84 / 370
5章 人妻エルフとえっちな呪いのお話
80:受付嬢
しおりを挟む
冒険者たちの、肉体的で直接的な欲望。
夫の、精神的で倒錯した欲望。
二種類の異なる性質を持つ欲望の波が、リーゼという一点で交差し、混じり合い、そして飽和した。
「あ゛……ッ♡♡♡」
瞬間、下腹部の奥で、何かが弾けた。まるで、体内で小さな太陽が爆発したかのような、強烈な熱と快感の奔流。それは、もはや疼きなどという生易しいものではない。存在そのものを内側から焼き尽くさんばかりの、堪えがたい業火であった。
「リーゼさん?どうかしましたか?」
不審な表情を浮かべる冒険者に、リーゼはかろうじて作り笑いを返す。
「い、いえ、なんでもないですよ。こちらのクエストですね。少々お待ちください」
だが、その声は上擦り、サファイアのような青い瞳は、すでに快楽の熱に潤んで蕩けかけていた。椅子に座っているのがやっとだった。太腿はわななくように震え、両膝を強くこすり合わせなければ、今にもカウンターの下で、恥ずかしい音を立てて愛液が滴り落ちてしまいそうだった。
もう、限界だった。
「……すみません、少し、気分が……。奥で休ませていただきます」
リーゼは同僚にそう告げると、ふらつく足取りでカウンターを離れた。彼女が向かうのは、ギルドの二階にある来賓用の宿泊室。分厚い石壁と、ギルドマスターが自ら改良を施した「静寂のルーン」によって、外界から完全に音が遮断された、密室である。
病気を言い訳に、時折あの部屋を借りては、人知れず自身を慰める。淫紋に刻まれた快楽の記憶をなぞり、男たちの欲望を思い浮かべながら、その指で自らの秘所をかき乱すのだ。
その背徳的な行為を、誰が責めることができるだろうか。いや、たとえ誰に責められようと、もはや彼女にそれを止める術はなかった。呪いがもたらす快楽の炎は、すでに彼女の理性と羞恥心を、跡形もなく焼き尽くしてしまっていたのだから。
冒険者ギルドの二階、その最奥に位置する一室。そこは来賓用の宿泊室、ゲストルームと呼ばれているが、その真の役割を知る者はギルド内でもごく少数に限られる。
かつてこの建物が港湾要塞都市アストリナを守る砦であった時代、この部屋は司令官の私室として使われていた。そのため、壁は音を一切通さぬよう、分厚い黒曜石を切り出して作られている。さらに、魔導具作りを趣味とするギルドマスター、アシュワースが自ら改良を施した古代語魔術の防音結界――『静寂のルーン(ルーン・オブ・サイレンス)』が、壁の内側に刻み込まれていた。青白い燐光を放つ複雑な幾何学模様のルーンは、室内の音響エネルギーを魔力へと変換し、それを無害な熱として壁石そのものに吸収、拡散させる。たとえ内部で竜が咆哮しようとも、一歩廊下に出れば、そこには墓場のような静寂が広がるのみである。重要な客人との密談や、あるいは、決して外部に漏れてはならない類の「接待」のために、この部屋は存在していた。
そして今、その完全なる静寂の中で、熟れすぎた果実が潰れるような、甘く淫らな声だけが、飽和した熱気と共に満ち満ちていた。
「♡や、ぁ゛...ぁ゛、っ♡ん♡♡♡ん、っ♡...んぁ...♡」
豪奢な天蓋付きのベッドの上、純白のシーツの海に沈み、乱れたプラチナブロンドの髪を汗で肌に貼り付かせながら、リーゼ・シルバーリングは独り、自身の秘所をかき乱していた。サファイアのように青い瞳は、すでに快楽の熱で潤みきって蕩けており、その焦点はどこにも結ばれていない。開かれた唇から漏れるのは、目の前に存在しない男に媚びるかのような、甘く濡れた喘ぎ声だけだった。
カウンターで男たちの欲望を一身に浴びたことで燃え上がった淫紋の熱は、もはや彼女一人の意志ではどうすることもできない段階にまで達していた。その身を内側から焼き尽くさんばかりの業火から逃れるため、彼女はこの部屋に駆け込み、自らの指でその身を慰めるしかなかったのだ。
人差し指と中指が、自らが生み出したおびただしい量の蜜でぬるぬると滑り、敏感に蠢く肉壁を、ためらいなく抉っていく。硬く尖ったクリトリスを、親指の腹でねぶるようにこすり上げれば、それだけで全身がびくりと痙攣し、背筋に甘い痺れが駆け上った。
「あ゛ッッ♡あ゛、あ゛あ゛、あ゛♡そこ、きもちっ♡あ゛♡いぐ♡いぐいぐ、いっちゃ♡♡あ゛♡♡~~~ッッッ♡♡♡♡♡!、!!!」
指の動きが激しくなるにつれて、嬌声もまた、恥じらいを捨てたように大きくなる。びくん、びくんと全身を震わせ、灼熱の飛沫が何度もシーツを濡らした。最高級のドワーフ製ビロードで織られたシーツには、彼女が噴き上げた愛液によって、すでに巨大で醜い地図がいくつも描かれている。だが、そんなことは些細な問題だった。『浄化の魔導書(スクロール・オブ・ピュリフィケーション)』を一枚使えば、いかなる汚れも微塵に分解され、新品同様に戻すことができるのだから。この部屋に残るのは、洗い流すことのできない、強烈な雌の匂いだけだ。ここは、彼女が誰にも知られず、好きなだけ己の欲情を発散できる、唯一の聖域であり、同時に牢獄でもあった。
だが残念ながら、恐るべき淫魔の呪いは、そのような安易な解放を許しはしなかった。
「あ゛ッッ♡あ゛、あ゛あ゛、あ゛♡そこ、きもちっ♡あ゛♡あ、♡あ、いぐ♡いぐいぐ、いっちゃ♡♡あ゛♡♡~~~~~~ッッッッ♡♡♡♡♡!、!!!」
何度絶頂を迎え、その度に意識が白く染まろうとも、下腹部の奥深く、体内に刻まれた呪印『蕩婦の嘆き』が放つ根本的な熱は、少しも和らぐことはない。むしろ、自慰という虚しい行為は、乾いた薪に油を注ぐようなものであった。男の欲望という真の燃料を得られない快楽は、決して彼女の魂を満足させることなく、ただ内面を焦がす熱だけが、心と体を執拗に炙り続ける。
「♡ぁ゛ぅ...っ、あ゛♡だ、めっ...だめぇふぁ゛...っぁ゛...っ♡なん♡で...♡おさまらないのぉ...♡ぁ゛ぅ」
涙声で喘ぎながら、リーゼはさらに激しく指を動かす。もっと、もっと強い刺激を。あの盗賊たちに、そして彼女を救ったあの男に与えられたような、魂ごと蕩かされるほどの、圧倒的な支配と快楽を。そう渇望すればするほど、淫紋は飢餓を訴えるように、さらに強く、熱く、疼くのであった。
夫の、精神的で倒錯した欲望。
二種類の異なる性質を持つ欲望の波が、リーゼという一点で交差し、混じり合い、そして飽和した。
「あ゛……ッ♡♡♡」
瞬間、下腹部の奥で、何かが弾けた。まるで、体内で小さな太陽が爆発したかのような、強烈な熱と快感の奔流。それは、もはや疼きなどという生易しいものではない。存在そのものを内側から焼き尽くさんばかりの、堪えがたい業火であった。
「リーゼさん?どうかしましたか?」
不審な表情を浮かべる冒険者に、リーゼはかろうじて作り笑いを返す。
「い、いえ、なんでもないですよ。こちらのクエストですね。少々お待ちください」
だが、その声は上擦り、サファイアのような青い瞳は、すでに快楽の熱に潤んで蕩けかけていた。椅子に座っているのがやっとだった。太腿はわななくように震え、両膝を強くこすり合わせなければ、今にもカウンターの下で、恥ずかしい音を立てて愛液が滴り落ちてしまいそうだった。
もう、限界だった。
「……すみません、少し、気分が……。奥で休ませていただきます」
リーゼは同僚にそう告げると、ふらつく足取りでカウンターを離れた。彼女が向かうのは、ギルドの二階にある来賓用の宿泊室。分厚い石壁と、ギルドマスターが自ら改良を施した「静寂のルーン」によって、外界から完全に音が遮断された、密室である。
病気を言い訳に、時折あの部屋を借りては、人知れず自身を慰める。淫紋に刻まれた快楽の記憶をなぞり、男たちの欲望を思い浮かべながら、その指で自らの秘所をかき乱すのだ。
その背徳的な行為を、誰が責めることができるだろうか。いや、たとえ誰に責められようと、もはや彼女にそれを止める術はなかった。呪いがもたらす快楽の炎は、すでに彼女の理性と羞恥心を、跡形もなく焼き尽くしてしまっていたのだから。
冒険者ギルドの二階、その最奥に位置する一室。そこは来賓用の宿泊室、ゲストルームと呼ばれているが、その真の役割を知る者はギルド内でもごく少数に限られる。
かつてこの建物が港湾要塞都市アストリナを守る砦であった時代、この部屋は司令官の私室として使われていた。そのため、壁は音を一切通さぬよう、分厚い黒曜石を切り出して作られている。さらに、魔導具作りを趣味とするギルドマスター、アシュワースが自ら改良を施した古代語魔術の防音結界――『静寂のルーン(ルーン・オブ・サイレンス)』が、壁の内側に刻み込まれていた。青白い燐光を放つ複雑な幾何学模様のルーンは、室内の音響エネルギーを魔力へと変換し、それを無害な熱として壁石そのものに吸収、拡散させる。たとえ内部で竜が咆哮しようとも、一歩廊下に出れば、そこには墓場のような静寂が広がるのみである。重要な客人との密談や、あるいは、決して外部に漏れてはならない類の「接待」のために、この部屋は存在していた。
そして今、その完全なる静寂の中で、熟れすぎた果実が潰れるような、甘く淫らな声だけが、飽和した熱気と共に満ち満ちていた。
「♡や、ぁ゛...ぁ゛、っ♡ん♡♡♡ん、っ♡...んぁ...♡」
豪奢な天蓋付きのベッドの上、純白のシーツの海に沈み、乱れたプラチナブロンドの髪を汗で肌に貼り付かせながら、リーゼ・シルバーリングは独り、自身の秘所をかき乱していた。サファイアのように青い瞳は、すでに快楽の熱で潤みきって蕩けており、その焦点はどこにも結ばれていない。開かれた唇から漏れるのは、目の前に存在しない男に媚びるかのような、甘く濡れた喘ぎ声だけだった。
カウンターで男たちの欲望を一身に浴びたことで燃え上がった淫紋の熱は、もはや彼女一人の意志ではどうすることもできない段階にまで達していた。その身を内側から焼き尽くさんばかりの業火から逃れるため、彼女はこの部屋に駆け込み、自らの指でその身を慰めるしかなかったのだ。
人差し指と中指が、自らが生み出したおびただしい量の蜜でぬるぬると滑り、敏感に蠢く肉壁を、ためらいなく抉っていく。硬く尖ったクリトリスを、親指の腹でねぶるようにこすり上げれば、それだけで全身がびくりと痙攣し、背筋に甘い痺れが駆け上った。
「あ゛ッッ♡あ゛、あ゛あ゛、あ゛♡そこ、きもちっ♡あ゛♡いぐ♡いぐいぐ、いっちゃ♡♡あ゛♡♡~~~ッッッ♡♡♡♡♡!、!!!」
指の動きが激しくなるにつれて、嬌声もまた、恥じらいを捨てたように大きくなる。びくん、びくんと全身を震わせ、灼熱の飛沫が何度もシーツを濡らした。最高級のドワーフ製ビロードで織られたシーツには、彼女が噴き上げた愛液によって、すでに巨大で醜い地図がいくつも描かれている。だが、そんなことは些細な問題だった。『浄化の魔導書(スクロール・オブ・ピュリフィケーション)』を一枚使えば、いかなる汚れも微塵に分解され、新品同様に戻すことができるのだから。この部屋に残るのは、洗い流すことのできない、強烈な雌の匂いだけだ。ここは、彼女が誰にも知られず、好きなだけ己の欲情を発散できる、唯一の聖域であり、同時に牢獄でもあった。
だが残念ながら、恐るべき淫魔の呪いは、そのような安易な解放を許しはしなかった。
「あ゛ッッ♡あ゛、あ゛あ゛、あ゛♡そこ、きもちっ♡あ゛♡あ、♡あ、いぐ♡いぐいぐ、いっちゃ♡♡あ゛♡♡~~~~~~ッッッッ♡♡♡♡♡!、!!!」
何度絶頂を迎え、その度に意識が白く染まろうとも、下腹部の奥深く、体内に刻まれた呪印『蕩婦の嘆き』が放つ根本的な熱は、少しも和らぐことはない。むしろ、自慰という虚しい行為は、乾いた薪に油を注ぐようなものであった。男の欲望という真の燃料を得られない快楽は、決して彼女の魂を満足させることなく、ただ内面を焦がす熱だけが、心と体を執拗に炙り続ける。
「♡ぁ゛ぅ...っ、あ゛♡だ、めっ...だめぇふぁ゛...っぁ゛...っ♡なん♡で...♡おさまらないのぉ...♡ぁ゛ぅ」
涙声で喘ぎながら、リーゼはさらに激しく指を動かす。もっと、もっと強い刺激を。あの盗賊たちに、そして彼女を救ったあの男に与えられたような、魂ごと蕩かされるほどの、圧倒的な支配と快楽を。そう渇望すればするほど、淫紋は飢餓を訴えるように、さらに強く、熱く、疼くのであった。
0
あなたにおすすめの小説
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる