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第5章 旅の話
第103話 兄弟(6)
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「……うわ、本当にライト兄ちゃんがいる……」
「お、カイト、スーツ似合うなぁ」
夜の七時ごろ。出勤したナイトと入れ違いに、下の弟、二二歳のカイトが帰って来た。
ナイトよりもさらにかわいい顔立ちで、身長も俺たちより五センチ以上低くて、ふわふわの天使のような茶髪は社会人にしては派手な気もするけど……最近はそういうの緩いのかな。
とにかく、記憶の中と全く同じ姿のかわいい弟「カイト」は、ナイトから電話で軽く説明を聞いていたらしく、玄関で出迎えれば驚きながらも冷静に受け入れてくれた。
「まだ一年目だけど、ちゃんとサラリーマンしているからね」
驚いた後すぐに、自慢げな表情に切り替える所、相変わらず素直でかわいいなぁ。
「そっか。どこで働いてるの?」
「あ、名刺、えっと……秘書課の大長谷カイトと申します。よろしくお願い致します」
カイトはスーツのポケットから名刺入れを取り出して……ちょっとぎこちないけど一応マナー通りに名刺を渡してくれた。
「頂戴致します……え? え! すごい、大手って言うか……え? ここの、秘書課?」
受け取った名刺はナイトの名刺と違って、いたって真面目な白地に黒い文字で名前や部署名が書かれている「企業」らしい名刺。会社のロゴだけはカラーで印刷されているんだけど……。
このロゴ……会社名……国内最大手の商社! カイトの大学からここ行けるんだ……っていうのは、学歴差別か……いや、でも……。
「ちょっとずるいんだけど、たまたまバイト先で社長と知り合いになって、気に入られて……入れてもらった」
「それでも……すごいよ。こんな立派な会社の社長さんに気に入られるなんて!」
国内トップクラスの有名私立大学に行ったナイトがホストで、愛されキャラでおっとりした……悪い言い方をすればFラン大学にギリギリ入ったカイトが財閥系大手商社……逆のイメージ……なんて弟に言っちゃだめだけど、なんか……いや……俺って弟のこと解っていなかったんだなと反省する。
「まだまだ、あんまり仕事らしい仕事もできてないけど……社長がちょっとしたことでも俺を褒めてくれるからすごくやる気が出るんだ。毎日楽しいよ!」
「カイト……」
末っ子で、甘えん坊で、頑張るのが苦手な子で、バイトも続かなかったのに……やる時はやるんだな……。
「そうだ、俺もナイト兄ちゃんと同じで、学費、返したいんだけど……ごめん、まだ一年目始まったばかりで……その……」
「あぁ、大丈夫。ナイトにも言ったけど、元々返してもらうつもりはないし、俺、お金の使い道もあまりないし」
「本当? よかった~!」
カイトがあからさまにほっとするけど、当然だ。
俺やナイトはホストという仕事で特別上手く稼げたけど、普通はそうはいかない。
カイトにはコツコツ地道に稼いでほしいと思う。
「まだ三〇〇万円しか貯まって無かったから」
「ん?」
……ん?
一年目と言っても、まだ新卒で半年も経っていないよな?
ボーナスがあったとしても一回だし……まず手取りが三〇〇万円に届かない……って俺の金銭感覚あってる?
「社長に相談したら『二〇〇万円貸してあげよう』って言ってくれたけど、先月もお小遣いもらったのに悪いし……次に帰って来る時までには貯めておくから!」
「え? あ……」
いくら業界最大手の商社でも……入社数ヶ月でそんなに貯まる?
しかも、社長? お小遣い? それ……
「カイト、その社長さんってどんな人……?」
「えっと。すっごく優しくて仕事ができて、社長に就任してから業績が毎年上がっていて……」
うんうん。
「イケメンで、かっこよくて、社員のことよく見ていて、優しくて……」
うんうん。
「俺のことも何でも解ってくれていて、優しくて……」
うん……?
「俺がミスしても『チャレンジしないとミスも無い、頑張る姿がかわいいから良い』って言いながら頭ポンポンしてくれるから優しくて……」
うん……?
「良い人!」
んー?????
なんか……
いや……
でも……
「あと、俺のこと世界一かわいいって言ってくれる!」
それって……
たくさん言いたいこと、聞きたいことがあるけど、声に出てしまわないようにぎゅっと口を紡ぐ。
頭が痛くなりそうで、思い切り眉を寄せてしまった眉間に手を当てる。
だって、それって……
俺は堂々と「ペット」って立場だけど……。
だからこそ、俺が口出しできないんだけど……。
「カイトは、その社長さんのこと、その……」
「尊敬しているし大好き! 社長に出会わなかったら俺、社会人できてなかったと思う。俺、いつもかわいいペットみたいな扱いされがちだけど、社長は俺のことかわいいって言うけどちゃんと一人の社会人の男として尊重してくれる」
「尊重?」
「うん。失敗するかもしれないことでも、チャレンジさせてくれる!」
「……!」
ずっと笑顔だったけど、更に笑顔を深めたカイトの言葉に、殴られたようなショックを受けた。
そうだ。
俺も、ナイトも、一番下の弟のカイトにはいつも甘くて……甘やかしていた自覚はあるし、先回りして何でもしてあげたり、失敗しないように根回しをしたりしていた。
大事にしているつもりで、信用していなかった、尊重していなかった。
「……ごめん」
「ん? なんでライト兄ちゃんが謝るの?」
「だって、尊重って……俺、カイトを甘やかしてばかりだったから」
「……? 俺、ライト兄ちゃんには甘やかされたいよ?」
「え?」
「だって兄ちゃんは俺の兄ちゃんだから。外では頑張るけど、家族には甘やかされたいよ?」
うわ。かわいい。
屈託のない笑顔で首をかしげて顔を覗き込むの、かわいすぎる。
俺の弟、本当にかわいい。
だって、外では頑張って、俺には甘えてくれるって、かわいいよね?
だめだ俺、お兄ちゃんとしてこういうの弱い。
かわいい弟……かわいい!
「あぁ、もう。そんなかわいいこと言われたら、何も言えないなぁ」
魔王さんやお城の魔族さんが俺に対して感じている「かわいい!」ってこんな感じかな?
血のつながりは半分だし、ナイトよりも外見は似ていないのに……カイトと俺、よく似ているんだなって初めて思ったかもしれない。
「ん? 何か言うつもりだったの?」
「なんでもない。カイトが社会人頑張っていて安心したし……応援してる」
色々と気になるところはあるけど、信じよう。
これから常に俺が側にいられるわけじゃないんだし。
しっかり者のナイトが気にしていないみたいだし。
俺よりもカイトを成長させてくれそうな人だし。
「ありがとう! 頑張る! そうだライト兄ちゃん、日本久しぶりなんでしょう? お寿司でもとろうよ。俺、奢るから!」
「え? カイトが奢ってくれるの? 勿体なくて食べられないかもな」
「遠慮せずにいっぱい食べてよ! ええと、宅配メニュー……セットにすると、兄ちゃんすぐに俺の好きなネタ譲ってくれちゃうから単品で……ね、何食べたい?」
カイトが慣れた手つきでスマートフォンの画面に寿司屋のメニューを表示させる。
気遣いまで……。
あぁ、もう本当に大人になったなぁ。
「じゃあ、穴子とマグロとタイと……」
この日は、ちょっと良い寿司を食べながら、カイトの話をたくさん聞いた。
ところどころ不安に思うこともあるけど、甘えん坊の末っ子の弟はちゃんと自立していて、俺が思う何倍もきちんと考えているし、俺が知っている素直な良い子のままだし……素敵な大人に成長していくのを感じられた。
ずっとそばにいたら、逆にこの成長を感じられなかったかもしれないな。
絶対に心配して口出ししたり、根回ししまくったりしていたと思う。
異世界に行って良かったかも。
「うぅ、ワサビ抜きって注文するの忘れてた……」
……目に涙を浮かべる弟はまだまだかわいいところもあるけど、それはそれで、お兄ちゃんとして安心した。
「お、カイト、スーツ似合うなぁ」
夜の七時ごろ。出勤したナイトと入れ違いに、下の弟、二二歳のカイトが帰って来た。
ナイトよりもさらにかわいい顔立ちで、身長も俺たちより五センチ以上低くて、ふわふわの天使のような茶髪は社会人にしては派手な気もするけど……最近はそういうの緩いのかな。
とにかく、記憶の中と全く同じ姿のかわいい弟「カイト」は、ナイトから電話で軽く説明を聞いていたらしく、玄関で出迎えれば驚きながらも冷静に受け入れてくれた。
「まだ一年目だけど、ちゃんとサラリーマンしているからね」
驚いた後すぐに、自慢げな表情に切り替える所、相変わらず素直でかわいいなぁ。
「そっか。どこで働いてるの?」
「あ、名刺、えっと……秘書課の大長谷カイトと申します。よろしくお願い致します」
カイトはスーツのポケットから名刺入れを取り出して……ちょっとぎこちないけど一応マナー通りに名刺を渡してくれた。
「頂戴致します……え? え! すごい、大手って言うか……え? ここの、秘書課?」
受け取った名刺はナイトの名刺と違って、いたって真面目な白地に黒い文字で名前や部署名が書かれている「企業」らしい名刺。会社のロゴだけはカラーで印刷されているんだけど……。
このロゴ……会社名……国内最大手の商社! カイトの大学からここ行けるんだ……っていうのは、学歴差別か……いや、でも……。
「ちょっとずるいんだけど、たまたまバイト先で社長と知り合いになって、気に入られて……入れてもらった」
「それでも……すごいよ。こんな立派な会社の社長さんに気に入られるなんて!」
国内トップクラスの有名私立大学に行ったナイトがホストで、愛されキャラでおっとりした……悪い言い方をすればFラン大学にギリギリ入ったカイトが財閥系大手商社……逆のイメージ……なんて弟に言っちゃだめだけど、なんか……いや……俺って弟のこと解っていなかったんだなと反省する。
「まだまだ、あんまり仕事らしい仕事もできてないけど……社長がちょっとしたことでも俺を褒めてくれるからすごくやる気が出るんだ。毎日楽しいよ!」
「カイト……」
末っ子で、甘えん坊で、頑張るのが苦手な子で、バイトも続かなかったのに……やる時はやるんだな……。
「そうだ、俺もナイト兄ちゃんと同じで、学費、返したいんだけど……ごめん、まだ一年目始まったばかりで……その……」
「あぁ、大丈夫。ナイトにも言ったけど、元々返してもらうつもりはないし、俺、お金の使い道もあまりないし」
「本当? よかった~!」
カイトがあからさまにほっとするけど、当然だ。
俺やナイトはホストという仕事で特別上手く稼げたけど、普通はそうはいかない。
カイトにはコツコツ地道に稼いでほしいと思う。
「まだ三〇〇万円しか貯まって無かったから」
「ん?」
……ん?
一年目と言っても、まだ新卒で半年も経っていないよな?
ボーナスがあったとしても一回だし……まず手取りが三〇〇万円に届かない……って俺の金銭感覚あってる?
「社長に相談したら『二〇〇万円貸してあげよう』って言ってくれたけど、先月もお小遣いもらったのに悪いし……次に帰って来る時までには貯めておくから!」
「え? あ……」
いくら業界最大手の商社でも……入社数ヶ月でそんなに貯まる?
しかも、社長? お小遣い? それ……
「カイト、その社長さんってどんな人……?」
「えっと。すっごく優しくて仕事ができて、社長に就任してから業績が毎年上がっていて……」
うんうん。
「イケメンで、かっこよくて、社員のことよく見ていて、優しくて……」
うんうん。
「俺のことも何でも解ってくれていて、優しくて……」
うん……?
「俺がミスしても『チャレンジしないとミスも無い、頑張る姿がかわいいから良い』って言いながら頭ポンポンしてくれるから優しくて……」
うん……?
「良い人!」
んー?????
なんか……
いや……
でも……
「あと、俺のこと世界一かわいいって言ってくれる!」
それって……
たくさん言いたいこと、聞きたいことがあるけど、声に出てしまわないようにぎゅっと口を紡ぐ。
頭が痛くなりそうで、思い切り眉を寄せてしまった眉間に手を当てる。
だって、それって……
俺は堂々と「ペット」って立場だけど……。
だからこそ、俺が口出しできないんだけど……。
「カイトは、その社長さんのこと、その……」
「尊敬しているし大好き! 社長に出会わなかったら俺、社会人できてなかったと思う。俺、いつもかわいいペットみたいな扱いされがちだけど、社長は俺のことかわいいって言うけどちゃんと一人の社会人の男として尊重してくれる」
「尊重?」
「うん。失敗するかもしれないことでも、チャレンジさせてくれる!」
「……!」
ずっと笑顔だったけど、更に笑顔を深めたカイトの言葉に、殴られたようなショックを受けた。
そうだ。
俺も、ナイトも、一番下の弟のカイトにはいつも甘くて……甘やかしていた自覚はあるし、先回りして何でもしてあげたり、失敗しないように根回しをしたりしていた。
大事にしているつもりで、信用していなかった、尊重していなかった。
「……ごめん」
「ん? なんでライト兄ちゃんが謝るの?」
「だって、尊重って……俺、カイトを甘やかしてばかりだったから」
「……? 俺、ライト兄ちゃんには甘やかされたいよ?」
「え?」
「だって兄ちゃんは俺の兄ちゃんだから。外では頑張るけど、家族には甘やかされたいよ?」
うわ。かわいい。
屈託のない笑顔で首をかしげて顔を覗き込むの、かわいすぎる。
俺の弟、本当にかわいい。
だって、外では頑張って、俺には甘えてくれるって、かわいいよね?
だめだ俺、お兄ちゃんとしてこういうの弱い。
かわいい弟……かわいい!
「あぁ、もう。そんなかわいいこと言われたら、何も言えないなぁ」
魔王さんやお城の魔族さんが俺に対して感じている「かわいい!」ってこんな感じかな?
血のつながりは半分だし、ナイトよりも外見は似ていないのに……カイトと俺、よく似ているんだなって初めて思ったかもしれない。
「ん? 何か言うつもりだったの?」
「なんでもない。カイトが社会人頑張っていて安心したし……応援してる」
色々と気になるところはあるけど、信じよう。
これから常に俺が側にいられるわけじゃないんだし。
しっかり者のナイトが気にしていないみたいだし。
俺よりもカイトを成長させてくれそうな人だし。
「ありがとう! 頑張る! そうだライト兄ちゃん、日本久しぶりなんでしょう? お寿司でもとろうよ。俺、奢るから!」
「え? カイトが奢ってくれるの? 勿体なくて食べられないかもな」
「遠慮せずにいっぱい食べてよ! ええと、宅配メニュー……セットにすると、兄ちゃんすぐに俺の好きなネタ譲ってくれちゃうから単品で……ね、何食べたい?」
カイトが慣れた手つきでスマートフォンの画面に寿司屋のメニューを表示させる。
気遣いまで……。
あぁ、もう本当に大人になったなぁ。
「じゃあ、穴子とマグロとタイと……」
この日は、ちょっと良い寿司を食べながら、カイトの話をたくさん聞いた。
ところどころ不安に思うこともあるけど、甘えん坊の末っ子の弟はちゃんと自立していて、俺が思う何倍もきちんと考えているし、俺が知っている素直な良い子のままだし……素敵な大人に成長していくのを感じられた。
ずっとそばにいたら、逆にこの成長を感じられなかったかもしれないな。
絶対に心配して口出ししたり、根回ししまくったりしていたと思う。
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