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一章
ベッドの上
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まただ。
気が付くと俺はふかふかのベッドの上に寝ていた。
ああ、そういえば前はふかふかでもない布団だったけか。
「起きたみたいね」
白いカーテンから身を表したのは、白い白衣を着た赤髪の女性。
「ここは」
「ここは港町コルン」
「確か俺はソン村にいたはずだが」
「あなたはソン村から脱出する馬車に乗ってそのまま気絶したのよ。それでこのちんけな個人医院に運び込まれたの。まあ身元不明人を引き受けたがる病院は少ないわよね」
「俺を引き受けてくれたのかありがとう」
俺は体を起こし頭を下げる。
ああ少し体が重い。
「でも俺お金ない」
「いいわよ別に。身元不明人を引き受けてるんだもの治療費は気が向いたらもらえればいいわ」
俺は助かる、と再び深く頭を下げる。
「そんな事よりもこれについて聞きたいのだけれど」
白衣の女性が手にしてるもの。それは白いケース。俺はそれに当然見覚えがあった。
「あなたのポケットに入っていたものなのだけれども、これは何なのかしら?」
中をあけ、そこに収まっている注射器の一つを俺に見せ付けてくる。
「それは……………………」
俺は一瞬言葉に詰まる。
真実を伝えるかどうか一瞬迷ったのだ。
「それはゾンビに感染したときに感染を止めることができる血清だよ」
その言葉に驚きを隠せない様子の女医。
「それは本当かね?」
「一応」
「君はこの世界の人間ではないのではないかい?」
「そうなんですかね?」
「私に聞かれても困るよ」
フフフと思わず笑みをこぼす女医。
「そうだ何か飲み物は飲むかい?」
俺ははいと答えた。
それから数分してからだろうか、女医がマグカップを2つ携えて戻って来る。
「つまらぬものだが」
女医が持ってきた飲み物、茶色液体。お茶のような飲み物だ。匂いは麦茶のようで、味も麦茶と変わりない。
俺は美味しいですと答える。
「私が君がこの世界の住人ではないと思ったのには理由がある。まずはその血清とやらだ。まあ本物の代物かはわからぬが、今のこの世界にあやつらの感染を止める血清など作れん。そもそもあやつらの原理すらもわからぬのだからな。次に君の身元がどうしても特定できない。それでどうせなら君を異世界の住人と考えた方がおもしろいと考えてな」
「俺もわからないんだ。俺は日本から来た」
「日本? やはり聞き及ばない国だな。そんな国あったか」
女医は壁に貼ってある世界地図を乱雑に剥がし机の上に広げる。
そして丁寧に指を指しながら地名を確認していく。
「やはり存在しないな。ここはアルパシア帝国。どこにも日本なぞという国はないな」
訝しげ、そしてどこかわくわくした様子の女医。
「まずは君が覚えていることについて洗いざらい教えてもらわねばならぬようだな」
それから数時間に及び俺は知っていることを洗いざらい話した。
気が付くと俺はふかふかのベッドの上に寝ていた。
ああ、そういえば前はふかふかでもない布団だったけか。
「起きたみたいね」
白いカーテンから身を表したのは、白い白衣を着た赤髪の女性。
「ここは」
「ここは港町コルン」
「確か俺はソン村にいたはずだが」
「あなたはソン村から脱出する馬車に乗ってそのまま気絶したのよ。それでこのちんけな個人医院に運び込まれたの。まあ身元不明人を引き受けたがる病院は少ないわよね」
「俺を引き受けてくれたのかありがとう」
俺は体を起こし頭を下げる。
ああ少し体が重い。
「でも俺お金ない」
「いいわよ別に。身元不明人を引き受けてるんだもの治療費は気が向いたらもらえればいいわ」
俺は助かる、と再び深く頭を下げる。
「そんな事よりもこれについて聞きたいのだけれど」
白衣の女性が手にしてるもの。それは白いケース。俺はそれに当然見覚えがあった。
「あなたのポケットに入っていたものなのだけれども、これは何なのかしら?」
中をあけ、そこに収まっている注射器の一つを俺に見せ付けてくる。
「それは……………………」
俺は一瞬言葉に詰まる。
真実を伝えるかどうか一瞬迷ったのだ。
「それはゾンビに感染したときに感染を止めることができる血清だよ」
その言葉に驚きを隠せない様子の女医。
「それは本当かね?」
「一応」
「君はこの世界の人間ではないのではないかい?」
「そうなんですかね?」
「私に聞かれても困るよ」
フフフと思わず笑みをこぼす女医。
「そうだ何か飲み物は飲むかい?」
俺ははいと答えた。
それから数分してからだろうか、女医がマグカップを2つ携えて戻って来る。
「つまらぬものだが」
女医が持ってきた飲み物、茶色液体。お茶のような飲み物だ。匂いは麦茶のようで、味も麦茶と変わりない。
俺は美味しいですと答える。
「私が君がこの世界の住人ではないと思ったのには理由がある。まずはその血清とやらだ。まあ本物の代物かはわからぬが、今のこの世界にあやつらの感染を止める血清など作れん。そもそもあやつらの原理すらもわからぬのだからな。次に君の身元がどうしても特定できない。それでどうせなら君を異世界の住人と考えた方がおもしろいと考えてな」
「俺もわからないんだ。俺は日本から来た」
「日本? やはり聞き及ばない国だな。そんな国あったか」
女医は壁に貼ってある世界地図を乱雑に剥がし机の上に広げる。
そして丁寧に指を指しながら地名を確認していく。
「やはり存在しないな。ここはアルパシア帝国。どこにも日本なぞという国はないな」
訝しげ、そしてどこかわくわくした様子の女医。
「まずは君が覚えていることについて洗いざらい教えてもらわねばならぬようだな」
それから数時間に及び俺は知っていることを洗いざらい話した。
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感想ありがとうございます。
そうですよね、アメリカ人がすきそうですね!
期待してくださりありがとうございます。
これからも頑張りますので、よろしくお願いいたします。