20 / 36
第1章 家族
ざまぁ ⓪
しおりを挟む
ミーナたちが処罰を受けてから2日が経った。
王宮の生活にも少し慣れを感じていて、今は朝食後の甘い紅茶を飲みながら、マーサが持ってきてくれた本を読んでいる。
今までくつろいで本を読むことなんて中々無かったことなので、この時間はとても好き。
コンコン
ノック音が響き、頷くとマーサがそっと扉を開ける。
扉の前で堂々と仁王立ちしていたのは陛下だった。
まさか、陛下がこんな朝早くに、しかも私のお部屋にいらっしゃるだなんて思いもしなかったので、私は焦るあまり本を閉じる。
陛下は私を視野に入れると静かに部屋に入室し、しかもマーサを下げらせた。
私は慌てて立ち上がり、マーサに習ったばかりのカーテシーをとる。
「おはようございます。」
「………おはよう」
一言返すと、陛下は私と向き合うようにソファに座る。そのまま私をじっと見つめ続けてきた。
座っていいのか、話した方がいいのか、なにかした方がいいのか…分からずひたすらに視線をさまよせる。
「………座れ」
「…っはい!」
座っていいとの事なので、大人しく向かい側に着席する。
あれ?これって陛下の分の紅茶も出した方がいいのでは……いや、でもそんな長居はしないのかも……え、どうしよう……。
あーだこーだと悩みに悩み、とにかくこの沈黙を何とかせねば…と口を開こうとした。が、先に陛下がお話になった。
「……何か、不便ならことはあるか?」
「っ?いえ、とても良くして頂いております。」
そして、沈黙。
「……そのドレスは、好きか?」
そう陛下が指すドレスは、まるで羽が生えたかのように軽いのに光に反射する光沢は美しく、鮮やかなコバルトブルーとささやかに着く白いお花が可愛らしいドレス。
朝、マーサにこれを着せられて、あまりのドレスの可愛さに思わずクルクルと回ってしまったほどだ。
「好きです…凄く、青が綺麗で」
あまりいい言葉で表現できないのが残念だが、それくらい綺麗なのだ。
私の返事を聞くと、陛下はフッと口角を上げた気がした。
「…今日は何をする?」
「えっと、読書をしながらマーサに文字を教わろうと思うのですが…」
流石にのんびりしすぎだろうか。背徳感を感じながらも言ってみる。
「そうか。……頑張りなさい」
「あ、ありがとうございます。」
まさか、応援?されるとは思ってもいなかったので驚く。陛下はそのまま立ち上がると部屋を出ていかれた。
……何か用事だったのかな、
コンコン
「はい」
「シルフィオーネ様、陛下とお話ができましたか?」
「…出来たと思います。」
「そうですか!それはそれは…良かったでございます!!
あ、今日はこちらの本を読みませんか?」
マーサは手に持った2.3冊の本を見せてくれる。どれも表紙を見ると楽しめそうなものばかりだ。あぁ、今日もいい一日が送れそうだ。
☆ニクロス視点
「それで、シルフィオーネ様とお話出来たんですか?」
全く、陛下はこれから重要な案件があると言うのにホイホイと娘の顔を見に行った。
気づけば部屋にはおらず、使用人に聞けばシルフィオーネ様のお部屋の方へ向かっていかれたという。
…何しに行ったのか。余程、大切な用があったんでしょうね。
「…まぁな。…青が好きだそうだ。」
「へぇ、そうなんですか。」
まさか、ね?
まさか自分が贈ったドレスを着たシルフィオーネ様を見に行ったとかじゃないよね?
まさか…まさかねぇ。
だって、これから血祭りだよ?
まさか、陛下がわざわざ足を運んで、自分が送ったドレスを気に入ったかどうかなんて…
まさかぁ~
「それでは、陛下。謁見の間に行きましょうか。」
そう声をかけると、陛下はいつもの国王陛下の顔をしていた。
いや、国王陛下というより『魔王』かな。
王宮の生活にも少し慣れを感じていて、今は朝食後の甘い紅茶を飲みながら、マーサが持ってきてくれた本を読んでいる。
今までくつろいで本を読むことなんて中々無かったことなので、この時間はとても好き。
コンコン
ノック音が響き、頷くとマーサがそっと扉を開ける。
扉の前で堂々と仁王立ちしていたのは陛下だった。
まさか、陛下がこんな朝早くに、しかも私のお部屋にいらっしゃるだなんて思いもしなかったので、私は焦るあまり本を閉じる。
陛下は私を視野に入れると静かに部屋に入室し、しかもマーサを下げらせた。
私は慌てて立ち上がり、マーサに習ったばかりのカーテシーをとる。
「おはようございます。」
「………おはよう」
一言返すと、陛下は私と向き合うようにソファに座る。そのまま私をじっと見つめ続けてきた。
座っていいのか、話した方がいいのか、なにかした方がいいのか…分からずひたすらに視線をさまよせる。
「………座れ」
「…っはい!」
座っていいとの事なので、大人しく向かい側に着席する。
あれ?これって陛下の分の紅茶も出した方がいいのでは……いや、でもそんな長居はしないのかも……え、どうしよう……。
あーだこーだと悩みに悩み、とにかくこの沈黙を何とかせねば…と口を開こうとした。が、先に陛下がお話になった。
「……何か、不便ならことはあるか?」
「っ?いえ、とても良くして頂いております。」
そして、沈黙。
「……そのドレスは、好きか?」
そう陛下が指すドレスは、まるで羽が生えたかのように軽いのに光に反射する光沢は美しく、鮮やかなコバルトブルーとささやかに着く白いお花が可愛らしいドレス。
朝、マーサにこれを着せられて、あまりのドレスの可愛さに思わずクルクルと回ってしまったほどだ。
「好きです…凄く、青が綺麗で」
あまりいい言葉で表現できないのが残念だが、それくらい綺麗なのだ。
私の返事を聞くと、陛下はフッと口角を上げた気がした。
「…今日は何をする?」
「えっと、読書をしながらマーサに文字を教わろうと思うのですが…」
流石にのんびりしすぎだろうか。背徳感を感じながらも言ってみる。
「そうか。……頑張りなさい」
「あ、ありがとうございます。」
まさか、応援?されるとは思ってもいなかったので驚く。陛下はそのまま立ち上がると部屋を出ていかれた。
……何か用事だったのかな、
コンコン
「はい」
「シルフィオーネ様、陛下とお話ができましたか?」
「…出来たと思います。」
「そうですか!それはそれは…良かったでございます!!
あ、今日はこちらの本を読みませんか?」
マーサは手に持った2.3冊の本を見せてくれる。どれも表紙を見ると楽しめそうなものばかりだ。あぁ、今日もいい一日が送れそうだ。
☆ニクロス視点
「それで、シルフィオーネ様とお話出来たんですか?」
全く、陛下はこれから重要な案件があると言うのにホイホイと娘の顔を見に行った。
気づけば部屋にはおらず、使用人に聞けばシルフィオーネ様のお部屋の方へ向かっていかれたという。
…何しに行ったのか。余程、大切な用があったんでしょうね。
「…まぁな。…青が好きだそうだ。」
「へぇ、そうなんですか。」
まさか、ね?
まさか自分が贈ったドレスを着たシルフィオーネ様を見に行ったとかじゃないよね?
まさか…まさかねぇ。
だって、これから血祭りだよ?
まさか、陛下がわざわざ足を運んで、自分が送ったドレスを気に入ったかどうかなんて…
まさかぁ~
「それでは、陛下。謁見の間に行きましょうか。」
そう声をかけると、陛下はいつもの国王陛下の顔をしていた。
いや、国王陛下というより『魔王』かな。
91
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢の反撃の日々
ほーみ
恋愛
「ロゼリア、お茶会の準備はできていますか?」侍女のクラリスが部屋に入ってくる。
「ええ、ありがとう。今日も大勢の方々がいらっしゃるわね。」ロゼリアは微笑みながら答える。その微笑みは氷のように冷たく見えたが、心の中では別の計画を巡らせていた。
お茶会の席で、ロゼリアはいつものように優雅に振る舞い、貴族たちの陰口に耳を傾けた。その時、一人の男性が現れた。彼は王国の第一王子であり、ロゼリアの婚約者でもあるレオンハルトだった。
「ロゼリア、君の美しさは今日も輝いているね。」レオンハルトは優雅に頭を下げる。
【短編】お姉さまは愚弟を赦さない
宇水涼麻
恋愛
この国の第1王子であるザリアートが学園のダンスパーティーの席で、婚約者であるエレノアを声高に呼びつけた。
そして、テンプレのように婚約破棄を言い渡した。
すぐに了承し会場を出ようとするエレノアをザリアートが引き止める。
そこへ颯爽と3人の淑女が現れた。美しく気高く凛々しい彼女たちは何者なのか?
短編にしては長めになってしまいました。
西洋ヨーロッパ風学園ラブストーリーです。
大きくなったら結婚しようと誓った幼馴染が幸せな家庭を築いていた
黒うさぎ
恋愛
「おおきくなったら、ぼくとけっこんしよう!」
幼い頃にした彼との約束。私は彼に相応しい強く、優しい女性になるために己を鍛え磨きぬいた。そして十六年たったある日。私は約束を果たそうと彼の家を訪れた。だが家の中から姿を現したのは、幼女とその母親らしき女性、そして優しく微笑む彼だった。
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも投稿しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
【完結】 メイドをお手つきにした夫に、「お前妻として、クビな」で実の子供と追い出され、婚約破棄です。
BBやっこ
恋愛
侯爵家で、当時の当主様から見出され婚約。結婚したメイヤー・クルール。子爵令嬢次女にしては、玉の輿だろう。まあ、肝心のお相手とは心が通ったことはなかったけど。
父親に決められた婚約者が気に入らない。その奔放な性格と評された男は、私と子供を追い出した!
メイドに手を出す当主なんて、要らないですよ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる