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4.事情聴取
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「スミヨシ」の事務所に、捕まった子たち5人、警察官、梨奈となかなかな人数が集まっている。
捕まった子たちは、みんな静かに俯いている。どうやら悪いことだとは思っているようだ。
実際はゴミを漁っていただけなので、そこまでの罪はない。現行犯でもないので、警察もそれでは動かない。それでも動いたのは虐待疑惑からである。
だから、どちらかというと保護目的だ。捕まえる時は男性だった警官が、調書をするとなったら女性に変わった。
「お腹空いてるの?」
警察官の女性が穏やかに話しかける。
子どもたちはみんなお互いを見合う。なんと言うべきか、分からないのだ。
「当たり前じゃない。そうじゃなかったらこんなことしないし。」
そんな中で1番背の高い女の子が発言した。どうやらこの中でリーダーのようだ。
「そしたらとりあえず食べよっか。」
梨奈は今日の廃棄分のパンを並べた。あとこっそり、近くのスーパーで買ったおにぎりもひと通り混ぜてある。飲み物も置いていく。
「あの、すいません、そういうのは」
警察官の女性は困ったように梨奈に話しかけた。
「ご飯は食べていいはずですけど。」
女性はしぶしぶ従った。
「おばちゃん達がいると、食べづらいだろうけど、そこは我慢してね。好きなだけ食べていいよ」
梨奈は笑顔で子どもたちに対応する。
女性の警察官は、子どもたちが食べ終わったのを確認して、話を再開する。やりづらそうだ。
「こほん。えっと、それじゃあいくつか聞いていきます……」
話を聞いていくと、この子達の親はみんなシングルマザーで夜の仕事をしていること。夜中に帰ってくる親たちは朝起きれない。子どもたちは朝は食べずに学校に行き、給食をたべる。育ち盛りなので夕方にはお腹が空くが、家には何もない。親たちは出勤前になると思い出したようにお金をくれるので、それでスーパーなどで弁当を買って食べているが金額も少ないため、他の食事に回せない。
一応、軽い身体検査をしたが、殴られた跡などはない。ネグレクトといえばネグレクトだが、そこまででもない微妙な所だ。本人達も施設は嫌だと言う。
年齢を聞くと、1番上の女子が中学2年生で一番下が小学生だった。他にもいるか聞くと、小学生低学年の子と未就学児、合わせて3名いるらしい。その3人は保育園と学童でおやつが出るのでとりあえず良さそうだ。
警察官の女性は何かあれば連絡して欲しいと伝えた。
まぁ、それ以上言えることはないだろう。
ご飯の支援として、こども食堂があるが、この地域は週に1度しか開催されていない。
梨奈はあらかじめ、男性の警察官と打ち合わせした内容を話す。
「学校終わったら、おいで。廃棄のパンで良ければあげるよ。」
その言葉に、子どもたちは目を輝かせた。
「その変わり、少し手伝ってもらうけどね。」
梨奈の言葉にも、子どもたちは嬉しそうにうんうんと頷いていた。
基本的に、廃棄のものを人にあげるのはいけないし、そもそも、中学生に労働させてはいけない。
しかし、上司である警官は「そうですねー。実際は本日付のものですし。労働とはいっても内容聞けばお手伝いですしねー。仲良くなったお店のお手伝いをしておだちんもらうなとは言えないですしねー。」と言っていたので、そういうことになった。
捕まった子たちは、みんな静かに俯いている。どうやら悪いことだとは思っているようだ。
実際はゴミを漁っていただけなので、そこまでの罪はない。現行犯でもないので、警察もそれでは動かない。それでも動いたのは虐待疑惑からである。
だから、どちらかというと保護目的だ。捕まえる時は男性だった警官が、調書をするとなったら女性に変わった。
「お腹空いてるの?」
警察官の女性が穏やかに話しかける。
子どもたちはみんなお互いを見合う。なんと言うべきか、分からないのだ。
「当たり前じゃない。そうじゃなかったらこんなことしないし。」
そんな中で1番背の高い女の子が発言した。どうやらこの中でリーダーのようだ。
「そしたらとりあえず食べよっか。」
梨奈は今日の廃棄分のパンを並べた。あとこっそり、近くのスーパーで買ったおにぎりもひと通り混ぜてある。飲み物も置いていく。
「あの、すいません、そういうのは」
警察官の女性は困ったように梨奈に話しかけた。
「ご飯は食べていいはずですけど。」
女性はしぶしぶ従った。
「おばちゃん達がいると、食べづらいだろうけど、そこは我慢してね。好きなだけ食べていいよ」
梨奈は笑顔で子どもたちに対応する。
女性の警察官は、子どもたちが食べ終わったのを確認して、話を再開する。やりづらそうだ。
「こほん。えっと、それじゃあいくつか聞いていきます……」
話を聞いていくと、この子達の親はみんなシングルマザーで夜の仕事をしていること。夜中に帰ってくる親たちは朝起きれない。子どもたちは朝は食べずに学校に行き、給食をたべる。育ち盛りなので夕方にはお腹が空くが、家には何もない。親たちは出勤前になると思い出したようにお金をくれるので、それでスーパーなどで弁当を買って食べているが金額も少ないため、他の食事に回せない。
一応、軽い身体検査をしたが、殴られた跡などはない。ネグレクトといえばネグレクトだが、そこまででもない微妙な所だ。本人達も施設は嫌だと言う。
年齢を聞くと、1番上の女子が中学2年生で一番下が小学生だった。他にもいるか聞くと、小学生低学年の子と未就学児、合わせて3名いるらしい。その3人は保育園と学童でおやつが出るのでとりあえず良さそうだ。
警察官の女性は何かあれば連絡して欲しいと伝えた。
まぁ、それ以上言えることはないだろう。
ご飯の支援として、こども食堂があるが、この地域は週に1度しか開催されていない。
梨奈はあらかじめ、男性の警察官と打ち合わせした内容を話す。
「学校終わったら、おいで。廃棄のパンで良ければあげるよ。」
その言葉に、子どもたちは目を輝かせた。
「その変わり、少し手伝ってもらうけどね。」
梨奈の言葉にも、子どもたちは嬉しそうにうんうんと頷いていた。
基本的に、廃棄のものを人にあげるのはいけないし、そもそも、中学生に労働させてはいけない。
しかし、上司である警官は「そうですねー。実際は本日付のものですし。労働とはいっても内容聞けばお手伝いですしねー。仲良くなったお店のお手伝いをしておだちんもらうなとは言えないですしねー。」と言っていたので、そういうことになった。
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