悪役令嬢はBL作家「処刑覚悟で萌えますわ!」~婚約者の王子様ごめんなさい、あなたをネタに小説書いてます~

すえつむ はな

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第三章 BL小説の存在、世に知られる

075 公爵令嬢の婚約者、王室の秘密を語る

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「じ、じゃあ続けるよ」

 妙なバツの悪さを感じつつ、アルフレッドは話を再開した。

「母が病に罹った。しかし実のところ、息子である僕も詳しい症状について教えてもらってはいない」

「僕は、ご病気だということも知らされていなかった……」

 フェリクスがポツリと呟く。

「そうなのか?」

「同じ兄弟、王子殿下なのに?」

 フィルバートとミュリエルの疑問に、一瞬黙ったあと、フェリクスがしっかりとした声で言った。

「僕は母の……女王陛下の息子ではありません」

「フェリクス!」

 アルフレッドが慌てる。

「何も、こんなときにそんなことを」

「でも、先に言っておかないと、皆が混乱するでしょ?」

 一方、次から次へと明かされる王家の秘密を聞かされる生徒会メンバーは、軽いパニック状態だった。

「こんな大変なことをわたくしたちが聞いてしまって、よいのでしょうか?」

 戸惑うエルシーに、ヘザーが答える。

「でも、ここまで聞いてしまったら、引き返せません」

「さすが我が婚約者殿。冷静なところに惚れ直すよよよ」

 今一つ冷静になれていないアーネストが、無理に付け足した。

「フェリクス、お前が詳細を聞かされていないのは、確かに母の直接の子供じゃないからかも知れない。でも僕も、兄上に比べると知らされていないことが幾つもあるんだ。単に王位継承権の順位によるものかも知れないよ」

 フェリクスにはアルフレッドの言葉が、自分を慰めるためのものに聞こえたかも知れない。

「フェリクス、お前は母が認めた第三王子だ。はっきりしているのは、それだけだ」

 アルフレッドはフェリクスの肩に手を置くと、今度は皆に顔を向けた。

「これから話すことは、僕らが生まれる前からの王家の問題だ。重い話題になるが、優秀な君たちなら理解できるし、ついてこられると信じて話す」

「えー……わたくしもですかぁ?」

 泣きべそをかきだしたアデレイドに、一同内心「うっ……」と息を飲んだが、今更「そうだね、君には無理かもね」とも言えず、空気を読んだメリーローズが慰める。

「大丈夫ですわ。後でわたくしが、解説いたします」

「あ、ありがとうございます!」

 大好きなメリーローズがフォローしてくれると聞いて、アデレイドも笑顔になった。
 笑顔になったのはいいけれど、これから重要な秘密の話になるので、そんなに嬉しそうな顔をしないで欲しい。

「じゃあ、改めて。 僕らが生まれる前の話になる。現女王である母が、王位に就く前のことだ」
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