チート能力を持って、異世界転生しました!

泥水すする

文字の大きさ
4 / 19

第4話 アルティメットソード

しおりを挟む

 一度でも気を抜いてしまえば、その痛みに沈みそうになる。
 心臓辺りから感じていた異変に、熱と痛みが伴い始めていた。
「くそ…何だこれ…」
 痛みの理由は分からない。ただ、次第に強くなっているように感じる。
 果たして、この痛みはいつ治るのだろうか?
 俺は痛みの正体を、この時はまだ知らずにいた…

◆◇◆◇

「な、なんだって!?この森に、そんなやばい奴が棲み着いているのか!?」

 俺は、族長ルバの話に耳を疑った。
 
「はい。今より、1カ月ほど前になるでしょうか…突然、空が赤くなったと思ったら、空より漆黒の鎧を身に纏った男が、降りて来たのです。」

 族長ルバは、重苦しい口振りだ。
 それ程に、やばい奴ということなのだろうか?

「その男は、この1カ月で、少なくともこの里のエルフを、10人ぐらいは殺しています。理由はわかりません。ただ、突然里に現れては、次々と殺していくのです。しかも、女ばかりを。」

「な、なんだそいつ!?」

 とんでもなく、悪い奴じゃないか!
 しかも女のエルフばかりを、だと?
 じゃあ…

 俺は背後に控えていた、リリーナへと視線を移した。
 リリーナは、今にも泣き出してしまいそうには震えていた。

 さっき、リリーナの言っていた理由はこれか…

 俺は、迷うことはなく、族長ルバに言った。

「族長、俺がその男を倒す。」

「ほ、ほんとですか!?」

 族長ルバは、嬉しそうに尋ねて来た。

 俺は頷いて、ガッツポーズを見せる。

「当たり前だろ?困ってる奴がいるのに、それを見ないふりするだなんて、俺にはできない!だから、俺に任せてくれ!」

「ス、スバル…。」

 族長ルバは泣いて、俯いた。

 おいおい、何も泣くことないだろう?

「スバル…あなたはやはり、我々エルフ族の伝承に伝わる、伝説の冒険者のようですね。」

「あ、なんかさっき、リリーナもそんなこと言っていたっけ?で、何なんだその、伝承ってのは?」

 俺は族長ルバに尋ねてみた。すると、族長ルバは目元の涙を拭って、腰に下げた銀色の剣を俺へと差し出す。

「遥か昔、このエルフ族の里に災いが降りかかった時、どこからともなく、一人の青年が現れて、エルフ族の里を救ったと言われています。その時、青年はこう言い残して、去っていたようなのです。『いつかまた、災厄が降りかかった時は、俺がまた助けにくる』と。そして、この剣、アルティメットソードは、その時にも青年がこのエルフ族の里に置いていった、至宝の剣なのです!冒険者スバルよ、今こそこの至宝の剣を、返す時が来たと、私はそう思っています。」

「…何か、凄い話だな。ん?てか、じゃあ、その伝承の青年とやらが、俺ってこと!?」

「分かりません。ただ、そう言ってもいいのではないかと、私はそう思っております。」

 な、なんだってー!?
 じゃあ、俺がこのアルティメットソードとかいう、いかにも強そうな剣を手にしていいと!?

「受け取って下さい、スバル。あなたが伝承の者じゃないにしろ、我々エルフ族は、あなたにこの剣を託します。お願いです、エルフ族の里を、救って下さい!」

----------------/追記/--------------
作者、泥水すする(26)です!
すみません!タイトルがずっと、「異世界転生」ではなく、「異性転生」になっていました・・・
ずっと気付かぬにすみません。また、過度な期待をさせてしまったのならすみません!

この話は、ただのなんて事のない「異世界転生」もののお話です・・・
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

神の加護を受けて異世界に

モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。 その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。 そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分

かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。 前世の分も幸せに暮らします! 平成30年3月26日完結しました。 番外編、書くかもです。 5月9日、番外編追加しました。 小説家になろう様でも公開してます。 エブリスタ様でも公開してます。

不倫されて離婚した社畜OLが幼女転生して聖女になりましたが、王国が揉めてて大事にしてもらえないので好きに生きます

天田れおぽん
ファンタジー
 ブラック企業に勤める社畜OL沙羅(サラ)は、結婚したものの不倫されて離婚した。スッキリした気分で明るい未来に期待を馳せるも、公園から飛び出てきた子どもを助けたことで、弱っていた心臓が止まってしまい死亡。同情した女神が、黒髪黒目中肉中背バツイチの沙羅を、銀髪碧眼3歳児の聖女として異世界へと転生させてくれた。  ところが王国内で聖女の処遇で揉めていて、転生先は草原だった。  サラは女神がくれた山盛りてんこ盛りのスキルを使い、異世界で知り合ったモフモフたちと暮らし始める―――― ※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。

能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?

火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…? 24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

処理中です...