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第三章 BL小説の存在、世に知られる
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男子たちの会話を、女子は淑やかに微笑み、お茶を飲みながら聞いている。
「おいメリー。お前まさか、そんな本を買ったりしていないだろうな?」
兄からの追及に、メリーローズは「オホホ……」と笑いながら答えた。
「いいええ。そのような本を購入したことなんて、ございませんわぁ」
……本当である。
自分では買っていない。
出来上がったら、見本をキンバリーから貰えるので。
(お嬢様、いつもながら、ギリギリ嘘は仰っていない)
シルヴィアも微笑みながら頷きつつ、横のミュリエルたちに目線をやる。
(しかし残りの女子は自分で購入した面々。……あ、ヘザーは売った方だけど。さて、彼女たちに嘘はつけるのだろうか?)
そう、確かに彼女たちは、本来なら平凡で真面目な少女たちだ。
もし自分の身を守るための嘘なら、長くつき続けることなどできはしない。
追及されれば、正直に「買いました……」と白状してしまうことだろう。
しかし、今。
彼女たちの中には、絶対的に揺るがぬ信念があった。
(メリーローズ様=マリーゴールド・リックナウ先生を、お守りする!)
その太い芯に貫かれた彼女たちの魂は、生徒会メンバーである恋人や婚約者に追及されたくらいでは、怯まないのだ。
「私も初耳よ、フィルバート先輩」
ミュリエルが愛らしく微笑む。
「本当にそんなもの、あるのかしら?」
エルシーが疑ってみせる。
「そんな本を売っている店の噂など、聞いたことがございません」
しゃあしゃあとヘザーが言い切る。
「ございませんー」
ついでにアデレイドも乗っかる。
男子メンバーは、そんな女子たちを見回して笑った。
「そうだよねえー!」
(騙されてる。しっかり騙されてる……)
シルヴィアが苦笑していると、ロナルドと目が合った。
さすがに血の繋がった姉弟だけあって、何かを感じたらしい。
「おい、姉貴。まさかそんな本を、読んだりしていないだろうな?」
小声で聞いてくるので、ゆったり笑って返してやる。
「ああ。わたくしはそんな本を読んだことはない」
嘘ではない。
本は読んでいない。
シルヴィアは原稿が出来たそばから、チェックをしていた。
原稿は読んでいたけれど、本は読んでいない。
「なら、よかった」
ホッとしている弟の顔を見て、再び苦笑を禁じ得ないシルヴィアであった。
「おいメリー。お前まさか、そんな本を買ったりしていないだろうな?」
兄からの追及に、メリーローズは「オホホ……」と笑いながら答えた。
「いいええ。そのような本を購入したことなんて、ございませんわぁ」
……本当である。
自分では買っていない。
出来上がったら、見本をキンバリーから貰えるので。
(お嬢様、いつもながら、ギリギリ嘘は仰っていない)
シルヴィアも微笑みながら頷きつつ、横のミュリエルたちに目線をやる。
(しかし残りの女子は自分で購入した面々。……あ、ヘザーは売った方だけど。さて、彼女たちに嘘はつけるのだろうか?)
そう、確かに彼女たちは、本来なら平凡で真面目な少女たちだ。
もし自分の身を守るための嘘なら、長くつき続けることなどできはしない。
追及されれば、正直に「買いました……」と白状してしまうことだろう。
しかし、今。
彼女たちの中には、絶対的に揺るがぬ信念があった。
(メリーローズ様=マリーゴールド・リックナウ先生を、お守りする!)
その太い芯に貫かれた彼女たちの魂は、生徒会メンバーである恋人や婚約者に追及されたくらいでは、怯まないのだ。
「私も初耳よ、フィルバート先輩」
ミュリエルが愛らしく微笑む。
「本当にそんなもの、あるのかしら?」
エルシーが疑ってみせる。
「そんな本を売っている店の噂など、聞いたことがございません」
しゃあしゃあとヘザーが言い切る。
「ございませんー」
ついでにアデレイドも乗っかる。
男子メンバーは、そんな女子たちを見回して笑った。
「そうだよねえー!」
(騙されてる。しっかり騙されてる……)
シルヴィアが苦笑していると、ロナルドと目が合った。
さすがに血の繋がった姉弟だけあって、何かを感じたらしい。
「おい、姉貴。まさかそんな本を、読んだりしていないだろうな?」
小声で聞いてくるので、ゆったり笑って返してやる。
「ああ。わたくしはそんな本を読んだことはない」
嘘ではない。
本は読んでいない。
シルヴィアは原稿が出来たそばから、チェックをしていた。
原稿は読んでいたけれど、本は読んでいない。
「なら、よかった」
ホッとしている弟の顔を見て、再び苦笑を禁じ得ないシルヴィアであった。
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