剣と魔法の世界で冒険はそこそこにして色々なお仕事の女の子達がはちゃめちゃにえっちなことになるお話

11章 宿屋娘が憧れの先輩と一緒にとろとろえっちになってしまうお話

252：教師

一通り甘え終えて満足したユーノくんは、席に戻ると、とんでもないことを言い出しました。

「ねえ、おねえちゃんたち！ 今日の午後は、あかちゃんをつくるお勉強がしたいな！♡」

「「ぶっ！？」」

その、あまりにも無邪気で、あまりにも残酷な提案に、エレナさんとリリアさんは、飲んでいた水を、危うく噴き出しそうになりました。

「ゆ、ユーノ様っ！♡ そ、そのようなお勉強は、まだ、早うございますわ！♡」
「そ、そうですわよ！♡ まずは、魔術の基礎を、しっかりと固めませんと！♡」

二人は、真っ赤な顔で、必死にユーノくんをいさめます。その慌てふためく様子を、ユーノくんは、くすくすと、悪戯っぽく笑いながら見ておりました。彼はもう、知っているのです。この二人の美しい先生が、自分の前では、ただの可愛い雌になってしまうことを。

結局、午後からは、魔術理論の基礎と、古代語の文献読解という、極めて真面目な勉強をすることに決まりました。二人は、その方針を確定させると、まるで逃げるようにして、ユーノくんの前から退室するのでした。

◇◇◇

豪華な絨毯が敷かれた、長い、長い廊下。エレナさんとリリアさんは、二人きりになると、どちらからともなく、ふぅ、と大きなため息をつきました。先ほどまでの、甘く、そして危険な雰囲気は、今はもうありません。

「……それにしても、死霊魔術の調査、一向に進展がありませんわね」

エレナさんが、深刻な顔で呟きます。本来の任務は、この屋敷に漂う、死霊魔術の残滓の正体を突き止めること。しかし、その手掛かりは、未だに掴めていません。

「ええ。あの、おぼろげで冷たい気配は、確かに感じるのですが……。まるで、私たちを弄ぶかのように、すぐに消えてしまいます。これでは、師であるアウレリウス様にも、ギルドマスターにも、報告のしようがありませんわ」

リリアさんもまた、眼鏡の位置を直しながら、同意します。

任務は、完全に行き詰っていました。このままでは、いつまで経っても、ギルドに帰ることはできません。その事実に、二人は焦りを感じるはずでした。

しかし、不思議なことに、二人の心の中には、焦りと同じくらい、あるいはそれ以上に、このまま、この奇妙で、甘美な生活が続けばいいのに、という、背徳的な願いが、確かに芽生え始めていたのです。

前途は多難。しかし、その困難の先にある、若きご主人様との、さらなる甘いお勉強を夢見てしまう。二人の美しき魔術師の、背徳的な家庭教師生活は、まだ始まったばかりなのでした。