剣と魔法とデスゲーム -転生先の異世界でデスゲーム勃発!?絶対に死にたくねぇ…だったら敵の能力を奪って生き残ってやる!-

泥水すする

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第3章 波乱の幕開けとデスゲームの狼煙

11話 円卓会議 始まる

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 俺が正直に全てを話そうとしたーー
 その時だった。


 唐突に、パンッ、と乾いた音が会議室を響き渡った。
 響き渡って、俺たちの目とは音の聞こえた方へと一斉に向けられた。向けられて、皆の頭の上に「?」マークが浮かぶ上がる。
 何せ俺たちの視界先には、ずっと口を閉ざしていたナールバル大臣の合掌姿があったのだ。
 つまり、音の正体とはナールバル大臣が手を叩いたことにあるわけで、でも何で?


「…いやすまない…虫が、いたんですよ。ほら」


 そう言ったナールバル大臣は合わせていた手を離すと、そのまま右手の掌を皆にみえるようには前に突き出した。


「ほら、ここ、見えますか?」


「え、ええ見えますが…」
 あまりの突拍子もないナールバル大臣の行動にグインは戸惑っている様子。


「ナールバル大臣!貴方こんな時にまでそんなことを…いいですか!?今我々はこのラクスマリア王国に関わる重大な話をーー」
 と、ブルドック大臣が言いかけて、ナールバル大臣「まぁまぁ」とは微笑み交じりには呟いた。


「一度冷静になりましょうか、皆さん。頭に血が上っては正常な話し合いなどできません、違いますか?」
 紅一点、ナールバル大臣は最もらしい台詞を口にした。
 口にして、続けて、


「それと、たけし君の件については保留ということで、いかがでしょうか?だってほら、今はそんなこと別にどうだっていいわけですし」


「ど、どうだっていいとはどういう…」
 ブルドック大臣がそう言ったのに対し、ナールバル大臣の柔かな唇がそっと開いた。


「いやだって、たけし君。貴方内通者じゃないんでしょう?」


「え?あ、はい」


「ほら、彼だってこう言ってる」


「な、ナールバル大臣殿?今はふざけている場合ではありませんよ?」
 すかさずシャルテ大臣はそう言った。


「ふざけてなんかないんですがね。彼が違うと言っている以上、彼が犯人ではないと認めるしかないじゃないですか?それと何ですか、彼が犯人である確固たる証拠があるとでもいうんですか?」


「だ、だからそれはさっき私が、」
 とブルドック大臣。
 そんなブルドック大臣に、ナールバル大臣は引き退ることをしなかった。


「私はを聞いているんです。先程から貴方が言っているのは言いがかりまがいの妄言にしか聞こえないのですが…違いますか?」


「……」
 黙るブルドック大臣はここまでと言った様子で、歯がゆそうな顔色では一言「…申し訳ありません」と頭を下げて謝罪。
 それは正に圧巻の光景で、冴えないおっさんとばかし思っていたナールバル大臣とはその実、恐ろしい程に冷静で、どこまでも頭のキレる男のようであった。
 大臣達を統括する立場とは伊達ではない、俺は冷や汗を垂らしてそんなことを思った。


「たけし君の件についてはにでもゆっくりと行ないましょう。たけし君もそれでいいでしょう?」
 と、ナールバル大臣はニッコリとした笑みを浮かべて俺を見てはそう言った。
 その瞳の奥に俺の隠している嘘が見透かされているように感じたのは何も俺の気のせいなんかじゃないだろう。


 俺は「はい…」と了承、その時が来ない事を願うばかりだった。


「…決まりですね。では話の本題へと移りましょう。たけし君が犯人から聞き出した情報が正しければ、今日から3日後、このラクスマリア王国に災いを降り掛かろうとしています」


 途端に、ナールバル大臣の口調が穏やかなものから冷ややかなものへと移り変わった。
 それを皆も感じたようで、皆一様には背筋を正してナールバル大臣へと向き直った。
 向き直って、ナールバル大臣の話を続いた。


「国家転覆を図ろうとする何者か…首謀者の名は「ノブナガ」。これは聞いた事のない名です…つまり何処の誰か定かではない。もしかしたら隣国の者かもしれませんし、それか闇組織の者かもしれません。とりあえずそこは置いといて、その「ノブナガ」なる人物がこのラクスマリア王国を乗っ取ろうと画作しようとしているならば…我々はそこに向け一致団結をしなければなりません…」

 そう、それは俺が殺人鬼アルバート・ジックレイから聞き出したことの全容。3日後、アルバートいわく「ノブナガ様」なる人物がこのラクスマリア王国を襲撃にかかろうとする情報だった。
 アルバートがラクスマリア城で起こした殺人の真意とは、その事を伝える為のデモストレーションだったと俺は聞いた。つまり、あの殺人とは「ノブナガ」のこれから捲き起こそうとするラクスマリア王国襲撃の狼煙のろしであり、挑発。


『こちらはいつでもお前らを殺せるぞ?』
 多分だが、その「ノブナガ」という人物はそういうことを言いたかったのだろう。相当イかれた野郎である。


 ナールバル大臣の発言に、会議室に重い空気が流れ始めていた。


「もうこうなってしまった以上我々はこのラクスマリア王国を守る為に闘うしかない、ですね。ですので皆さん、私は国家の為の国家繁栄を守り抜く冷静かつ慎重な話し合いを強く希望しますよ…」


 ゴクリと、誰かの唾を飲む音が聞こえた。






「では、始めましょうか…会議を」



 
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