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番外編2 ○○が好きなメイドと、誕生日祝いの話
完成
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ライト様に頂いた絵の中から、一番「かわいい!」と思った衣装を作ってみることにした。
ピンク色のミニスカートワンピース……でいいのかな? 上下が繋がっているようにも分かれているようにも見える。調整できるように分けて作るか……。
「うーん。まず、こんなかわいい色の生地が売っていないよね……染めるところからかー……」
ピンク色だけど、場所によって三種類のピンクの布が必要。
しかも、硬そうなブーツと、柔らかいスカートと、宝石っぽい髪飾りのパーツ、素材が全然違うのに同じ色になっている所もある。素材違いで同じ色って難しくない?
うわ、ここなんて上の方はピンクで下へいくにつれてだんだんクリーム色? こんなのどうするんだろう?
「どうしよう、これは諦めて市販の……って、妥協したら結局いつもの服の範囲に収まっちゃいそう。だめ。これはやれるだけやってみよう!」
こうして、「異世界のかわいい服作り」に挑戦する日々が始まった。
◆
「で、できた……!」
異世界のかわいい服を作り始めて一年。
何度も何度も試して、染めて、切って、貼って、やり直して……布を何枚ダメにしたか解らない。
レースの編み方やフリルの作り方は自信があったはずなのに、知識が追い付かなくてドレス系の上級裁縫教室へ通いなおした。
金属加工の工房や石加工の工房や革細工の工房にもパーツを作れないか相談して、「こんなの無理ですよ」「そこをなんとか!」と頼み込むために地方の工房に何回も通った。
扱いが繊細な透過生地はミシンで縫えなくて全部手作業で……それでも何度か失敗して、ほぼ完成ってところで失敗したこともあって、ちょっと泣いた。
最終的にどうしても構造が解らない羽っぽい袖は魔法建築関係の友達に、高度な構造固定魔法をかけてもらった。……一ヶ月分のお給料の魔法石を使うことになったけど、ここだけはどうしようも無かった。
そんな苦労、時間、体力、お金、知識、人脈、技術、すべてを費やして出来上がった衣装。
ピンク色で、後ろが長いミニスカート。フリルや色違いの布で何層にもなっていて、膨らんでいて、形も色も全部かわいい! 胸元に大きなリボンとお花の付いたトップスも、いくつものパーツに分かれていて、ピンク、白、クリーム色と配色が絶妙。ところどころ細かいギャザーが入っていたり、フリルがついていたり、ふわっと膨らんでいたりする。
肩は天使の翼のようで、ふわふわヒラヒラなのに上向きで……よく解らないけどかわいい。
細かい部分に沢山リボンやレースがついているし、透けている部分もある。
生まれて初めて「え? まだレース付けるの?」と思った。かわいいから付けたけど。
ブーツも、白とピンクでリボンとフリル付。お揃いのグローブもある。
宝石とお花型にした金属のパーツに大きなリボンやレースを付けた髪飾り、首飾り、耳飾りも用意した。
「かっわいいいいいいいい!!!!!!!!!!!」
かわいい。すごくかわいい!
絵と立体だから、どうしても違ってしまう部分はあるし、後ろや横は私の想像だけど……でも……。
「この世界のどの服よりもかわいい! この世界で一番かわいい!」
自画自賛だけど元がライト様の絵だから許して欲しい!
今まで見たどの国の王族の衣装よりも、流行のブランドの服よりも、自分でアレンジしてみた服よりも、とにかくかわいい!
「こんなかわいい服……」
立体として存在するだけでかわいいけど……これがよりかわいく見えるのはきっと……。
「これをライト様が着てくださったら更にかわいいはず!」
実は、職権乱用だけど、ライト様担当のメイドだから知っている「ライト様の体のサイズ」で作ってしまった。
「着てくれないかな……」
多分、頼み込めばお優しいライト様は「部屋の中でちょっと着て見せるくらいならいいよ」と言ってくれそう。
あとは「魔王さん、たまにはこういう服の俺を見るのも楽しいかもね」とか。
うわ~言ってくれそう。
絶対に言ってくれる。
「着てくれているところが観られたら満足ではあるけど……」
もしも、だよ?
たくさんの国民の前でライト様がこれを着てくださったら……
今までかわいい物に興味が無かった人だって「かわいい人間がかわいい服を着るとすっごくかわいい!」「かわいいとかわいいの相乗効果!」「リリリさんの言う通り、かわいいっていくらあってもいいですね」なんて言ってくれそうな気がしない?
ライト様のかわいさなら、絶対になる!
「何か、国民の前に出られる行事なかったかな……」
国賓を招く晩餐会だとドレスコードに抵触しそうだし、長時間座っていないといけない式典にも向かないし……すぐには思いつかないか。
でも、とにかく一度着て頂こう!
ピンク色のミニスカートワンピース……でいいのかな? 上下が繋がっているようにも分かれているようにも見える。調整できるように分けて作るか……。
「うーん。まず、こんなかわいい色の生地が売っていないよね……染めるところからかー……」
ピンク色だけど、場所によって三種類のピンクの布が必要。
しかも、硬そうなブーツと、柔らかいスカートと、宝石っぽい髪飾りのパーツ、素材が全然違うのに同じ色になっている所もある。素材違いで同じ色って難しくない?
うわ、ここなんて上の方はピンクで下へいくにつれてだんだんクリーム色? こんなのどうするんだろう?
「どうしよう、これは諦めて市販の……って、妥協したら結局いつもの服の範囲に収まっちゃいそう。だめ。これはやれるだけやってみよう!」
こうして、「異世界のかわいい服作り」に挑戦する日々が始まった。
◆
「で、できた……!」
異世界のかわいい服を作り始めて一年。
何度も何度も試して、染めて、切って、貼って、やり直して……布を何枚ダメにしたか解らない。
レースの編み方やフリルの作り方は自信があったはずなのに、知識が追い付かなくてドレス系の上級裁縫教室へ通いなおした。
金属加工の工房や石加工の工房や革細工の工房にもパーツを作れないか相談して、「こんなの無理ですよ」「そこをなんとか!」と頼み込むために地方の工房に何回も通った。
扱いが繊細な透過生地はミシンで縫えなくて全部手作業で……それでも何度か失敗して、ほぼ完成ってところで失敗したこともあって、ちょっと泣いた。
最終的にどうしても構造が解らない羽っぽい袖は魔法建築関係の友達に、高度な構造固定魔法をかけてもらった。……一ヶ月分のお給料の魔法石を使うことになったけど、ここだけはどうしようも無かった。
そんな苦労、時間、体力、お金、知識、人脈、技術、すべてを費やして出来上がった衣装。
ピンク色で、後ろが長いミニスカート。フリルや色違いの布で何層にもなっていて、膨らんでいて、形も色も全部かわいい! 胸元に大きなリボンとお花の付いたトップスも、いくつものパーツに分かれていて、ピンク、白、クリーム色と配色が絶妙。ところどころ細かいギャザーが入っていたり、フリルがついていたり、ふわっと膨らんでいたりする。
肩は天使の翼のようで、ふわふわヒラヒラなのに上向きで……よく解らないけどかわいい。
細かい部分に沢山リボンやレースがついているし、透けている部分もある。
生まれて初めて「え? まだレース付けるの?」と思った。かわいいから付けたけど。
ブーツも、白とピンクでリボンとフリル付。お揃いのグローブもある。
宝石とお花型にした金属のパーツに大きなリボンやレースを付けた髪飾り、首飾り、耳飾りも用意した。
「かっわいいいいいいいい!!!!!!!!!!!」
かわいい。すごくかわいい!
絵と立体だから、どうしても違ってしまう部分はあるし、後ろや横は私の想像だけど……でも……。
「この世界のどの服よりもかわいい! この世界で一番かわいい!」
自画自賛だけど元がライト様の絵だから許して欲しい!
今まで見たどの国の王族の衣装よりも、流行のブランドの服よりも、自分でアレンジしてみた服よりも、とにかくかわいい!
「こんなかわいい服……」
立体として存在するだけでかわいいけど……これがよりかわいく見えるのはきっと……。
「これをライト様が着てくださったら更にかわいいはず!」
実は、職権乱用だけど、ライト様担当のメイドだから知っている「ライト様の体のサイズ」で作ってしまった。
「着てくれないかな……」
多分、頼み込めばお優しいライト様は「部屋の中でちょっと着て見せるくらいならいいよ」と言ってくれそう。
あとは「魔王さん、たまにはこういう服の俺を見るのも楽しいかもね」とか。
うわ~言ってくれそう。
絶対に言ってくれる。
「着てくれているところが観られたら満足ではあるけど……」
もしも、だよ?
たくさんの国民の前でライト様がこれを着てくださったら……
今までかわいい物に興味が無かった人だって「かわいい人間がかわいい服を着るとすっごくかわいい!」「かわいいとかわいいの相乗効果!」「リリリさんの言う通り、かわいいっていくらあってもいいですね」なんて言ってくれそうな気がしない?
ライト様のかわいさなら、絶対になる!
「何か、国民の前に出られる行事なかったかな……」
国賓を招く晩餐会だとドレスコードに抵触しそうだし、長時間座っていないといけない式典にも向かないし……すぐには思いつかないか。
でも、とにかく一度着て頂こう!
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