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第六章~鳥籠の愛~
三百三十七話
「んん……」
芳しい木々の香りが、鼻腔をくすぐった。からだが温かいものに包まれていて、心地好い。
――あったかい……ずっと、こうしてたい……
ふふ、と夢心地にほほ笑むと、掴まっているものがくっくっと震えた。そこで、ぱちりと目を覚ます。
「……ひろちゃん?」
「成。起きたのか?」
穏やかな眼差しを、額に浴びる。……大好きな夫に抱きかかえられ、ベッドに眠っていた。すっかり暗いお部屋と、オレンジの間接照明に照らされた、宏ちゃんが見える。
ぼくは、ほんのちょっと寝ぼけながら……どうしたんやっけ、と唸る。
――えと。エッチして……気が遠くなって……
あ、と声を上げた。
また、エッチの最中に意識を飛ばしてしまったんや。かああと頬が火照って、恥ずかしくて居られへん気持ちになる。
「ご、ごめんね。ぼく、また眠っちゃったんや……」
「なんだ。そんなこと、気にするな」
宏ちゃんは大らかに笑って、許してくれた。それでも、ぼくは申し訳ない気持ちで、いっぱいになる。
深く繋がると、ぼくがすぐ気絶しちゃうから……たった一回しか出来ないんやもんっ。
――ごめんね、宏ちゃん……
しゅんとしていると、ひょいと抱き寄せられ、がっしりした体の上に乗っけられてしまう。
「わあっ」
「すごく可愛かったよ。俺は満足してる」
ちゅっと唇にキスされた。
頬を包まれて、顔中にキスが降ってくる。やわらかい唇の感触に、頬が甘いものを食べたみたいに、とろけちゃう。
「可愛いなあ……本当に好きだ」
「宏ちゃ……ぼくもすきっ」
甘い言葉に、頬がぱあっと上気する。逞しい胸に身を寄せると……猫のように伸びた腰を、大きな手に包まれた。
「えっ……わああ」
「ほーら。大人しくしろ」
あったかい手のひらを素肌に感じ、ふあ、と長い息が漏れる。重石でも飲まされたみたいに痺れているそこを、丹念に撫でられると……すごく、すごく気持ちいい……。
ぼくは、おモチのようにだらーんって伸びてしまう。
「はあ~。とけちゃう~……」
「そうだろう、そうだろう。無茶な姿勢だったからなあ」
うっとりと息を吐くと、宏ちゃんが笑う。
温かい指先が、背中と腰を揉んでくれる。ずんと腰を重くしていた倦怠感が薄れ、お腹がポカポカしてきた。
――どうしよう……ねむ……
って、ダメ! 反省したばっかりなのに、流石にそれは怠惰すぎますっ。
頬の内側を噛んで、堪えていると、宏ちゃんがふき出した。
「なーる。我慢しないで寝な」
「でも……」
「いいんだよ」
穏やかな声が降ってくる。
「ちゃんとわかってるぞ。俺のために、お前がどれだけ、勇気を出してくれてるか」
温かい手に、背を撫でられた。目を丸くするぼくに、宏ちゃんは微笑む。
「大好きだよ、成。お前を大切にさせてくれ」
「……っ!」
ぎゅうって、両の腕で結ぶように背を抱きしめられる。――離したくないくらい、大切って言われてるみたいで……胸がきゅんって痛くなった。
――こんなに幸せで、いいのかな。
感激に潤む目を閉じて、宏ちゃんに寄り添う。
「おやすみ」
深い森の香りに包まれ、とろとろと微睡に落ちていった。
芳しい木々の香りが、鼻腔をくすぐった。からだが温かいものに包まれていて、心地好い。
――あったかい……ずっと、こうしてたい……
ふふ、と夢心地にほほ笑むと、掴まっているものがくっくっと震えた。そこで、ぱちりと目を覚ます。
「……ひろちゃん?」
「成。起きたのか?」
穏やかな眼差しを、額に浴びる。……大好きな夫に抱きかかえられ、ベッドに眠っていた。すっかり暗いお部屋と、オレンジの間接照明に照らされた、宏ちゃんが見える。
ぼくは、ほんのちょっと寝ぼけながら……どうしたんやっけ、と唸る。
――えと。エッチして……気が遠くなって……
あ、と声を上げた。
また、エッチの最中に意識を飛ばしてしまったんや。かああと頬が火照って、恥ずかしくて居られへん気持ちになる。
「ご、ごめんね。ぼく、また眠っちゃったんや……」
「なんだ。そんなこと、気にするな」
宏ちゃんは大らかに笑って、許してくれた。それでも、ぼくは申し訳ない気持ちで、いっぱいになる。
深く繋がると、ぼくがすぐ気絶しちゃうから……たった一回しか出来ないんやもんっ。
――ごめんね、宏ちゃん……
しゅんとしていると、ひょいと抱き寄せられ、がっしりした体の上に乗っけられてしまう。
「わあっ」
「すごく可愛かったよ。俺は満足してる」
ちゅっと唇にキスされた。
頬を包まれて、顔中にキスが降ってくる。やわらかい唇の感触に、頬が甘いものを食べたみたいに、とろけちゃう。
「可愛いなあ……本当に好きだ」
「宏ちゃ……ぼくもすきっ」
甘い言葉に、頬がぱあっと上気する。逞しい胸に身を寄せると……猫のように伸びた腰を、大きな手に包まれた。
「えっ……わああ」
「ほーら。大人しくしろ」
あったかい手のひらを素肌に感じ、ふあ、と長い息が漏れる。重石でも飲まされたみたいに痺れているそこを、丹念に撫でられると……すごく、すごく気持ちいい……。
ぼくは、おモチのようにだらーんって伸びてしまう。
「はあ~。とけちゃう~……」
「そうだろう、そうだろう。無茶な姿勢だったからなあ」
うっとりと息を吐くと、宏ちゃんが笑う。
温かい指先が、背中と腰を揉んでくれる。ずんと腰を重くしていた倦怠感が薄れ、お腹がポカポカしてきた。
――どうしよう……ねむ……
って、ダメ! 反省したばっかりなのに、流石にそれは怠惰すぎますっ。
頬の内側を噛んで、堪えていると、宏ちゃんがふき出した。
「なーる。我慢しないで寝な」
「でも……」
「いいんだよ」
穏やかな声が降ってくる。
「ちゃんとわかってるぞ。俺のために、お前がどれだけ、勇気を出してくれてるか」
温かい手に、背を撫でられた。目を丸くするぼくに、宏ちゃんは微笑む。
「大好きだよ、成。お前を大切にさせてくれ」
「……っ!」
ぎゅうって、両の腕で結ぶように背を抱きしめられる。――離したくないくらい、大切って言われてるみたいで……胸がきゅんって痛くなった。
――こんなに幸せで、いいのかな。
感激に潤む目を閉じて、宏ちゃんに寄り添う。
「おやすみ」
深い森の香りに包まれ、とろとろと微睡に落ちていった。
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