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第7章 その後の二人 / 魔力切れと覚悟の話
22~24日
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魔王さんが遠征に出かけて二二日目。
やっぱり体は元気なのに、頭の中はずっと魔王さんでいっぱいだ。
魔王さんでいっぱい。でも、魔王さんが足りなくてぽっかり穴が空いているような……おかしな気分だ。
ぼーっとする。
いつものルーティンさえやる気が起きなくて、かなり気合を入れて、なんとか一つずつこなしていく。
食事すらそう。
ローズウェルさんから料理長さんにお願いしてもらって、三食ほぼスムージーとスープ。
筋トレも、一応形にはなっているけど、きちんと力が入っていない。
ほぼ意味がない。
「魔王さん……」
一〇分に一回はため息とともに呟いてしまう。
欲しい。
魔王さん、欲しい。
エッチしたい。
ホスト時代に媚薬と言うか興奮剤を飲まされた時に似ている気もするけど、あれは「出したい」だった。
今は違う。魔王さんが欲しい。
魔王さんの体液が欲しい。
だから、エッチしたい。
すごくエッチしたい。
でも、この「エッチしたい」は、オナニーすれば治まるものではない。
俺が出しても意味がない。
欲しい。
「魔王さん……」
魔王さんの魔力切れは疲労感で、体の辛さがあったけど、今は……これ、なんだろう。
俺に注いでもらっている魔力の枯渇は……体に魔力が足りないのか、心に魔力が足りないのか、よくわからない。
どっちも?
とにかく欲しい。
魔王さんのことしか考えられない。
魔王さん。
魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん。
◆
魔王さんが遠征に出かけて二三日。
じっと耐えるしかない。
「魔王さん……魔王さん……」
時々ローズウェルさんやリリリさんが心配そうに様子を見に来てくれるけど……
「か、かわいそうなのに、かわいい……あんなに魔王様を求めて……かわいい……かわいそうなのに、すみません……かわいい、うぅ」
毎回謝られてしまって、俺の方が申し訳ない。
ただでさえ、魔王さんが欲しくてつらいのに……つらい……。
なるべく布団をかぶって引きこもった。
◆
魔王さんが遠征に出かけて二四日目。
「ライト様! 魔王様が夜までにはお戻りになるとのことです!」
朝食のスムージーをベッドに運んでくれたローズウェルさんの言葉に、脳内の何かが弾けたように飛び起きる。
「本当!?」
「うっ、かわいい……はい。昨夜で作業が終わったそうで、午前中に後処理をして、午後から城に戻るための異動魔法の用意をするとのことです」
「やっと……やっと、魔王さんに会えるんだ……」
嬉しすぎて、唇が震える。
だって、魔王さんに会えるんだよ?
魔王さんだよ?
俺が、今一番会いたい、抱きしめてもらいたい……エッチしたい、魔王さん!
「魔王様も、ライト様にとても会いたがっていると思います。どうぞ、お出迎えの準備をして、お待ちください」
「え? ……あ」
お出迎えの準備……そうか。
魔王さんが帰ってくると解ると、大きな高揚感と大きな安心感で……興奮もしたけど、少し頭が落ち着いた。
ここ数日ボロボロだったり引きこもっていたりで、全然自分に構えていない。
ローズウェルさんもリリリさんも、俺を「かわいい!」と言ってくれるけど、これは容姿のかわいさではなく「ご主人様がいなくて寂しがっているペットかわいいなぁ」というキュン的なかわいさだ。
ちゃんとしないと……
やっぱり体は元気なのに、頭の中はずっと魔王さんでいっぱいだ。
魔王さんでいっぱい。でも、魔王さんが足りなくてぽっかり穴が空いているような……おかしな気分だ。
ぼーっとする。
いつものルーティンさえやる気が起きなくて、かなり気合を入れて、なんとか一つずつこなしていく。
食事すらそう。
ローズウェルさんから料理長さんにお願いしてもらって、三食ほぼスムージーとスープ。
筋トレも、一応形にはなっているけど、きちんと力が入っていない。
ほぼ意味がない。
「魔王さん……」
一〇分に一回はため息とともに呟いてしまう。
欲しい。
魔王さん、欲しい。
エッチしたい。
ホスト時代に媚薬と言うか興奮剤を飲まされた時に似ている気もするけど、あれは「出したい」だった。
今は違う。魔王さんが欲しい。
魔王さんの体液が欲しい。
だから、エッチしたい。
すごくエッチしたい。
でも、この「エッチしたい」は、オナニーすれば治まるものではない。
俺が出しても意味がない。
欲しい。
「魔王さん……」
魔王さんの魔力切れは疲労感で、体の辛さがあったけど、今は……これ、なんだろう。
俺に注いでもらっている魔力の枯渇は……体に魔力が足りないのか、心に魔力が足りないのか、よくわからない。
どっちも?
とにかく欲しい。
魔王さんのことしか考えられない。
魔王さん。
魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん、魔王さん。
◆
魔王さんが遠征に出かけて二三日。
じっと耐えるしかない。
「魔王さん……魔王さん……」
時々ローズウェルさんやリリリさんが心配そうに様子を見に来てくれるけど……
「か、かわいそうなのに、かわいい……あんなに魔王様を求めて……かわいい……かわいそうなのに、すみません……かわいい、うぅ」
毎回謝られてしまって、俺の方が申し訳ない。
ただでさえ、魔王さんが欲しくてつらいのに……つらい……。
なるべく布団をかぶって引きこもった。
◆
魔王さんが遠征に出かけて二四日目。
「ライト様! 魔王様が夜までにはお戻りになるとのことです!」
朝食のスムージーをベッドに運んでくれたローズウェルさんの言葉に、脳内の何かが弾けたように飛び起きる。
「本当!?」
「うっ、かわいい……はい。昨夜で作業が終わったそうで、午前中に後処理をして、午後から城に戻るための異動魔法の用意をするとのことです」
「やっと……やっと、魔王さんに会えるんだ……」
嬉しすぎて、唇が震える。
だって、魔王さんに会えるんだよ?
魔王さんだよ?
俺が、今一番会いたい、抱きしめてもらいたい……エッチしたい、魔王さん!
「魔王様も、ライト様にとても会いたがっていると思います。どうぞ、お出迎えの準備をして、お待ちください」
「え? ……あ」
お出迎えの準備……そうか。
魔王さんが帰ってくると解ると、大きな高揚感と大きな安心感で……興奮もしたけど、少し頭が落ち着いた。
ここ数日ボロボロだったり引きこもっていたりで、全然自分に構えていない。
ローズウェルさんもリリリさんも、俺を「かわいい!」と言ってくれるけど、これは容姿のかわいさではなく「ご主人様がいなくて寂しがっているペットかわいいなぁ」というキュン的なかわいさだ。
ちゃんとしないと……
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