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最終章 BLよ、永遠なれ
136-2
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「……え? あ、なんですの?」
「聞いていなかったのか。今、メリーローズの本の内容を確認していたのだろう? 主人公がアルフレッド様、その恋人がメルヴィンをモデルにしていると聞いたが、本当か?」
「まあ……じゃあ、ちゃんと最初から読んでみませんと……」
「頼む。私にはこれ以上、読むのは堪えられん」
夫人が中身を確認している間に、公爵とメルヴィンが眉間の皺を深くしながら、相談を再開した。
「しかし、もし本当にアルフレッド殿下がモデルだとすると……」
「ええ。……不敬罪にも同時に問われるでしょうね」
「私たちの監督不行き届きを責められても仕方がない。おい、お前はメリーにどういう躾を……おい、ジェラルディン?」
しかし夫人から答えはない。
振り向くと、熱心にページをめくっている夫人の姿が目に入り、公爵が癇癪を起した。
「おい! いつまで読んでいる! どうなんだ、アルフレッド殿下とメルヴィンがモデルなのか?」
「え? そうですね、確かに髪の色とか、目の色なんかはアルフレッド様やメルヴィンと同じではありますが、それだけではまだなんとも……もう少し読んでみないことには……もっとちゃんと読まないと……」
「わかった。……引き続き、頼む」
気を取り直した公爵が、メルヴィンに向き合った。
「もし、本当にアルフレッドと俺がモデルだとしたら……まあ、俺はともかく、アルフレッドは本当にまずいですね」
「ああ。それがなければまだ、どうにか言い訳がたつかと思ったが、仮にも王族を同性愛者に仕立て上げたとしたら、お手上げだ」
「メリーは、俺たちはどうなりますか?」
「ランズダウン家は断絶……メリーは……メリーは処刑の可能性が高い……」
「……ああ!」
馬鹿なことをしでかした妹だが、それでもメルヴィンにとっては幼い頃から慈しんできた愛すべき存在だ。
処刑?
いったいどうすればいいのか?
どうすれば、あの子を救うことができるのか?
「どうにか、アルフレッド様がモデルではないと、言い逃れはできないだろうか。……おい、ジェラルディン、どうなんだ?」
ふたたび公爵が夫人の方に目をやると、彼女は二巻目を読み終え、三巻目に手を伸ばそうとしているところであった。
「おい! いつまで読んでいるんだ! どうなんだ、アルフレッド様がモデルなのか?」
「え、ええ。そうですわね。アルフレッド様がモデルかも知れませんわねえ」
「……そうか! 万事休す。…………一体いつのまにあの娘はこんな本を書いていたのだ!」
「ええ、本当ですわ。あの子ったらいつの間にこんな本を。……うふふ」
両親の会話を聞きながら、メルヴィンは二人の発した「こんな本」という言葉に全く違うニュアンスを感じ取り、背筋にヒヤリとしたものが走るのを感じていた。
「母上まで、メリーの発禁本に毒されて……いる?」
「聞いていなかったのか。今、メリーローズの本の内容を確認していたのだろう? 主人公がアルフレッド様、その恋人がメルヴィンをモデルにしていると聞いたが、本当か?」
「まあ……じゃあ、ちゃんと最初から読んでみませんと……」
「頼む。私にはこれ以上、読むのは堪えられん」
夫人が中身を確認している間に、公爵とメルヴィンが眉間の皺を深くしながら、相談を再開した。
「しかし、もし本当にアルフレッド殿下がモデルだとすると……」
「ええ。……不敬罪にも同時に問われるでしょうね」
「私たちの監督不行き届きを責められても仕方がない。おい、お前はメリーにどういう躾を……おい、ジェラルディン?」
しかし夫人から答えはない。
振り向くと、熱心にページをめくっている夫人の姿が目に入り、公爵が癇癪を起した。
「おい! いつまで読んでいる! どうなんだ、アルフレッド殿下とメルヴィンがモデルなのか?」
「え? そうですね、確かに髪の色とか、目の色なんかはアルフレッド様やメルヴィンと同じではありますが、それだけではまだなんとも……もう少し読んでみないことには……もっとちゃんと読まないと……」
「わかった。……引き続き、頼む」
気を取り直した公爵が、メルヴィンに向き合った。
「もし、本当にアルフレッドと俺がモデルだとしたら……まあ、俺はともかく、アルフレッドは本当にまずいですね」
「ああ。それがなければまだ、どうにか言い訳がたつかと思ったが、仮にも王族を同性愛者に仕立て上げたとしたら、お手上げだ」
「メリーは、俺たちはどうなりますか?」
「ランズダウン家は断絶……メリーは……メリーは処刑の可能性が高い……」
「……ああ!」
馬鹿なことをしでかした妹だが、それでもメルヴィンにとっては幼い頃から慈しんできた愛すべき存在だ。
処刑?
いったいどうすればいいのか?
どうすれば、あの子を救うことができるのか?
「どうにか、アルフレッド様がモデルではないと、言い逃れはできないだろうか。……おい、ジェラルディン、どうなんだ?」
ふたたび公爵が夫人の方に目をやると、彼女は二巻目を読み終え、三巻目に手を伸ばそうとしているところであった。
「おい! いつまで読んでいるんだ! どうなんだ、アルフレッド様がモデルなのか?」
「え、ええ。そうですわね。アルフレッド様がモデルかも知れませんわねえ」
「……そうか! 万事休す。…………一体いつのまにあの娘はこんな本を書いていたのだ!」
「ええ、本当ですわ。あの子ったらいつの間にこんな本を。……うふふ」
両親の会話を聞きながら、メルヴィンは二人の発した「こんな本」という言葉に全く違うニュアンスを感じ取り、背筋にヒヤリとしたものが走るのを感じていた。
「母上まで、メリーの発禁本に毒されて……いる?」
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