1 / 2
真実の愛と偽りの愛
真っ直ぐ道を走り続けた。捕まりたくなかった。逃げて逃げて逃げた。躓いてしまった。この先に何があるというのか。希望はないと悟った。立ち上がるのをやめた。そこに残っていたのは、散乱している残骸だけ。
「ミーシャ姫、ロイス様がお待ちです」
私は、ミーシャ・ロレンス。純白のドレスに身を包んでいる。椅子に座りながら、鏡を見つめた。どうしても立ち上がることはできなかった。
「ミーシャ姫?」
込み上げてくる何か。それを必死に抑え込んで、鏡の自分を見る。笑顔、笑顔と心で何回か唱えた。鏡の私は笑っていた。侍女もそんな私を微笑ましそうに見ている。
「行きましょう」
侍女に手伝ってもらいながら、ゆっくり歩く。きっと彼が待っているのだろう。私は、逃げられない。私は、結婚式して、彼と夫婦になる。心を押し殺して、人形になる。私は、純白のドレスなんて着たくなかった。私が好きなのは、彼じゃない。
「綺麗だよ、ミーシャ。僕の目に間違いはなかった。君は僕の妻になるべき選ばれた人間だ!!」
「……」
ロイス様。彼は強者だ。狙った獲物は確実に手に入れる。どんな手を使っても、必ず。
私はこの男に捕まってしまった。逃げられなかった。この男は狂っていた。嫌と叫ぶ私を無視した。何度も私を愛した。助けはすでにいなかった。死んだ人間に救いは求められない。私の翼は折れた。
心は疲弊した。現実から目を背けたかった。手を伸ばしてもそれを掴むのは彼だった。求めているのは違うのに、私には彼しかいなくなっていた。彼が囁く。
「ミーシャ、僕と結婚してくれるよね?」
断りたかった。苦しかった。やめてほしかった。死んでしまいたかった。
「ミーシャ? 僕から逃れたらどうなるか、わかってるよね?」
怖かった。心臓が締め付けられた。ヒヤッとした。思い出した。壊れてしまいたかった。大切な人の命を奪われて、私も一緒にいきたかった。彼は許さなかった。私を鎖で繋いだ。私の大切な人たちを盾にした。私が逃げたら、母も父も死ぬ。そして、彼は関係ない人も巻き込んだ。未来ある小さな子供たちを彼は私の目の前で殺した。私は私のせいで他人が死んだことに耐えられなかった。だから、彼から逃げないことを心に誓った。彼の言葉は全て受け入れ、彼を愛そうと決めた。
「ミーシャ、僕には君だけだ。そして、君も僕だけがいればいい。そうだろう?」
「……」
「はあ、緊張しているんだね。大丈夫だよ。僕たち二人の他には一人しかいない。鬱陶しい周りなんていないから。本当は僕たち二人だけが良かったけど、誓いの言葉を問うものがいなくなってしまうから、仕方ないよ。ああ、でも君のその姿は見えないように目を潰しておいた。君の可憐な声も聞こえないようにしておきたかったけど、耳が聞こえないと式が滞る可能性があるから残念だったけど、やめたよ」
ガタガタと震える身体。この男はおかしい。なぜ、こんなにも私に執着するのか。逃げてしまいたい。ここから去ってしまいたい。私の決意はこんなに脆いものだったのか。一歩後ろに下がった。彼が一歩近づいてくる。私は一歩下がる。彼は一歩足を進める。その繰り返し。そして、後ろに下がろうとしたとき、彼に手首を引かれ、抱きしめられた。
「どうしたの? そんなに怯えて……。やっぱり、他の人が怖いんだね! ミーシャ、今回は我慢してね。今度は二人きりで結婚式をするから、許してくれるよね?」
違うのに、そんなこと思っていないのに、彼はよくわからないことをいった。私はその猛毒に侵されていく。そして――。
「ライア、私を助けて……」
彼の前でやってはいけないことをした。あまりの恐ろしさに、ライアの名前を呼んでしまった。彼以外の助けを呼んでしまった。目を見開いた彼。怖いくらいに私を睨んでいる。私を仄暗い闇色の目で見ている。
「ミーシャ? 君は、何度同じことを繰り返すの? もう、何度も何度も言ったよね!! 僕の名前しか呼ぶなって!!」
肩を強く掴まれた。爪が食い込んでいるのか、とても肩が痛い。
「ミーシャが見ているべきなのは僕だ。あの男じゃない。……、僕は君を大切にしている。僕より大切な者がいるのは気に食わなかったけど、あれは死んだ。だから、時が経てば、僕を見てくれると思った。死者は生者とは交わることのないものだから。それなのに、君はあいつのことばかり! 僕は、決めたよ。君を完全に僕のものにするために、僕は君の記憶を消す。今までの記憶がなくなれば、君は絶対僕を愛してくれるよね?」
彼が懐から取り出したのは、小さな瓶だった。彼は瓶の中の液体を口に含む。そして、私の口に流されるドロドロの液体。飲み込みたくなかった。必死に彼を押したが、男の力には敵わない。抵抗もできずに、そのまま飲み込んでしまう。症状はすぐに現れた。頭がボーッとしてきて、瞼が落ちてくる。フワフワしてきた。グニャリと歪む視界。私は――。
楽しそうな笑い声が響く。これは、記憶だ。ライアとの思い出。
手を繋いで街を歩いた。彼の話が楽しくて笑っい、彼と一緒にいれることが嬉しくて笑った。初めてのキスは、ストロベリーの味。月明かりがある夜でキスをした。彼に抱きついて、抱きしめ返されたときは、とても暖かかった。ずっと彼に抱擁されていたいとさえ思った。彼は優しさに満ち溢れていた。私は彼のその優しさに救われているところもあった。好きだった。愛していた。
「ミーシャ! 俺と結婚してください!!」
私の手を握り、私の目を見て必死に伝えてくる。彼のその言葉に涙が出そうになった。返事はすでに決まっていた。
「はい!」
彼は私に抱きついて喜んだ。そのときは、私も笑っていた。その幸せは脆く崩れて去ってしまう。これからの明るい未来を考えていたのに、彼という存在が欠けてしまった。信じられなかった。信じたくなかった。彼は……、死んだ。遺体は残っていなかった。彼は家ごと、炎に燃えたらしい。火事の原因は放火だった。犯人は見つかったが、逃亡の果てに自殺したらしい。
ライアが死んだことに心は追いつかなくて、泣くことはできなかった。ぼんやりと過ごす毎日。そんなときにロイス様が訪ねてきた。
「残念だったね。でも、君がいけないんだよ。僕じゃない人を選んだから。だから、君のせいであれは死んだんだよ。本当に残念だったね!」
彼の言葉を今も覚えている。私は彼がライアを殺したのだと思った。きっとそうだろう。それしか考えられない。
「君は酷いよ。僕がずっと待っていたのに、君はあれと結婚するという。腸が煮えくり返る思いだったよ。だから、決めたんだ。君を僕から離れられないようにしようって! こんなに君を想っている従兄の僕が選ばれないなんて、ありえないもの。あははははっ」
不気味な笑みだった。ぞっとした。私は震える足をなんとか動かし、その場から立ち去ろうとした。しかし、私はロイス様よって口を布で覆われる。そこから何があったか覚えていない。目覚めたときは、彼の部屋にいた。
パリーンッと割れる音がした。私が立っている場所がどんどん割れていく。
「待って! やめて! やだ! 奪わないで!!」
私の記憶にヒビが入っていく。止まることはない割れる音。バラバラになって地に落ちていく欠片。
「あ、あ、あ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
奪わないで。壊さないで。割れないで。落ちないで。壊されないで。いなくならないで。いかないで。消さないで。やめて、やめて、苦しいよ。助けて。
赤い絨毯が敷かれている白くて広い式場。そこには、純白のドレスを身に纏っている女と黒いタキシードを着ている男がいた。
「あなたは、ロイス・フィールズを愛しますか?」
「はい」
「あなたは、ミーシャ・ロレンスを愛しますか?」
「はい」
「では、誓いの口づけを……」
ロイス様の顔が近づいてくる。ぼんやりとした思考のまま、私は目をつぶり、彼を受け入れた。
積み上げられたものがガラガラと崩れ落ちていく音がする。砂の山が見えた。
「ここは、どこ?」
私は私を見失った。
目を覚ますと、光が見えた。側には私の大切な人。
「愛しています、ロイス様」
私は、今日も彼に囁く。
「ミーシャ姫、ロイス様がお待ちです」
私は、ミーシャ・ロレンス。純白のドレスに身を包んでいる。椅子に座りながら、鏡を見つめた。どうしても立ち上がることはできなかった。
「ミーシャ姫?」
込み上げてくる何か。それを必死に抑え込んで、鏡の自分を見る。笑顔、笑顔と心で何回か唱えた。鏡の私は笑っていた。侍女もそんな私を微笑ましそうに見ている。
「行きましょう」
侍女に手伝ってもらいながら、ゆっくり歩く。きっと彼が待っているのだろう。私は、逃げられない。私は、結婚式して、彼と夫婦になる。心を押し殺して、人形になる。私は、純白のドレスなんて着たくなかった。私が好きなのは、彼じゃない。
「綺麗だよ、ミーシャ。僕の目に間違いはなかった。君は僕の妻になるべき選ばれた人間だ!!」
「……」
ロイス様。彼は強者だ。狙った獲物は確実に手に入れる。どんな手を使っても、必ず。
私はこの男に捕まってしまった。逃げられなかった。この男は狂っていた。嫌と叫ぶ私を無視した。何度も私を愛した。助けはすでにいなかった。死んだ人間に救いは求められない。私の翼は折れた。
心は疲弊した。現実から目を背けたかった。手を伸ばしてもそれを掴むのは彼だった。求めているのは違うのに、私には彼しかいなくなっていた。彼が囁く。
「ミーシャ、僕と結婚してくれるよね?」
断りたかった。苦しかった。やめてほしかった。死んでしまいたかった。
「ミーシャ? 僕から逃れたらどうなるか、わかってるよね?」
怖かった。心臓が締め付けられた。ヒヤッとした。思い出した。壊れてしまいたかった。大切な人の命を奪われて、私も一緒にいきたかった。彼は許さなかった。私を鎖で繋いだ。私の大切な人たちを盾にした。私が逃げたら、母も父も死ぬ。そして、彼は関係ない人も巻き込んだ。未来ある小さな子供たちを彼は私の目の前で殺した。私は私のせいで他人が死んだことに耐えられなかった。だから、彼から逃げないことを心に誓った。彼の言葉は全て受け入れ、彼を愛そうと決めた。
「ミーシャ、僕には君だけだ。そして、君も僕だけがいればいい。そうだろう?」
「……」
「はあ、緊張しているんだね。大丈夫だよ。僕たち二人の他には一人しかいない。鬱陶しい周りなんていないから。本当は僕たち二人だけが良かったけど、誓いの言葉を問うものがいなくなってしまうから、仕方ないよ。ああ、でも君のその姿は見えないように目を潰しておいた。君の可憐な声も聞こえないようにしておきたかったけど、耳が聞こえないと式が滞る可能性があるから残念だったけど、やめたよ」
ガタガタと震える身体。この男はおかしい。なぜ、こんなにも私に執着するのか。逃げてしまいたい。ここから去ってしまいたい。私の決意はこんなに脆いものだったのか。一歩後ろに下がった。彼が一歩近づいてくる。私は一歩下がる。彼は一歩足を進める。その繰り返し。そして、後ろに下がろうとしたとき、彼に手首を引かれ、抱きしめられた。
「どうしたの? そんなに怯えて……。やっぱり、他の人が怖いんだね! ミーシャ、今回は我慢してね。今度は二人きりで結婚式をするから、許してくれるよね?」
違うのに、そんなこと思っていないのに、彼はよくわからないことをいった。私はその猛毒に侵されていく。そして――。
「ライア、私を助けて……」
彼の前でやってはいけないことをした。あまりの恐ろしさに、ライアの名前を呼んでしまった。彼以外の助けを呼んでしまった。目を見開いた彼。怖いくらいに私を睨んでいる。私を仄暗い闇色の目で見ている。
「ミーシャ? 君は、何度同じことを繰り返すの? もう、何度も何度も言ったよね!! 僕の名前しか呼ぶなって!!」
肩を強く掴まれた。爪が食い込んでいるのか、とても肩が痛い。
「ミーシャが見ているべきなのは僕だ。あの男じゃない。……、僕は君を大切にしている。僕より大切な者がいるのは気に食わなかったけど、あれは死んだ。だから、時が経てば、僕を見てくれると思った。死者は生者とは交わることのないものだから。それなのに、君はあいつのことばかり! 僕は、決めたよ。君を完全に僕のものにするために、僕は君の記憶を消す。今までの記憶がなくなれば、君は絶対僕を愛してくれるよね?」
彼が懐から取り出したのは、小さな瓶だった。彼は瓶の中の液体を口に含む。そして、私の口に流されるドロドロの液体。飲み込みたくなかった。必死に彼を押したが、男の力には敵わない。抵抗もできずに、そのまま飲み込んでしまう。症状はすぐに現れた。頭がボーッとしてきて、瞼が落ちてくる。フワフワしてきた。グニャリと歪む視界。私は――。
楽しそうな笑い声が響く。これは、記憶だ。ライアとの思い出。
手を繋いで街を歩いた。彼の話が楽しくて笑っい、彼と一緒にいれることが嬉しくて笑った。初めてのキスは、ストロベリーの味。月明かりがある夜でキスをした。彼に抱きついて、抱きしめ返されたときは、とても暖かかった。ずっと彼に抱擁されていたいとさえ思った。彼は優しさに満ち溢れていた。私は彼のその優しさに救われているところもあった。好きだった。愛していた。
「ミーシャ! 俺と結婚してください!!」
私の手を握り、私の目を見て必死に伝えてくる。彼のその言葉に涙が出そうになった。返事はすでに決まっていた。
「はい!」
彼は私に抱きついて喜んだ。そのときは、私も笑っていた。その幸せは脆く崩れて去ってしまう。これからの明るい未来を考えていたのに、彼という存在が欠けてしまった。信じられなかった。信じたくなかった。彼は……、死んだ。遺体は残っていなかった。彼は家ごと、炎に燃えたらしい。火事の原因は放火だった。犯人は見つかったが、逃亡の果てに自殺したらしい。
ライアが死んだことに心は追いつかなくて、泣くことはできなかった。ぼんやりと過ごす毎日。そんなときにロイス様が訪ねてきた。
「残念だったね。でも、君がいけないんだよ。僕じゃない人を選んだから。だから、君のせいであれは死んだんだよ。本当に残念だったね!」
彼の言葉を今も覚えている。私は彼がライアを殺したのだと思った。きっとそうだろう。それしか考えられない。
「君は酷いよ。僕がずっと待っていたのに、君はあれと結婚するという。腸が煮えくり返る思いだったよ。だから、決めたんだ。君を僕から離れられないようにしようって! こんなに君を想っている従兄の僕が選ばれないなんて、ありえないもの。あははははっ」
不気味な笑みだった。ぞっとした。私は震える足をなんとか動かし、その場から立ち去ろうとした。しかし、私はロイス様よって口を布で覆われる。そこから何があったか覚えていない。目覚めたときは、彼の部屋にいた。
パリーンッと割れる音がした。私が立っている場所がどんどん割れていく。
「待って! やめて! やだ! 奪わないで!!」
私の記憶にヒビが入っていく。止まることはない割れる音。バラバラになって地に落ちていく欠片。
「あ、あ、あ、あ、あぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」
奪わないで。壊さないで。割れないで。落ちないで。壊されないで。いなくならないで。いかないで。消さないで。やめて、やめて、苦しいよ。助けて。
赤い絨毯が敷かれている白くて広い式場。そこには、純白のドレスを身に纏っている女と黒いタキシードを着ている男がいた。
「あなたは、ロイス・フィールズを愛しますか?」
「はい」
「あなたは、ミーシャ・ロレンスを愛しますか?」
「はい」
「では、誓いの口づけを……」
ロイス様の顔が近づいてくる。ぼんやりとした思考のまま、私は目をつぶり、彼を受け入れた。
積み上げられたものがガラガラと崩れ落ちていく音がする。砂の山が見えた。
「ここは、どこ?」
私は私を見失った。
目を覚ますと、光が見えた。側には私の大切な人。
「愛しています、ロイス様」
私は、今日も彼に囁く。
あなたにおすすめの小説
お姫様は死に、魔女様は目覚めた
悠十
恋愛
とある大国に、小さいけれど豊かな国の姫君が側妃として嫁いだ。
しかし、離宮に案内されるも、離宮には侍女も衛兵も居ない。ベルを鳴らしても、人を呼んでも誰も来ず、姫君は長旅の疲れから眠り込んでしまう。
そして、深夜、姫君は目覚め、体の不調を感じた。そのまま気を失い、三度目覚め、三度気を失い、そして……
「あ、あれ? えっ、なんで私、前の体に戻ってるわけ?」
姫君だった少女は、前世の魔女の体に魂が戻ってきていた。
「えっ、まさか、あのまま死んだ⁉」
魔女は慌てて遠見の水晶を覗き込む。自分の――姫君の体は、嫁いだ大国はいったいどうなっているのか知るために……
触れられないはずの私が、ただ一人の彼にだけ心も体も許してしまいました
由香
恋愛
男性に触れられると体調を崩す令嬢リリア。
そんな彼女にとって唯一“触れられる”存在は――幼なじみの公爵令息レオンだけだった。
手を取られ、抱き寄せられ、当たり前のように触れられる日々。
それがどれほど特別なことなのか、彼女はまだ知らない。
やがて政略結婚の話が持ち上がり、“触れられない相手との結婚”か、“彼に触れられる人生”かを選ぶことに。
「お前に触れていいのは俺だけだ」
逃げ場のない独占と、甘すぎる溺愛。
これは、触れられないはずの少女が、ただ一人にだけすべてを許していく物語。
冷酷公爵と呼ばれる彼は、幼なじみの前でだけ笑う
由香
恋愛
“冷酷”“無慈悲”“氷の貴公子”――そう恐れられる公爵アレクシスには、誰も知らない秘密がある。
それは、幼なじみのリリアーナの前でだけ、優しく笑うこと。
貴族社会の頂点に立つ彼と、身分の低い彼女。
決して交わらないはずの二人なのに、彼は彼女を守り、触れ、独占しようとする。
「俺が笑うのは、お前の前だけだ」
無自覚な彼女と、執着を隠しきれない彼。
やがてその歪な関係は周囲を巻き込み、彼の“冷酷”と呼ばれる理由、そして彼女への想いの深さが暴かれていく――
これは、氷のような男が、たった一人にだけ溺れる物語。
片思いの貴方に何度も告白したけど断られ続けてきた
アリス
恋愛
幼馴染で学生の頃から、ずっと好きだった人。
高校生くらいから何十回も告白した。
全て「好きなの」
「ごめん、断る」
その繰り返しだった。
だけど彼は優しいから、時々、ご飯を食べに行ったり、デートはしてくれる。
紛らわしいと思う。
彼に好きな人がいるわけではない。
まだそれなら諦めがつく。
彼はカイル=クレシア23歳
イケメンでモテる。
私はアリア=ナターシャ20歳
普通で人には可愛い方だと言われた。
そんなある日
私が20歳になった時だった。
両親が見合い話を持ってきた。
最後の告白をしようと思った。
ダメなら見合いをすると言った。
その見合い相手に溺愛される。
旦那様の愛が重い
おきょう
恋愛
マリーナの旦那様は愛情表現がはげしい。
毎朝毎晩「愛してる」と耳元でささやき、隣にいれば腰を抱き寄せてくる。
他人は大切にされていて羨ましいと言うけれど、マリーナには怖いばかり。
甘いばかりの言葉も、優しい視線も、どうにも嘘くさいと思ってしまう。
本心の分からない人の心を、一体どうやって信じればいいのだろう。
醜女の私と政略結婚した旦那様の様子がおかしい
サトウミ
恋愛
この国一番の醜女である私と結婚したイバン様。眉目秀麗で数多の女性と浮き名を流した彼は、不祥事を起こしたせいで私なんかと結婚することになってしまった。それでも真面目な彼は、必死に私を愛そうと努力してくださる。
──無駄な努力だ。
こんな色白で目と胸の大きい女を、愛せるはずがない。