魔王さんのガチペット

回路メグル

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第6章 二人の話

第144話 注ぐ(2)

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「しかも……こういうこともしていいんだよね?」
「え? ライト? は?」

 ソファから降りて、床に……魔王さんの足の間に腰を下ろす。
 俺の視線の先には魔王さんの股間があって……きっちり服を着こんでいるから大きなペニスは全く見えないんだけど、たぶんこの辺り?

「ライト……!」

 黒いスラックス越しに、先端の位置を予想して唇を近づけると……あ、正解じゃない?

「……っ!?」

 ふふっ。元気だなぁ。
 これだけでもう、布を押し上げちゃうんだ?

「いつも、ちょっと愛撫しただけで喜んでくれるわりに、ちゃんとしたフェラチオはだめって言われていたけど……それって精液が体内に入っちゃうからだよね?」
「……そうだ」
「嫌だったわけじゃないよね?」
「もちろんだ。むしろ……ライトがこんな場所を愛おしそうに可愛がってくれるのは……飛び上がりそうになるほど、嬉しかった」
「嬉しいのに、眷属化しちゃわないように必死で我慢してたんだ?」

 嬉しい。
 いや、これ、嬉しいって言うか……。

「かっわいいなぁ」

 キュンときちゃうよね。
 今度は、もう場所がハッキリわかるから……ちゅっとリップ音をさせてキスをして、もう一度、もう一度、角度を変えてもう一度……。

「っ!」
「かわいい。本当に、ここ、魔王さんのペニス、かわいい。良い子だね。よしよし」
「っ、は? はぁ!? かわいい……? こ、この……これが? っん!?」

 魔王さんが「信じられない」って顔するけど、俺が頭を撫でるように先端を撫でるから声も、体も、ペニスも、ぴくって震えちゃっている。それもまたかわいい。
 こんなに大きくて立派なのに、いじらしくて良い子なんて……かわいい、とにかくかわいい!

「うん。かわいい。大好き」
「っ……」
「ね、魔王さん。もうたまらない。もっとよしよししていい? いいよね?」

 ベルトに手をかけて上目遣いで尋ねれば、魔王さんはぎこちなく頷いてくれる。

「あ……い、いい……が……」
「やった!」
 
 返事が終わらないうちにベルトを外して、前を寛げて、スラックスと下着をまとめて足首までおろす。
 
――ぶるん

 重たい音がして下着からこぼれ出たペニスは、もう上を向いていて……いいなぁ。魔王さんの匂いする。

「あ……ライト、まて、シャワーを……!」
「ごめん。待てない」
 
 俺の頭を掴む魔王さんの指だって、本気の抵抗じゃない。期待してるのバレバレ。
 だから、このまま……。

「んぅっ、く!」

 魔王さんの先端にちゅっと唇をつける。
 括れにもキスをして、逞しいペニス全体に頬ずりして……これくらいは今までもしたことあったよね?
 俺、魔王さんの大きいペニス大好きだから。
 何度もペニスに触れて来た。
 ただ、触れるだけだった。

「大きいから、咥えてあげられないのが惜しいんだけど……」

 今日は、触れるだけじゃない。
 好きだよって伝えるキスじゃない。
 イかせるために吸い上げるようなキスをして、手で、舌で、根元から先端へ精液を促すような愛撫をする。
 イかせたい。
 ……精液、欲しい。
 
「ん、先走り出てきた。まだ精液の味しないな……」

 少しぬめり気のある先走りを舌で舐めとって味わってから飲み込むと、魔王さんの指が少し強く俺の髪を掴む。

「はぁ……あ、ライト、待て……」
「嫌?」

 嫌だったらすぐにやめてあげようと思うんだけど……。

「嫌では、ないが……嬉しすぎて、良すぎて、混乱している……」

 混乱か~。
 良すぎて嬉しすぎてキャパオーバーってことだよね?
 それは……。
 
「ん-……じゃあ、そのまま混乱してて?」

 俺、テンション上がっちゃう。

「え!? っ! あ、あ、おっ!?」

 舐めるのも、扱くのも、吸うのも、ついつい激しくしてしまって、ゆっくり味わうつもりだったペニスはすぐに精液の混ざった先走りを流し始める。
 これこれ。
 だんだん魔王さんの味っぽくなってきた。
 こんな味なんだ?

「ん、んむ、ん……!」

 言葉でも色々煽りたいけど、そんな余裕は無くて、どんどんあふれる先走りを味わうのに必死で、もっと出してもらうのに必死で……あぁ、ぐっちゅぐっちゅうるさい。唾液も先走りも混ざって、ねちっこい水音が広い部屋に響く。
 まだかな?
 先走りも美味しいけど、精液、早く欲しい……ほら、血管浮いてきたし、玉上がって来たし、ペニスぴくぴくしてるし、そろそろのはずなんだけど……?

「あ、あ、おっ、ラ、ライト、だめだ、出る、く……でる、から、はなせ……!」

 魔王さんの力なら強引にはがせるはずなのに、俺の頭を掴む手は優しい。
 余裕なくても優しいんだ。
 優しいなぁ。
 好きだなぁ。

「やだ。今日は飲んでいいんでしょう? 魔王さんの味、知りたい。魔王さんの精液、飲みたい」

 ペニスに口を付けたまま上目遣いで見上げると、困ったような、でも、嬉しそうな何とも言えない顔で、魔王さんが俺の頭から手を離した。
 良いってことだよね?
 じゃあ……

「っ、あ、う……っ、ぐ!」

 先端の窪みをえぐるように舐めて、吸って、その間も根元や裏筋を重点的に両手で扱いて……カリにひっかけるように……こうかな? ほら! これ、反応強い!
 あぁ嬉しい。
 魔王さんのペニスの良いところここだ。
 覚えた。
 これで、また一つ魔王さんを喜ばせることを覚えられた。
 しかももう、これ絶対精液上がって来てる。
 もう、これ、くる、くる!

「はぁ、あ、ライト、ライト、もう、いく、でる、ライト、っ、う、く……っ!」
「んんっ!」

 しっかりと扱きながら先端に口を付けると、魔王さんの腰が跳ねた。
 すごい。もう吸い上げなくても白濁した液体がどんどんあふれ出る。
 口の中あつい。
 あぁ、ちょっと零れちゃった。
 体大きいと量も多い? 勿体ないけど、もう口の中いっぱい。

「ん……」

 これが魔王さんの味か……。
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