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3章 受付嬢も冒険者になってえっちな冒険に挑むお話
52:危機
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皆さん! リーゼです。
大変ですよ! これは本当に、本当に大変な事態です!
じわり、と意識が現実の輪郭を取り戻したのは、硬く冷たいベッドの床の上でした。後頭部に鈍い痛みが走り、まるで分厚い水の中に沈んでいたかのような閉塞感が、ゆっくりと晴れていきます。そして、もやが晴れた私の脳裏に叩きつけられたのは、昨夜の、あまりにもおぞましく、背徳に満ちた記憶の奔流でした。
催眠魔法とやらが、解けてしまったのです!
いえ、それが大変なのではありません。問題は、私が盗賊団に捕らわれ、誘拐されてしまったという、この絶望的な事実!
「ひぅっ……!」
思わず、喉の奥から引き攣ったような声が漏れました。昨夜までの痴態が、焼印のように鮮明に脳裏に焼き付いて離れません。薄暗い広間、ぎらつく男たちの視線、汗と鉄と獣の匂い。そして、代わる代わる私の体を貪り、その奥深くに灼熱の愛を注ぎ込んでいった、数えきれないほどの男たちの姿……。
思い出すだけで、恥ずかしさのあまり顔からぶわりと火が出そうです。全身の血が逆流し、耳の先まで真っ赤に染まっていくのが自分でもわかります。夫である、あの人の顔が脳裏をよぎり、罪悪感で胸が張り裂けそうになりました。もう、あの人には合わせる顔がありません。
それに、問題はそれだけではないのです。私の記憶が確かなら、あの魔法使いが使っていた禍々しい杖……あれは、古代の文献でしか見たことのない、先々代の魔王に仕えたという大淫魔の七遺物の一つ、『蕩婦の嘆き』に違いありません。周囲にある欲望、特に殿方の性的な欲求に感応し、対象となった女の子を強制的に、抗いようもなく発情させてしまう、とてつもなく強力な呪いの杖。私たち耳長族が持つ高い魔力耐性すら、いとも容易く貫通してしまうほどの、恐ろしい代物です。
その呪いが、今、この私にかかっている。下腹部に刻まれた、淫靡な紋様が、その紛れもない証拠でした。ずくん、と紋様が熱く脈打つたびに、体の芯が蕩けるような、いやらしい痺れに襲われます。これは大変ですよ! 本当に、取り返しのつかないことになってしまいました!
どうしてこんな格好をしているのかって?
あの忌まわしい宴の後、気を失っていた私は、どこかの部屋に運ばれたようです。昨日まで着ていた修道服は、男たちの汗と、私の……私の体液で、もうめちゃくちゃに汚されてしまっていました。着替えとして持ってきた服も、どこかに行ってしまったようです。お洗濯をさせてくださいと、かろうじて声を絞り出してお願いしてみましたが、まだお返事はもらえません。
代わりに、盗品の中から選んだという、こんな……こんなエッチな下着を渡され、今はそれだけを身に着けています。闇色の薄い絹でできた、肌が透けて見えるほど扇情的なものです。これでは、あまりに恥ずかしくて、とてもじゃないですが逃げ出すことなんてできそうにありません。
あてがわれた、牢よりはいくらかましな個室でベッドに座っていると、ぎぃ、と重々しい音を立てて扉が開きました。入ってきたのは、盗賊団の親方です。顔中に深い傷跡を持つ、岩のように大柄な男。誘拐の初日に最初に私をその猛々しい腕で抱き、私のすべてを奪い去った張本人。その獰猛な目が、いやらしい光をたたえて、私の体を頭のてっぺんから足の爪先まで、ぬるりと舐めるように見つめます。
その瞬間でした。きゅううんっ、と下腹部の淫紋が甘く疼き、そこから発生した熱い痺れが、背筋を駆け上がりました。私の意志とはまったく関係なく、体の奥が、じゅわん、と濡れて熱を帯びていくのがわかります。そうです、これが呪いの効果。殿方のえっちな気持ちが、私の体を有無を言わさずに発情させてしまうのです。
「おやかた。おはようございます」
震える声を必死で抑えつけ、私は淑女の笑みをかろうじて取り繕いました。この状況で、少しでも気を強く持たなければ、すぐにまた心まで折られてしまうでしょう。
「あぁ、シスター。おはよう」
親方は、私の内心の葛藤などお見通しだと言わんばかりに、にやりと口の端を歪めました。
私がもう一度、服を洗いたいというお願いを口にすると、親方は顎に手を当てて、少し考える素振りを見せます。
「そうだな。あの魔法使いが、便利な洗濯道具を置いていったはずだ。……よし、じゃあシスターと俺で勝負と行こうじゃねえか」
「え……?」
「シスターが勝ったら、その服を綺麗さっぱり洗濯してやる。ついでに着替えも返してやろう。だが、もし俺が勝ったら……」
親方の視線が、私の胸の膨らみから、下着の上からでもわかるほど濡れてしまった愛の園へと、ねっとりと注がれます。
「――今日もお前には、たっぷり俺の『お相手』をしてもらう」
大変ですよ! これは本当に、本当に大変な事態です!
じわり、と意識が現実の輪郭を取り戻したのは、硬く冷たいベッドの床の上でした。後頭部に鈍い痛みが走り、まるで分厚い水の中に沈んでいたかのような閉塞感が、ゆっくりと晴れていきます。そして、もやが晴れた私の脳裏に叩きつけられたのは、昨夜の、あまりにもおぞましく、背徳に満ちた記憶の奔流でした。
催眠魔法とやらが、解けてしまったのです!
いえ、それが大変なのではありません。問題は、私が盗賊団に捕らわれ、誘拐されてしまったという、この絶望的な事実!
「ひぅっ……!」
思わず、喉の奥から引き攣ったような声が漏れました。昨夜までの痴態が、焼印のように鮮明に脳裏に焼き付いて離れません。薄暗い広間、ぎらつく男たちの視線、汗と鉄と獣の匂い。そして、代わる代わる私の体を貪り、その奥深くに灼熱の愛を注ぎ込んでいった、数えきれないほどの男たちの姿……。
思い出すだけで、恥ずかしさのあまり顔からぶわりと火が出そうです。全身の血が逆流し、耳の先まで真っ赤に染まっていくのが自分でもわかります。夫である、あの人の顔が脳裏をよぎり、罪悪感で胸が張り裂けそうになりました。もう、あの人には合わせる顔がありません。
それに、問題はそれだけではないのです。私の記憶が確かなら、あの魔法使いが使っていた禍々しい杖……あれは、古代の文献でしか見たことのない、先々代の魔王に仕えたという大淫魔の七遺物の一つ、『蕩婦の嘆き』に違いありません。周囲にある欲望、特に殿方の性的な欲求に感応し、対象となった女の子を強制的に、抗いようもなく発情させてしまう、とてつもなく強力な呪いの杖。私たち耳長族が持つ高い魔力耐性すら、いとも容易く貫通してしまうほどの、恐ろしい代物です。
その呪いが、今、この私にかかっている。下腹部に刻まれた、淫靡な紋様が、その紛れもない証拠でした。ずくん、と紋様が熱く脈打つたびに、体の芯が蕩けるような、いやらしい痺れに襲われます。これは大変ですよ! 本当に、取り返しのつかないことになってしまいました!
どうしてこんな格好をしているのかって?
あの忌まわしい宴の後、気を失っていた私は、どこかの部屋に運ばれたようです。昨日まで着ていた修道服は、男たちの汗と、私の……私の体液で、もうめちゃくちゃに汚されてしまっていました。着替えとして持ってきた服も、どこかに行ってしまったようです。お洗濯をさせてくださいと、かろうじて声を絞り出してお願いしてみましたが、まだお返事はもらえません。
代わりに、盗品の中から選んだという、こんな……こんなエッチな下着を渡され、今はそれだけを身に着けています。闇色の薄い絹でできた、肌が透けて見えるほど扇情的なものです。これでは、あまりに恥ずかしくて、とてもじゃないですが逃げ出すことなんてできそうにありません。
あてがわれた、牢よりはいくらかましな個室でベッドに座っていると、ぎぃ、と重々しい音を立てて扉が開きました。入ってきたのは、盗賊団の親方です。顔中に深い傷跡を持つ、岩のように大柄な男。誘拐の初日に最初に私をその猛々しい腕で抱き、私のすべてを奪い去った張本人。その獰猛な目が、いやらしい光をたたえて、私の体を頭のてっぺんから足の爪先まで、ぬるりと舐めるように見つめます。
その瞬間でした。きゅううんっ、と下腹部の淫紋が甘く疼き、そこから発生した熱い痺れが、背筋を駆け上がりました。私の意志とはまったく関係なく、体の奥が、じゅわん、と濡れて熱を帯びていくのがわかります。そうです、これが呪いの効果。殿方のえっちな気持ちが、私の体を有無を言わさずに発情させてしまうのです。
「おやかた。おはようございます」
震える声を必死で抑えつけ、私は淑女の笑みをかろうじて取り繕いました。この状況で、少しでも気を強く持たなければ、すぐにまた心まで折られてしまうでしょう。
「あぁ、シスター。おはよう」
親方は、私の内心の葛藤などお見通しだと言わんばかりに、にやりと口の端を歪めました。
私がもう一度、服を洗いたいというお願いを口にすると、親方は顎に手を当てて、少し考える素振りを見せます。
「そうだな。あの魔法使いが、便利な洗濯道具を置いていったはずだ。……よし、じゃあシスターと俺で勝負と行こうじゃねえか」
「え……?」
「シスターが勝ったら、その服を綺麗さっぱり洗濯してやる。ついでに着替えも返してやろう。だが、もし俺が勝ったら……」
親方の視線が、私の胸の膨らみから、下着の上からでもわかるほど濡れてしまった愛の園へと、ねっとりと注がれます。
「――今日もお前には、たっぷり俺の『お相手』をしてもらう」
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