とかを見て調整できるし、基本は正面。それで足だけど……初心者は絶対にこう!」
ユキさんは、布団を跨いで脛から膝頭をベッドに付けて……所謂膝立ちになる。
確かにそういう騎乗位もAVで観るか……?
「リョウさん、ユキくんちゃんと見て。これ一番大事だよ。AVのパッケージ写真だとM字開脚でのっかるのが多いけど、あれは視覚刺激用と、下から突かれるのに翻弄されちゃう~って時用だから。それか、めちゃくちゃ慣れているプロ用!」
「そう。見た目はM字がいいけど、動きやすいのは絶対にこれ。このエロ動画でもリードしているネコはほら、膝立ちだよね?」
「確かに……前回M字で跨いだら全然上手く動けなかった」
「そうそう。M字だと力入らないとすぐに腰が落ちちゃうよね~」
頷くミミの横で、ユキさんが実際に膝立ちのまま少し腰を落とす。
「その点、膝立ちは良いよ。例えば腰を落としている途中で止めたいなって思ったら、腰を持ち上げようとするんじゃなくて、太ももを閉じようとすれば自然と腰が落ちるのを防げて、挿入が深くならない」
「あー……なるほど」
目の前で実践付きだからよく解る。
風俗店の講習でもこんなに丁寧にしないよな……ありがたい。
「あと、後ろに反った時、M字だと全体重が後ろにすぐかかってバランス崩しちゃうけど、これなら、まぁマシ」
「あ、そうだった。挿入の時に後ろに手ぇ回して入れようとしたら上手くいかなかった」
「挿入はね、ちょっと前屈みの方が良いよ。タカさんの角度コレくらい? だったら前屈みで……アナルの角度を合わせることを意識して腰を反らせて……」
「この時多分、タカさんのペニスはこういう角度ね」
ユキさんが実際に布団に跨って腰使いを示してくれる。
無難なスーツ姿なのにエッロい……じゃなくて、真面目に見ないとな。
ミミがユキさんの体の横で、手をタカさんのチンポにみたてて解説してくれるのも解りやすい。
「手は遠慮なく相手のお腹につく方が良いよ。愛撫しているふりして体を支えるのも良いよね」
「えっと……ちょっとメモさせてくれ」
「うん。いいよ。ゆっくりメモして」
その後も、深く入りすぎた時のインターバルの置き方とか、タチが喜ぶ腰の振り方とか、エロテクニックを惜しげもなく、存分に教えてもらった。
二人の指導は的確で、その通りにできれば絶対に上手くできるとは思うが……。
「助かった。後は俺がこれを実践できるかどうかだよな。練習できればいいんだけどな……」
「その練習なんだけど」
俺の言葉を聞いたミミが、ベッドから降りて、ソファに置いてあった無難な白い紙袋を片手に戻ってくる。
「はいこれ」
「え?」
「俺とユキくんからのプレゼント」
二人からの?
恐る恐る紙袋の中をのぞくと……
「……ディルド……?」
箱に入ってはいたが、パッケージに堂々と「極太最強ディルド王<粒盛りタイプ>」という商品名と共に、チンポのリアルな形なのに黒くてパールのような突起が沢山突いているディルドの写真が印刷されていた。
「特注したかったけど間に合わなくて、売っている中で一番タカさんのペニスに似ているディルドだよ!」
「これで練習頑張ってね。プラグの太い方から三個目と同じ太さだから、今日から使えると思う。底に吸盤がついているけど、この太さだと吸盤がもたないから、どこかに張り付けるよりもこんな感じで丸めた布団とかに跨って使う方が足の感覚とか掴みやすいと思うよ」
ディルドも、二人のアドバイスもありがたい。
二人には感謝しかない。
でも……
「あ……な、なんでこんなにしてくれるんだよ」
ミミは解る。付き合いが長いし、仕事にも関わりがあるから。
でもユキさんは……?
「最近彼氏ができて思ったんだよね」
彼氏か……俺もタカさんと恋人同士になってからは色々と意識が変わったとは思うが……。
「俺、真剣にセックスが好きだなって」
それは……彼氏とのセックスがめちゃくちゃいいってことか?
すげぇな、その男。
「それでね、俺の好きなことをもっともっとみんなにも知って欲しいというか、体験して欲しいというか……これ、好きなアイドルや映画を布教するのと同じだと思うんだよね」
「……?」
ユキさんの目をキラキラさせながらうっとり語る姿は、確かに好きなアイドルを語るファンのようにも見えるが……。
そうか?
同じか?
絶対違うだろ?
心の中では盛大にツッコミを入れるが……恩人の言葉を否定する気にはなれなかった。
「俺の周りの人が、もっともっとエッチを楽しめるようになったら、俺も嬉しいって感じかな」
「なるほど」
解らないが解った。
ユキさんも楽しんでいたなら何よりだ。
ただ、楽しんだとしてもこれは間違いなく借りだ。
ミミは友達であり仕事の関係者でもある。この恩を返す機会は多いだろう。
でも、ユキさんが仕事関係でもないし、友だちでもないのに、ここまでしてもらうのは大きすぎる借りだ。
「理由は解った。じゃあ、礼はどうしたらいい? 現金でいいか? それとも、ユキさんが何かに困って荒っぽいことが必要な時の手ゴマとして力を貸せばいいか?」
俺の言葉に、ユキさんは間髪を入れずに首を横に振る。
「お礼はいらないよ。ホテル代とお酒の差し入れで充分」
「そういう訳にはいかないだろ」
ヤクザのメンツとして借りは作れない。
あと、普通に感謝しているし。
「礼をさせてもらわないと気が済まない」
俺が詰め寄っても、ユキさんは困ったように首をかしげるだけだ。
「うーん……お礼をされるようなこと、してないんだよね……」
「は? これだけでの指導を受けて、無料はないだろ? ミミだって、こういう仕事しているんだから対価を払うのが当然と思うだろう?」
「いや、そうなんだけど、うーん……まぁ……でも……」
ミミの返事も歯切れが悪い。
「なんだよ二人とも。もしかしてここまでの指導は嘘だったのか?」
「嘘……に近いかも」
「うん……」
「は?」
どういうことだ?
二人で、経験の浅い俺を揶揄っていたのか?
「ちゃんと真剣に指導したし、セックスの方法としては正解なんだけど……」
「俺やユキくんが若頭さんみたいな人とセックスするならこうするってことには間違いないけど……」
「……?」
俺が首をかしげている間も、ユキさんとミミの歯切れの悪い言葉が続く。
「もう少し体を鍛える時間があれば……」
「もう少し若頭さんのペニスが小さければ……」
「もう少しアナルの経験が積めれば……」
この口ぶり、まさか……。
「そ、それってつまり……」
ユキさんとミミが一度顔を見合わせてから、申し訳なさそうな顔で俺の方を向いた。
「リョウさんは……」
「若頭さんをリードできないと思う」
「は!?」
できない!? これだけして!?
「あ、でも、前回よりは絶対にマシというか、頑張れると思うよ!」
「うん! 俺たちの予想よりもリョウさんは頑張っているし、思っていたより全然イケそう!」
「ただ……」
「でも……」
「「ごめんなさい、多分むり……」」
ユキさんとミミが同時に深く頭を下げた。
変に期待を持たせるよりは真摯な対応だとは思うけど……。
「なっ……え……?」
「あ、でも、続けていればいつかはリードできると思うから!」
「そうそう! 今回は時間が無かったから!」
「タカさんのは、流石に規格外だから……ごめんね、他の人でも無理だったと思うから!」
二人のフォローに対して、俺は口元を引きつらせるしかできなかった。
「おう! 頼む!」
それそれ!
界隈ナンバーワンの二人にはそれを一番聞きたかったんだ。
「まず体位だけど、右手が使えないなら騎乗位が最適ではあるけど……騎乗位と一言で言っても色々あるんだよね」
ユキさんがベッドの上で掛け布団をくるくる丸めて、細長い棒状にする。
「顔がこっちだとして、正面向いて跨ったり、後ろ向いて跨ったり」
「あぁ」
実際にユキさんが丸めた布団にスーツ姿のまま跨る。
そうか、布団はタチの男の想定か。
「相手の表情とかを見て調整できるし、基本は正面。それで足だけど……初心者は絶対にこう!」
ユキさんは、布団を跨いで脛から膝頭をベッドに付けて……所謂膝立ちになる。
確かにそういう騎乗位もAVで観るか……?
「リョウさん、ユキくんちゃんと見て。これ一番大事だよ。AVのパッケージ写真だとM字開脚でのっかるのが多いけど、あれは視覚刺激用と、下から突かれるのに翻弄されちゃう~って時用だから。それか、めちゃくちゃ慣れているプロ用!」
「そう。見た目はM字がいいけど、動きやすいのは絶対にこれ。このエロ動画でもリードしているネコはほら、膝立ちだよね?」
「確かに……前回M字で跨いだら全然上手く動けなかった」
「そうそう。M字だと力入らないとすぐに腰が落ちちゃうよね~」
頷くミミの横で、ユキさんが実際に膝立ちのまま少し腰を落とす。
「その点、膝立ちは良いよ。例えば腰を落としている途中で止めたいなって思ったら、腰を持ち上げようとするんじゃなくて、太ももを閉じようとすれば自然と腰が落ちるのを防げて、挿入が深くならない」
「あー……なるほど」
目の前で実践付きだからよく解る。
風俗店の講習でもこんなに丁寧にしないよな……ありがたい。
「あと、後ろに反った時、M字だと全体重が後ろにすぐかかってバランス崩しちゃうけど、これなら、まぁマシ」
「あ、そうだった。挿入の時に後ろに手ぇ回して入れようとしたら上手くいかなかった」
「挿入はね、ちょっと前屈みの方が良いよ。タカさんの角度コレくらい? だったら前屈みで……アナルの角度を合わせることを意識して腰を反らせて……」
「この時多分、タカさんのペニスはこういう角度ね」
ユキさんが実際に布団に跨って腰使いを示してくれる。
無難なスーツ姿なのにエッロい……じゃなくて、真面目に見ないとな。
ミミがユキさんの体の横で、手をタカさんのチンポにみたてて解説してくれるのも解りやすい。
「手は遠慮なく相手のお腹につく方が良いよ。愛撫しているふりして体を支えるのも良いよね」
「えっと……ちょっとメモさせてくれ」
「うん。いいよ。ゆっくりメモして」
その後も、深く入りすぎた時のインターバルの置き方とか、タチが喜ぶ腰の振り方とか、エロテクニックを惜しげもなく、存分に教えてもらった。
二人の指導は的確で、その通りにできれば絶対に上手くできるとは思うが……。
「助かった。後は俺がこれを実践できるかどうかだよな。練習できればいいんだけどな……」
「その練習なんだけど」
俺の言葉を聞いたミミが、ベッドから降りて、ソファに置いてあった無難な白い紙袋を片手に戻ってくる。
「はいこれ」
「え?」
「俺とユキくんからのプレゼント」
二人からの?
恐る恐る紙袋の中をのぞくと……
「……ディルド……?」
箱に入ってはいたが、パッケージに堂々と「極太最強ディルド王<粒盛りタイプ>」という商品名と共に、チンポのリアルな形なのに黒くてパールのような突起が沢山突いているディルドの写真が印刷されていた。
「特注したかったけど間に合わなくて、売っている中で一番タカさんのペニスに似ているディルドだよ!」
「これで練習頑張ってね。プラグの太い方から三個目と同じ太さだから、今日から使えると思う。底に吸盤がついているけど、この太さだと吸盤がもたないから、どこかに張り付けるよりもこんな感じで丸めた布団とかに跨って使う方が足の感覚とか掴みやすいと思うよ」
ディルドも、二人のアドバイスもありがたい。
二人には感謝しかない。
でも……
「あ……な、なんでこんなにしてくれるんだよ」
ミミは解る。付き合いが長いし、仕事にも関わりがあるから。
でもユキさんは……?
「最近彼氏ができて思ったんだよね」
彼氏か……俺もタカさんと恋人同士になってからは色々と意識が変わったとは思うが……。
「俺、真剣にセックスが好きだなって」
それは……彼氏とのセックスがめちゃくちゃいいってことか?
すげぇな、その男。
「それでね、俺の好きなことをもっともっとみんなにも知って欲しいというか、体験して欲しいというか……これ、好きなアイドルや映画を布教するのと同じだと思うんだよね」
「……?」
ユキさんの目をキラキラさせながらうっとり語る姿は、確かに好きなアイドルを語るファンのようにも見えるが……。
そうか?
同じか?
絶対違うだろ?
心の中では盛大にツッコミを入れるが……恩人の言葉を否定する気にはなれなかった。
「俺の周りの人が、もっともっとエッチを楽しめるようになったら、俺も嬉しいって感じかな」
「なるほど」
解らないが解った。
ユキさんも楽しんでいたなら何よりだ。
ただ、楽しんだとしてもこれは間違いなく借りだ。
ミミは友達であり仕事の関係者でもある。この恩を返す機会は多いだろう。
でも、ユキさんが仕事関係でもないし、友だちでもないのに、ここまでしてもらうのは大きすぎる借りだ。
「理由は解った。じゃあ、礼はどうしたらいい? 現金でいいか? それとも、ユキさんが何かに困って荒っぽいことが必要な時の手ゴマとして力を貸せばいいか?」
俺の言葉に、ユキさんは間髪を入れずに首を横に振る。
「お礼はいらないよ。ホテル代とお酒の差し入れで充分」
「そういう訳にはいかないだろ」
ヤクザのメンツとして借りは作れない。
あと、普通に感謝しているし。
「礼をさせてもらわないと気が済まない」
俺が詰め寄っても、ユキさんは困ったように首をかしげるだけだ。
「うーん……お礼をされるようなこと、してないんだよね……」
「は? これだけでの指導を受けて、無料はないだろ? ミミだって、こういう仕事しているんだから対価を払うのが当然と思うだろう?」
「いや、そうなんだけど、うーん……まぁ……でも……」
ミミの返事も歯切れが悪い。
「なんだよ二人とも。もしかしてここまでの指導は嘘だったのか?」
「嘘……に近いかも」
「うん……」
「は?」
どういうことだ?
二人で、経験の浅い俺を揶揄っていたのか?
「ちゃんと真剣に指導したし、セックスの方法としては正解なんだけど……」
「俺やユキくんが若頭さんみたいな人とセックスするならこうするってことには間違いないけど……」
「……?」
俺が首をかしげている間も、ユキさんとミミの歯切れの悪い言葉が続く。
「もう少し体を鍛える時間があれば……」
「もう少し若頭さんのペニスが小さければ……」
「もう少しアナルの経験が積めれば……」
この口ぶり、まさか……。
「そ、それってつまり……」
ユキさんとミミが一度顔を見合わせてから、申し訳なさそうな顔で俺の方を向いた。
「リョウさんは……」
「若頭さんをリードできないと思う」
「は!?」
できない!? これだけして!?
「あ、でも、前回よりは絶対にマシというか、頑張れると思うよ!」
「うん! 俺たちの予想よりもリョウさんは頑張っているし、思っていたより全然イケそう!」
「ただ……」
「でも……」
「「ごめんなさい、多分むり……」」
ユキさんとミミが同時に深く頭を下げた。
変に期待を持たせるよりは真摯な対応だとは思うけど……。
「なっ……え……?」
「あ、でも、続けていればいつかはリードできると思うから!」
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